この記事では、1 台以上の仮想マシン (VM) を 1 つの専用デスクトップ割り当てから別の割り当てに移動する方法について説明します。移行プロセスでは、各仮想マシンの名前、構成、ユーザー データが保持され、元のユーザー資格がソース割り当てからターゲット割り当てにコピーされます。仮想マシン移行機能は、シングルポッド ブローカ環境での Microsoft Azure の Horizon Cloud ポッドでサポートされます。

注意: クラウドベースの Horizon Universal Console のツアーで説明されているように、第 1 世代のコンソールは動的であり、第 1 世代のテナント環境の最新の構成に適した機能を反映しています。このドキュメントで説明されている機能へのアクセスは、以下の要因(ただしこれらに限定されない)に依存する場合があります。
  • その機能が最新の第 1 世代の Horizon Cloud ポッド マニフェスト、Horizon ポッドのバージョン、または Horizon Cloud Connector のバージョンでのみ使用可能なシステム コードに依存するかどうか。
  • 機能が初登場したときに、リリース ノートに記載されているように制限付きで機能へのアクセスが提供されるかどうか。
  • 機能に特定のライセンスまたは SKU が必要かどうか。

このドキュメントに機能の記載があり、第 1 世代のコンソールにその機能が表示されない場合は、まずリリース ノートを読み、その機能のアクセスが制限されているかどうか、およびテナントで有効化をリクエストする方法について確認します。または、このドキュメントに記載されている機能を使用する資格があり、コンソールにその機能が表示されない場合は、VMware Horizon Cloud Service の担当者に問い合わせるか、担当者がいない場合は Customer Connect でサポート リクエストを発行する方法 (VMware KB 2006985)の記載内容に従って、サービス リクエストを Horizon Cloud Service チームに発行することができます。

仮想マシン移行機能の概要

移行機能を使用すると、仮想マシンをソース割り当てからターゲット割り当てに移動し、各仮想マシンの名前、構成、ユーザー データ、およびユーザー資格を保持できます。ソースとターゲットの両方が専用デスクトップ割り当てである必要があります。1 回の移行操作で最大 50 台の仮想マシンを移行できます。Horizon Universal Console の [アクティビティ] ページでは、進行中の移行タスクのステータスを監視できます。

移行をサポートするには、仮想マシンがこの記事の後述の「前提条件」セクションに記載されている要件を満たす必要があります。仮想マシンがすべての要件を満たしていない場合、移行は続行されません。

移行プロセス中は、ソースおよびターゲットの割り当てに対して書き込み操作を実行できません。書き込み操作の例には、割り当ての構成の変更、仮想マシンのパワーオフとパワーオンなどがあります。

移行プロセスは通常 15 ~ 30 分で完了しますが、移行する仮想マシンの数によってはさらに時間がかかる場合があります。

移行の結果と修正について

仮想マシンは、Azure リソース グループにある複数のリソースで構成されます。移行を正常に完了するには、仮想マシンに関連付けられているすべてのリソースを、ターゲット割り当ての該当するリソース グループに移動する必要があります。仮想マシンのリソースの一部がターゲットに移動し、他のリソースがソース割り当てに残っている場合、その仮想マシンは部分的に移行されたと見なされます。

したがって、移行の結果は次のいずれかになります。

  • [成功]:すべての仮想マシンに関連付けられているすべての Azure リソースがターゲット リソースに正常に移動しました。
  • [エラー]:操作に失敗し、どの仮想マシンも移行されませんでした。
  • [部分的に成功しました]:操作の結果、次のいずれかのシナリオが発生しました。
    • 一部の仮想マシンが正常に移行されましたが、他の仮想マシンは失敗しました。
    • 少なくとも 1 台の仮想マシンが部分的にのみ移行されました。部分的に移行された仮想マシンとは、Azure リソースの一部がソース割り当てに残っている仮想マシンです。

