クラスタに対してすでに設定したイメージを再利用するには、そのイメージをエクスポートし、同じまたは異なる vCenter Server インスタンス内の別のクラスタにインポートします。目標に応じて、イメージを 3 つの異なる形式でエクスポート、配布、および利用できます。

クラスタのイメージは、ISO イメージ、ZIP ファイル、または JSON ファイルとしてエクスポートできます。

イメージは、JSON 形式でのみ vSphere Lifecycle Manager イメージを使用するクラスタにインポートできます。

vSphere 8.0 では、DPU デバイスがあるホストを持つクラスタでエクスポートおよびインポート操作が機能します。

ISO イメージ

vSphere Lifecycle Manager で作成されたイメージを ISO 形式で配布する方法は、イメージで ESXi のクリーン インストールを実行する必要がある場合や、キックスタート ワークフローなどのブートストラップを行う場合に役立ちます。

ISO ファイル形式でエクスポートされたイメージは、vSphere Lifecycle Manager イメージを使用する別のクラスタでは使用できません。

ZIP ファイル

vSphere Lifecycle Manager で作成されたイメージをオフライン バンドルとして配布する方法は、イメージに含まれるコンポーネントをターゲット vSphere Lifecycle Manager インスタンスのデポにインポートする場合に役立ちます。

ISO イメージとは異なり、ZIP ファイルを使用してアップグレード ベースラインを作成することはできません。また、ZIP ファイルを使用してクラスタの vSphere Lifecycle Manager イメージを作成することもできません。

JSON ファイル

vSphere Lifecycle Manager を使用して作成されたイメージを JSON ファイルとして配布する方法は、ホスト管理にイメージを使用する他のクラスタで同じイメージを再利用する場合に役立ちます。

JSON ファイルを別の vCenter Server インスタンスのクラスタに配布する場合は、ターゲット vSphere Lifecycle Manager インスタンスのデポに、JSON ファイルに含まれるすべてのコンポーネントが格納されていることを確認する必要があります。

JSON ファイルには、実際のソフトウェア ペイロードではなく、メタデータのみが含まれます。

配布形式の選び方

同じ vCenter Server システム内のクラスタに既存のイメージを再利用するには、そのイメージを JSON ファイルとしてエクスポートしてから、JSON ファイルをターゲット クラスタにインポートする必要があります。

ただし、別の vCenter Server インスタンスのクラスタに既存のイメージを使用する場合は、JSON ファイルとしてイメージをエクスポートするだけでは不十分な場合があります。イメージを ZIP ファイルとしてエクスポートする必要がある場合もあります。ターゲットの場所で、JSON ファイルをイメージとしてターゲット クラスタにインポートする必要があります。ただし、イメージに含まれるすべてのコンポーネントがターゲットの vSphere Lifecycle Manager インスタンスで使用できるようにするために、ターゲット vSphere Lifecycle Manager デポに ZIP ファイルをインポートする必要がある場合もあります。

ベースラインを使用して管理するクラスタに対し、既存のクラスタ イメージを再利用するには、ソース イメージを ISO イメージとしてエクスポートする必要があります。次に、ISO イメージをターゲット vSphere Lifecycle Manager インスタンスのローカル デポにインポートし、インポートした ISO ファイルを使用してアップグレード ベースラインを作成する必要があります。

イメージのエクスポート

同じ vCenter Server インスタンス内または異なるインスタンス内の別のクラスタまたはスタンドアローン ホストに同じイメージを使用する場合は、イメージをエクスポートします。

目的に応じて、イメージを JSON ファイル形式、インストール可能な ISO イメージ形式、またはイメージに含まれているすべてのソフトウェア パッケージを含むオフライン バンドル形式でエクスポートできます。エクスポート形式は、ユーザーのニーズと目標に応じて決まります。

たとえば、クラスタまたはホストのイメージを別の vCenter Server で使用する場合は、JSON ファイルおよび ZIP ファイル形式でエクスポートする必要があります。その後、JSON ファイルと ZIP ファイルの両方をターゲット vCenter Server システムにインポートする必要があります。vSphere Lifecycle Manager デポにアップデートをインポートする方法については、vSphere Lifecycle Manager デポへのアップデートのインポートを参照してください。

前提条件

適切な権限があることを確認します。イメージを使用するための vSphere Lifecycle Manager の権限を参照してください。

手順

  1. vSphere Client で、vSphere Lifecycle Manager イメージを使用して管理するクラスタまたはホストに移動します。
  2. [更新] タブで [ホスト] > [イメージ] の順に選択します。
  3. 横の省略符号アイコンをクリックし、[エクスポート] を選択します。
  4. [イメージのエクスポート] ダイアログ ボックスでファイル形式を選択し、[エクスポート] をクリックします。
    イメージは、一度に 1 つのファイル形式でエクスポートできます。

