このトピックでは、Horizon Cloud テナントのブローカ移行プロセスについてと移行を実行して得られるメリットについて紹介します。シングル ポッド ブローカと Universal Broker の環境の違い、およびブローカの移行前、移行中、移行後に想定可能な点について説明します。

ブローカ移行プロセスについて

ブローカの移行が完了すると、Horizon Cloud テナント環境でエンド ユーザーの割り当てからリソースを仲介する方法が、シングル ポッド ブローカの使用から Universal Broker の使用に変わります。新しいテナント全体のブローカとして、Universal Broker が接続要求を管理し、要求された割り当てから利用可能な最適なリソースにルーティングします。

ブローカ移行プロセスにより、エンド ユーザー割り当てに次の変更を行います。

  • VDI デスクトップ割り当ては、Universal Broker によって仲介されるマルチクラウド割り当てに変換されます。マルチクラウド割り当てには、複数のポッドの VDI デスクトップを含めることができます。
  • セッションベースのデスクトップとアプリケーションの割り当ては変更されません。セッションベースのデスクトップまたはアプリケーションの割り当てには、シングル ポッドからのリソースのみを含めることができますが、割り当ては現在、Universal Broker によって仲介されています。

移行機能は、環境が現在シングル ポッド ブローカを使用し、Universal Broker に移行するためのシステム要件に記載されている前提条件を満たす場合にのみ利用できます。

Universal Broker に移行するべき理由

VMware が提供する最新のクラウドベースの仲介テクノロジーである Universal Broker の使用に移行すると、主に次のようなメリットが得られます。

複数のポッドからの VDI デスクトップを使用したエンド ユーザー割り当て
シングル ポッド ブローカでは、VDI 割り当て内のすべてのデスクトップが同じポッドから取得されている必要があります。

Universal Broker を使用すれば、マルチクラウド割り当てとも呼ばれる複数のポッドからの VDI デスクトップの割り当てを作成できます。エンド ユーザーは割り当てにアクセスし、その割り当てに含まれる任意のポッドからデスクトップを受信できます。詳細については、Universal Broker とシングルポッド ブローカの概要およびそのサブトピックを参照してください。

セッションベースのデスクトップ割り当てとアプリケーション割り当てを引き続き使用できます。違う点は、これらの割り当てからのセッションベースのデスクトップとアプリケーションが、シングル ポッド ブローカではなく Universal Brokerによって仲介されることです。

すべてのリモート リソースの単一の接続 FQDN
シングル ポッド ブローカを使用する場合、エンド ユーザーは各ポッドの完全修飾ドメイン名 (FQDN) に個別に接続して、そのポッドからの割り当てにアクセスする必要があります。

Universal Broker を使用すると、ユーザーは 1 つの FQDN に接続してすべての割り当てにアクセスできます。FQDN は、Universal Broker 設定で定義します。単一の FQDN を介して、ユーザーは環境内の任意のサイトから、参加しているすべてのポッド(Microsoft Azure の Horizon Cloud ポッドと VMware SDDC ベースのプラットフォーム上の Horizon ポッドの両方を含む)の割り当てにアクセスできます。ポッド間の内部ネットワークは必要ありません。


Universal Broker の単一の FQDN 接続の図
最適なパフォーマンスのためのグローバル ポッド接続と認識
Universal Broker は、マルチクラウド割り当てに参加しているすべてのポッドとの直接接続を維持し、各ポッドの可用性ステータスを引き続き認識します。その結果、 Universal Broker はエンド ユーザーの接続要求を管理し、これらのポッドから直接仮想リソースにルーティングできます。パフォーマンスの低下や遅延の問題の原因となる、グローバル サーバ ロード バランシング (GSLB) やポッド間のネットワーク通信を行う必要はありません。
スマート仲介
Universal Broker は、地理的サイトとポッド トポロジの認識に基づいて、最短のネットワーク ルートに沿って割り当てからエンド ユーザーにリソースを仲介できます。

移行しない場合の理由

今回のリリースの Universal Broker には、機能上いくつかの既知の制限があります。Universal Broker でサポートされていない機能が必要な場合は、ご利用の環境で引き続きシングル ポッド ブローカを使用してください。詳細については、Universal Broker の既知の制限を参照してください。

ブローカの移行中に何が起きますか?

移行ワークフローは、いくつかの段階で構成されます。移行を実行する手順の詳細については、シングル ポッド ブローカから Universal Broker への移行をスケジューリングして完了するを参照してください。

移行前と移行中に発生するプロセスの概要を以下に示します。

  1. ワークフローを開始するには、まず、移行が実行される日時をスケジューリングする必要があります。このスケジューリング タスクに沿って、移行中に Universal Broker サービスの設定に使用する構成オプションを定義します。
  2. スケジュールリングされた開始時刻の少なくとも 15 分前に、コンソールで進行中のすべての操作を完了し、保持する変更をすべて保存します。すべての構成ウィザードとダイアログ ボックスを閉じます。さらに、Microsoft Azure 内のすべてのポッドがオンラインで、健全な準備完了の状態であることを確認します。
  3. 移行を開始すると、コンソールからログアウトして再度ログインするように求めるプロンプトが表示されます。
  4. 移行の最初の段階では、次の状態が予測されます。
    • コンソールの編集コントロールにアクセスできません。コンソールには、移行が進行中であることを示すバナーが表示されます。
    • Microsoft Azure のすべてのポッドは、[Default-Site] という名前のサイトに追加されます。
    • VDI デスクトップ割り当ては、Universal Broker によって仲介されるマルチクラウド割り当てに変換されます。デフォルトの割り当て設定では、接続アフィニティは [最も近いサイト] に設定され、範囲は [サイト内] に設定されます。
    • セッションベースのデスクトップとアプリケーションの割り当ては変更されません。移行後、これらの割り当て内のリソースは、Universal Broker によって仲介されます。
    • この間、すべての割り当てはエンドユーザーが引き続き利用でき、すべてのアクティブなユーザーセッションは開いたままで完全に機能します。
    注: 移行のこの段階には通常約 10 分かかりますが、テナント環境に多数の割り当てが含まれている場合は最大 1 時間かかることがあります。

    移行のこの段階が完了すると、コンソールからログアウトして再度ログインするように求めるプロンプトが表示されます。

  5. 移行の第 2 段階では、Universal Broker サービスがセットアップ プロセスを完了し、完全に有効になります。割り当ての作成と編集を除いた、コンソールのすべての編集操作にアクセスできます。
    注: 移行のこの段階には通常、最大で 30 分かかります。ただし、システムとネットワークの状態、および環境内の割り当ての総数と専用のユーザーからデスクトップへのマッピングによっては、この段階が完了するまでに数時間かかる場合があります。

    移行のこの段階が完了すると、[設定] > [ブローカ] ページに [有効] のステータスが緑色のドットで表示されます。

    この時点で、ブローカ全体の移行が完了します。

ブローカの移行後に想定されることについて

ブローカの移行後にテナント環境に加えられる変更の詳細なリストについては、Universal Broker への移行後のテナント環境の最新情報を参照してください。

移行が完了したら、Universal Broker 環境で提供されるメリットを利用できるようになります。以下のリストに、次に行う操作の概要を示します。