移行が部分的に成功した場合は、該当する仮想マシンで修正操作を使用して、完了しなかった移行タスクを完了できます。修正操作により、ソース割り当てに残っている仮想マシンの Azure リソースが検出され、ターゲット割り当てに移動されます。

前提条件

デスクトップ割り当て間の仮想マシンの移行をサポートするには、システム環境が次の要件を満たしている必要があります。

  • ソースとターゲットのどちらの割り当ても専用デスクトップ割り当てであること。
  • ソースとターゲットのどちらの割り当ても Microsoft Azure の同じ Horizon Cloud ポッドに配置されていること。
  • ポッドが最低でも VMware Horizon Cloud Service v2111 リリースで最初に使用可能になったポッド マニフェスト バージョンを実行していること。
  • すべてのユーザーがソースとターゲットの両方の割り当てのすべてのセッションからログアウトされていること。
  • ソース割り当てまたはターゲット割り当てのいずれの仮想マシンでもタスクが実行されていないこと。
  • 仮想マシンがドメインに参加しており、かつターゲット割り当てと同じドメイン、OU、グラフィック設定を持っていること。

手順

  1. Horizon Universal Console で、Microsoft Azure の Horizon Cloud ポッドによってプロビジョニングされた専用 VDI デスクトップ割り当てを一覧表示するページに移動します。
  2. [割り当て] ページで、移行する仮想マシンを含むソース割り当ての名前をクリックします。次に、[デスクトップ] タブをクリックします。

    [デスクトップ] ページには、ソース割り当てに属する仮想マシンが一覧表示されます。

  3. リストで 1 台以上の仮想マシンを選択し、[詳細] > [仮想マシンの移行] の順に選択します。

    移行オプションを指定するためのコントロールを含むダイアログ ボックスが表示されます。

  4. [割り当ての名前] テキスト ボックスに、選択した仮想マシンの移動先となるターゲット割り当ての名前を入力します。次に、表示される適格な割り当てのドロップダウン メニューからターゲット割り当てを選択します。
  5. [移行] をクリックして移行を開始します。

    コンソールに、移行要求が送信されたことを確認するアラート メッセージが表示されます。

    移行中は、ソース割り当ておよびターゲット割り当ての構成を変更したり、仮想マシンに対してアクションを実行したりすることはできません。

  6. 移行タスクのステータスを監視するには、[監視] > [アクティビティ] > [管理者] の順に移動します。

    アクティビティ リストの各行は、影響を受けるすべての仮想マシン全体に適用される移行タスクのステータスを監視します。

    移行タスクは通常 15 ~ 30 分で完了しますが、選択した仮想マシンの数によってはさらに時間がかかる場合があります。

  7. 移行結果を表示するには、[割り当て] ページに戻ります。リストでターゲット割り当てを選択し、[デスクトップ] タブをクリックして、選択したすべての仮想マシンが準備完了のステータスでリストに表示されていることを確認します。
    注: 選択した仮想マシンのすべてがターゲット割り当ての下に準備完了のステータスで表示されない場合、移行がエラーで失敗したか、部分的にのみ成功した可能性があります。移行が部分的に成功した場合、次のような状況が発生します。
    • 選択した仮想マシンがターゲット割り当てに見つからないか、エラー ステータスで表示される。
    • 選択した仮想マシンが引き続きソース割り当ての下に表示される。

    部分的に成功した移行、または失敗した移行を修正するには、次の手順に進みます。

  8. 移行が完全に成功しなかった場合は、次のいずれかの修正方法を試してください。
    • 移行がエラーで失敗した場合は、手順 3 に戻り、移行を繰り返します。
    • 移行が部分的に成功した場合は、ターゲット割り当てにエラー ステータスで表示されている適格な仮想マシンを選択し、[詳細] > [修正] の順に選択します。次に、ソース割り当てに移動し、エラー ステータスで表示されている適格な仮想マシンを選択して、[詳細] > [修正] の順に選択します。