VMware Aria Cost でのタグ管理

多くの大規模クラウド環境では、VMware Aria Cost powered by CloudHealth プラットフォームはクラウドごとに 150,000 を超える一意のタグキーを収集します。VMware Aria Cost はまだ使用されているかどうかにかかわらず、すべてのタグキーを収集して報告します。レポートの生成中に大量のタグキーを処理すると、パフォーマンスと可用性に悪影響を与える可能性がありますが、タグ管理機能は、ユーザーにとって有用なタグキーのみを処理、報告することで、この問題を解決します。

VMware Aria Cost プラットフォームで左側のメニューから ガバナンス > タグ管理 の順に選択します。タグのステータス セクションでは、VMware Aria Cost プラットフォームで有効、無効、使用中、およびプラットフォームで 未使用 の状態のタグの合計数が表示されます。

[タグ管理] ページ

タグ管理機能には、クラウド環境で使用可能なすべてのタグが表示されますが、残りのプラットフォームはタグキーリストで有効になっているタグのみをレポートします。

[タグ管理] ページでタグキーのステータスを変更すると、次の機能が影響を受けます。

列エディタ
レポート内のタグフィルタ
保存済みレポート
ポリシー
パースペクティブ
資産レポート

現在、VMware Aria Cost は、AWS、Azure、GCP クラウドサービスのタグ、および VMware Aria Cost カスタムタグをサポートしています。タグは、GCP ではラベルとも呼ばれます。

タグ管理のメリット

タグは、資産のコスト、使用率、パフォーマンス、およびその他のメトリックを特定のビジネスグループに関連付けるのに役立ちます。VMware Aria Cost のタグ管理機能は、すべてのタグキー値を収集および維持し、環境内の使用可能なタグについて貴重な情報を提供します。クラウド環境全体でタグの使用状況をより詳細に把握することができ、さらにこのサービスは次のような質問に答えるのに役立ちます。

どのキーが資産または値のカーディナリティが最も高いか。
特定のタグキーのパースペクティブを作成する必要があるか。
パースペクティブを作成するときにバリエーションをキャプチャするために特定のタグキーにどんなデリバティブがあるか。
VMware Aria Cost の機能（レポートやポリシーなど）で現在使用されているタグキーはどれか。
新しいタグキーは、タグ付けガバナンスポリシーにどの程度準拠しているか。

タグキーの詳細

VMware Aria Cost プラットフォームで左側のメニューから ガバナンス > タグ管理 の順に選択します。[タグ管理] ページに、タグキーリストと次のタグキーの詳細が表示されます。

列名	説明
タグキー	資産タグキーの名前。タグキーが複数のクラウドに登録されている場合は、クラウドサービスプロバイダとタグキーの組み合わせごとに個別の行が表示されます。
クラウド	タグキーが登録されているクラウドサービスプロバイダ (AWS/Azure/GCP) の名前。同じタグキーに複数の行がある場合、この列は複数の行を区別するのに役立ちます。
タグ値	クラウドサービスプロバイダとタグキーの組み合わせに関連付けられた個別の値の数。
有効	このチェックボックスをオンにすると、VMware Aria Cost プラットフォームでタグキーを使用できることを示します。このチェックボックスをオフにすると、VMware Aria Cost は、資産レポートの [タグ] 列以外のすべての機能で無効なタグキーを使用しないことを示します。
使用中	ポリシー、パースペクティブ、または保存済みレポートなどのいずれかの VMware Aria Cost 機能でタグキーが使用されているかどうかを示します。
Aria Cost タグ	このチェックボックスをオンにすると、タグキーが VMware Aria Cost カスタムタグと関連付けられていることを示します。VMware Aria Cost カスタムタグとクラウドサービスプロバイダの元のタグの両方に同じタグキーが存在する場合は、タグキーをクラウドサービスプロバイダタグに関連付けすることもできます。
資産数	クラウドサービスプロバイダとタグキーの組み合わせに関連付けられた資産の数。
初回検出日	タグキーが VMware Aria Cost プラットフォームによって最初に検出された日時。
最終更新日	タグキーが最後に変更された日時。タイムスタンプは、以下のタグキー更新のいずれかを示します：タグキーまたはタグ値の変更、新しいタグ値の追加、タグキーの有効化または無効化、タグキーの追加の資産への割り当て、またはすでにタグ付けされている資産からのタグキーの削除。