結果

エクスポートしたファイルがローカル マシンに保存されます。

次のタスク

同じまたは異なる vCenter Server インスタンス内のターゲット クラスタまたはスタンドアローン ホストにイメージをインポートします。

イメージのインポート

新しいイメージを手動でセットアップする代わりに、既存のイメージをクラスタまたはスタンドアローン ホストにインポートして再利用することができます。修正時に、クラスタ内のすべてのホストまたはスタンドアローン ホストにインポートされたイメージが適用されます。

インポートできるのは、JSON 形式のイメージのみです。JSON ファイルには、実際のソフトウェア ペイロードではなく、イメージのメタデータのみが含まれます。クラスタまたはホストにイメージを正常にインポートして、クラスタ内のホストまたはスタンドアローン ホストにソフトウェア仕様を適用するには、すべてのコンポーネントが vSphere Lifecycle Manager デポで入手可能なイメージ内で指定されている必要があります。

したがって、vCenter Server インスタンス間でイメージを配布して再利用するときに、イメージのコンポーネントがターゲットの vSphere Lifecycle Manager デポで入手可能でない場合は、JSON ファイルをインポートするだけでは不十分な場合があります。この場合、JSON ファイルをターゲット クラスタまたはホストにインポートする前に、まず、イメージに含まれるすべてのコンポーネントを含むオフライン バンドルをターゲットの vSphere Lifecycle Manager デポにインポートする必要があります。JSON ファイルをクラスタまたはホストにインポートする際にターゲット vSphere Lifecycle Manager デポに対応するコンポーネントが含まれていない場合は、検証エラーが原因でインポート操作が失敗します。

vSphere Lifecycle Manager デポにアップデートをインポートする方法については、vSphere Lifecycle Manager デポへのアップデートのインポートを参照してください。

前提条件

手順

  1. vSphere Client で、vSphere Lifecycle Manager イメージを使用して管理するクラスタまたはホストに移動します。
  2. [更新] タブで [ホスト] > [イメージ] の順に選択します。
  3. 横の省略符号アイコンをクリックし、[インポート] を選択します。
  4. [イメージのインポート] ダイアログ ボックスで JSON ファイルを選択し、[次へ] をクリックします。
    • インポートする JSON ファイルの URL アドレスを入力します。
    • ローカル マシンの JSON を参照します。
  5. (オプション) [イメージの編集] カードで、イメージのセットアップを編集します。
    イメージの要素 実行可能な変更
    ESXi のバージョン [ESXi バージョン] ドロップダウン メニューで新しい ESXi 基本イメージを選択します。
    ベンダー アドオン
    • ベンダー アドオンをイメージに追加するには、[選択] をクリックします。
    • イメージ内のベンダー アドオンのバージョンを変更するか、新しいベンダー アドオンを選択するには、鉛筆アイコンをクリックします。
    • イメージからベンダー アドオンの要素を完全に削除するには、ゴミ箱アイコンをクリックします。
    ファームウェアとドライバのアドオン
    • ファームウェア アドオンをイメージに追加するには、[選択] をクリックします。
    • 新しいファームウェア アドオンを選択するには、鉛筆アイコンをクリックします。
    • イメージからファームウェア アドオンの要素を完全に削除するには、ゴミ箱アイコンをクリックします。

    ベンダー サーバ ファミリ用のファームウェア アドオンを選択できるのは、vSphere Lifecycle Manager が実行されている vCenter Server に、対応するベンダー提供のハードウェア サポート マネージャが拡張機能として登録されている場合のみです。

    コンポーネント [詳細を表示] をクリックして、イメージ内の追加コンポーネントのリストを表示します。
    • イメージにコンポーネントを追加するには、[コンポーネントの追加] をクリックして、イメージに追加するコンポーネントを選択します。
    • イメージからコンポーネントを削除するには、コンポーネントが含まれているテーブルのゴミ箱アイコンをクリックします。
    • 選択したベンダー アドオン内のコンポーネントをオーバーライドする、手動で追加されたコンポーネントを削除するには、コンポーネントが含まれているテーブル内の取り消しアイコンをクリックします。

      この操作を行うと、オーバーライドが取り消されます。

  6. 競合するコンポーネントまたは未解決の依存関係がイメージに含まれている場合は、問題を解決してから、手順を再試行してください。
  7. (オプション) イメージを検証するには、[検証] ボタンをクリックします。
    イメージを検証して、欠落している依存関係やコンポーネントの競合を確認します。
  8. [保存] をクリックします。
    コンプライアンス チェックタスクが自動的にトリガーされます。コンプライアンス情報は、 [イメージのコンプライアンス] カードに表示されます。

結果

インポートした JSON ファイルがインポートされ、ターゲット クラスタまたはホストの新しいイメージとして設定されます。この段階では、クラスタ内のホストまたはスタンドアローン ホストに何もインストールされません。ホストへのソフトウェアのインストールは、修正中に実行されます。

次のタスク

新しいイメージを基準としてクラスタ内のホストまたはスタンドアローン ホストを修正します。『クラスタ、クラスタ内のホスト、またはスタンドアローン ホストに対する修正の事前チェックの実行』と『単一イメージを基準としたクラスタの修正』を参照してください。