Linux ゲスト OS のシステム設定をカスタマイズ仕様に保存します。これは、仮想マシンのクローン作成をするときまたはテンプレートから仮想マシンをデプロイするときに適用できます。

前提条件

  • カスタマイズの要件をすべて満たしていることを確認します。ゲスト OS のカスタマイズ要件を参照してください。
  • カスタマイズ スクリプトを実行するには、次の手順を実行します。
    • VMware Tools バージョン 10.1.0 以降がインストールされていることを確認します。VMware Tools が 10.1.0 よりも前のバージョンの場合にカスタマイズ スクリプトを実行すると、カスタマイズに失敗します。
    • VMware Tools の構成では、enable-custom-scripts オプションは、セキュリティ上の理由からデフォルトで無効になっています。enable-custom-scripts オプションが無効な状態でカスタマイズ スクリプトを実行すると、カスタマイズ エラーでカスタマイズに失敗します。
      たとえば、 enable-custom-scripts オプションを有効にするには、root ユーザーとして config コマンドを使用して vmware-toolbox-cmd を実行する必要があります。
      vmware-toolbox-cmd config set deployPkg enable-custom-scripts true
      cat /etc/vmware-tools/tools.conf
      [deployPkg]
      enable-custom-scripts = true
      オプションが正しく設定されていることを確認するには、次のコマンドを実行します。
      vmware-toolbox-cmd config get deployPkg enable-custom-scripts
      [deployPkg] enable-custom-scripts = true

      詳細については、『VMware Tools ユーザー ガイド』を参照してください。

手順

  1. [メニュー] > [ポリシーおよびプロファイル] の順に選択し、[ポリシーおよびプロファイル] で [仮想マシンのカスタマイズ仕様] をクリックします。
  2. [新規仕様を作成] アイコンをクリックします。
    [新しい仮想マシン ゲスト カスタマイズ仕様] ウィザードが開始します。
  3. [名前とターゲット OS] ページで、カスタマイズ仕様の名前と説明を入力し、ターゲット ゲスト OS として [Linux] を選択し、[次へ] をクリックします。
  4. [コンピュータ名] ページで、ゲスト OS のコンピュータ名およびドメイン名を入力します。
    オペレーティング システムは、ネットワーク上で個々のオペレーティング システムを識別するために、このコンピュータ名を使用します。Linux システムでは、これはホスト名と呼ばれています。
    オプション 操作
    仮想マシン名を使用 仮想マシン名を使用する場合は、このオプションを選択します。vCenter Server が作成するコンピュータ名は、ゲスト OS が実行されている仮想マシンの名前と同じです。名前が 63 文字を超える場合は、切り捨てられます。
    クローン作成/デプロイ ウィザードに名前を入力 クローン作成時やデプロイ時に名前の入力を求める場合は、このオプションを選択します。
    名前を入力
    1. 名前を入力します。

      名前には、英数字とハイフン (-) を使用できます。ピリオド (.)、空白スペース、または特殊文字を含めることはできません。また、数字のみを含めることもできません。大文字と小文字は区別されません。

    2. (オプション) 確実に名前を一意にするには、[数値を付加する] チェックボックスをオンにします。

      この処理により、仮想マシン名の後にハイフンと数値が追加されます。数値と組み合わせて、名前が 63 文字を超える場合は切り捨てられます。

    vCenter Server で構成されるカスタム アプリケーションを使用して名前を生成 オプション。カスタム アプリケーションに渡すことができるパラメータを入力します。
  5. コンピュータの [ドメイン名] を入力し、[次へ] をクリックします。
  6. [タイム ゾーン] ページで仮想マシンのタイム ゾーンを選択し、[次へ] をクリックします。
  7. [カスタマイズ スクリプト] ページで仮想マシンのゲスト OS にカスタマイズ スクリプトを適用し、[次へ] をクリックします。
    1. カスタマイズ スクリプトを含むファイルをアップロードするには、[参照] をクリックして、ローカル マシン上のファイルに移動します。スクリプトの内容は、[スクリプト] テキスト ボックスに表示されます。
    2. (オプション)カスタマイズ スクリプトを [スクリプト] テキスト ボックスに直接入力します。
    カスタマイズ スクリプトは 1,500 文字以下にしてください。
    注:

    ゲストのカスタマイズが完了するまでのデフォルトのタイムアウト期間は 100 秒に設定されています。このタイムアウト期間には、"precustomization" コマンドライン パラメータを使用するときのスクリプトの実行時間が含まれます。スクリプトの実行時間がタイムアウトを超える場合は、ゲストのカスタマイズが失敗します。

    "precustomization" コマンドライン パラメータを含むカスタマイズ スクリプトを追加すると、ゲストのカスタマイズが開始される前にスクリプトが呼び出されます。その結果、仮想 NIC が切断され、ネットワークにアクセスできなくなります。

    "postcustomization" コマンドライン パラメータを含むカスタマイズ スクリプトを追加すると、ゲストのカスタマイズが終了した後にスクリプトが呼び出されます。その結果、仮想マシンがパワーオンし、NIC が接続され、ネットワークにアクセスできるようになった後の初期化プロセス内でスクリプトがスケジューリングされます。スクリプトの実行時間はデフォルトのタイムアウト期間に含まれず、ゲストのカスタマイズに失敗することはありません。

    [カスタマイズ スクリプトの例]
    #!/bin/sh
    if [ x$1 == x"precustomization" ]; then
    echo Do Precustomization tasks
    elif [ x$1 == x"postcustomization" ]; then
    echo Do Postcustomization tasks
    fi 
  8. [ネットワーク] ページで、ゲスト OS に適用するネットワーク設定のタイプを選択し、[次へ] をクリックします。
    • [標準ネットワーク設定を使用] を選択します。これにより vCenter Server は、デフォルト設定を使用してすべてのネットワーク インターフェイスを DHCP サーバから設定します。
    • [カスタム設定を手動で選択] を選択し、各ネットワーク インターフェイスを手動で設定します。
      1. ネットワーク アダプタをリストから選択するか、新規に追加します。
      2. 選択した NIC で、[編集] をクリックします。

        [ネットワークの編集] ダイアログ ボックスが開きます。

      3. IPv4 ネットワークを使用するように仮想マシンを設定するには、[IPv4] タブをクリックします。

        [この仕様を使用する場合、IPv4 アドレスの入力プロンプトを表示] オプションを選択した場合は、クローン作成中またはデプロイ中にカスタマイズ仕様の適用を選択すると、vCenter Server から IP アドレスの指定を要求されます。また、クローン作成およびデプロイ中にはゲートウェイの設定も要求されます。

      4. IPv6 ネットワークを使用するように仮想マシンを設定するには、[IPv6] タブをクリックします。

        [この仕様を使用する場合、アドレスの入力プロンプトを表示] オプションを選択した場合は、クローン作成中またはデプロイ中にカスタマイズ仕様の適用を選択すると、vCenter Server から IP アドレスの指定を要求されます。また、クローン作成およびデプロイ中にはゲートウェイの設定も要求されます。

      5. [OK] をクリックします。
  9. [DNS 設定] 画面で、DNS サーバおよびドメインの設定を入力します。
    [プライマリ DNS][セカンダリ DNS]、および [ターシャリ DNS] テキスト ボックスには、IPv4 と IPv6 のいずれのアドレスも入力できます。
  10. [設定の確認] 画面で詳細を確認し、[完了] をクリックして変更を保存します。

結果

作成したカスタマイズ仕様は、カスタマイズ仕様マネージャに一覧表示されます。仕様を使用して、仮想マシンのゲスト OS をカスタマイズできます。