重要な注意事項

デフォルトで、新しく検出されたすべてのタグは、VMware Aria Cost プラットフォームでの使用状況に関係なく、1 年間有効になります。後で、タグは、パースペクティブ、ポリシー、資産レポートで使用されない場合に無効になります。
新しく検出されたすべてのタグは 1 時間以内にタグキーリストに表示されます。削除されたタグキーは、24 時間以内にプラットフォームから削除されます。

ドリルダウンして資産レポートを表示する

[タグ管理] ページで 資産数 列の資産数をクリックして、資産タイプ別のタグキーの内訳を表示できます。さらに、資産数の内訳 テーブルの資産数をクリックすると、指定の資産タイプにマッピングされている個別の資産レポートにリダイレクトされます。

重要な注意事項

タグキーリストには、クラウド環境で使用可能なすべてのタグが表示されます。ただし、VMware Aria Cost プラットフォームで選択したクラウドプロバイダにタグキーが属している場合にのみ、資産レポートにドリルダウンできます。たとえば、AWS クラウドでタグ管理機能にアクセスしている場合、Azure タグキーの資産レポートにドリルダウンすることはできません。上部のナビゲーションメニューからクラウドプロバイダを切り替えることができます。
[資産数の内訳] テーブルには、アクティブなタグキーと非アクティブなタグキーの合計数が表示されます。一方、資産レポートには、プラットフォームで現在使用されているタグキーを持つ資産のみが表示されます。したがって、[資産数の内訳] テーブルに表示される資産の合計数は、個々の資産レポートの資産数と一致する場合と一致しない場合があります。
同じクラウドプロバイダを選択しても資産数がクリックできない場合は、選択した資産のレポートが VMware Aria Cost プラットフォームで使用できないということです。

VMware Aria Cost でのタグキュレーションプロセス

タグキュレーションは、ビジネス分析のニーズに合わせてタグキーを識別、管理、編成、フィルタリングし、ビジネス戦略に関連するタグについてのみレポートするプロセスです。タグ管理機能をタグキュレーションツールとして使用し、ビジネスニーズに関連するタグのみを処理できます。

VMware Aria Cost プラットフォームのタグキュレーションでは、次のことを実行できます。

タグ管理方法に従ってタグキーを有効または無効にする。
VMware Aria Cost プラットフォームのパースペクティブ/レポート/ポリシーで使用されていないタグを無効にする。
VMware Aria Cost プラットフォームのパースペクティブ/レポート/ポリシーで使用されるタグを無効にする。
タグキーのサブセットを選択して、テナント全体で使用できるようにする。
一括アクションを実行して、プラットフォームで使用されるタグキーを含める、または除外する。
フィルタオプションを使用して検索結果を絞り込むことで、ビジネス要件に最適なデータに集中する。

一括アクションの使用

[タグ管理] ページで目的のタグキーを選択し、[一括アクション] ドロップダウンをクリックして、VMware Aria Cost プラットフォームでタグキーを有効または無効にします。VMware Aria Cost プラットフォームは、タグキーリストで有効になっているタグキーのみを報告します。

未使用のタグキーの無効化

パースペクティブ/レポート/ポリシーで使用されていないタグは、未使用のタグと呼ばれます。デフォルトで、VMware Aria Cost はプラットフォーム内の未使用のタグを無効にします。プラットフォーム内の未使用のタグを有効にする場合は、[未使用のタグを無効にする] トグルをクリックします。

注

タグの有効化または無効化には、最大 30 分以下かかる場合があります。プラットフォームで進行中のタスクは中断されません。
VMware Aria Cost では、タグがプラットフォームで使用されていない場合でも、新しいタグがデフォルトで 1 年間有効になります。ステータスに関係なく、タグは 1 年間有効なままになります。1 年後、新しいタグがレポート/ポリシー/パースペクティブで引き続き使用されていない場合、VMware Aria Cost ではこれらのタグが自動的に無効になります。必要に応じて、タグを再度有効にすることができます。
すべてのタグはデフォルトで有効になっているため、VMware Aria Cost プラットフォームでのレポートの使用に影響することはありません。ただし、未使用のタグを無効にすることもできます。タグボリュームを減らすことで、パースペクティブ、ポリシー、資産レポート（スマートフィルタ）のタグドロップダウンでのタグのロードに関する懸念を軽減できます。

タグキーリストのフィルタリング

フィルタを使用して、特定のタグキーを見つけることができます。フィルタリングされたタグキーリストは、タグの使用状況分析に役立ちます。

タグ管理 ページで、フィルタ をクリックします。フィルタを選択し、適用をクリックします。次のフィルタオプションを使用して、タグキーリストをフィルタリングできます。

フィルタオプション	説明
クラウド	タグキーリストを表示するクラウド環境 (AWS/Azure/GCP) を選択します。
有効ですか?	タグキーリストで有効または無効のタグのみを表示する場合に選択します。
Aria Cost タグを含みますか?	VMware Aria Cost カスタムタグを持つタグキーを表示するには、[True] を選択します。
レポートで使用中ですか?	VMware Aria Cost パースペクティブ、ポリシー、または保存済みレポートで現在使用されているタグキーを含めるには、[True] を選択します。
以下の後に検出、以下の前に検出	選択した期間のタグキーリストに含まれるタグキーを表示する日付範囲または単一の日付を選択します。
以下の後に更新、以下の前に更新	選択した期間のタグキーリストの更新されたタグキーを表示する日付範囲または単一の日付を選択します。

フィルタ条件に基づいて、プラットフォームで使用可能なすべてのタグキーではなく、タグキーの特定のサブセットが表示されます。

タグ管理の FAQ

パースペクティブで一部のタグが見つからない理由

見つからないタグがタグ管理機能で無効になっている可能性があります。タグを有効にして、パースペクティブに表示します。

VMware Aria Cost でプラットフォーム内の無効なタグを管理する方法

ポリシー内

無効なタグはすべての既存の条件に残りますが、新しい条件を作成するときは使用できません。
評価機能ではタグキーリストが考慮されないため、無効になっているタグが使用されます。

パースペクティブ内

無効なタグはすべての既存の条件に残りますが、新しい条件を作成するときは使用できません。

資産レポート内

VMware Aria Cost では、無効なタグが資産レポート> 列の編集 > 使用可能な列 リストから自動的に削除されます。有効なタグのみを 現在の列 リストに追加できます。

保存済みレポート内

ページが更新されるまで、保存済みレポート ページに無効なタグが表示されます。

先頭または末尾に空白文字を含むタグキーの処理方法

先頭に空白があるタグキーは、同じラベルを持ち、先頭に空白のないタグキーとは異なるものと見なされます。ただし、末尾に空白があるタグキーは、同じラベルを持ち、末尾に空白がないタグキーと同等に扱われます。

先頭の空白の例

タグ管理機能にアクセスできるユーザー

すぐに使用できるロールまたは読み取り権限があるカスタムロールを持つすべての VMware Aria Cost ユーザーは、[タグ管理] ページまたは GraphQL API エンドポイントを使用してタグキーのリストを表示できます。
2020 年 12 月 3 日より前に作成されたカスタムロールには、これらの権限を含めるように変更しない限り、この機能の読み取り権限はありません。

タグ管理機能でタグキーを管理できるユーザー

すぐに使用できるロールまたは読み取り権限があるカスタムロールを持つすべての VMware Aria Cost ユーザーは、[タグ管理] ページまたは GraphQL API エンドポイントを使用してタグキーのリストを表示できます。
管理者ロールまたは更新権限があるカスタムロールを持つすべての VMware Aria Cost ユーザーは、[タグ管理] ページまたは GraphQL API エンドポイントを使用してタグキーリストのタグキーを有効または無効にすることができます。
2020 年 12 月 3 日より前に作成されたカスタムロールには、これらの権限を含めるように変更しない限り、この機能の読み取りまたは更新権限はありません。