vCenter Server によって管理される仮想マシンにデスクトップを展開すると、以前には仮想化されたサーバのみで利用できたストレージの効率性をすべて実現できます。インスタント クローンまたは Composer のリンク クローンをデスクトップ マシンとして使用することで、プール内のすべての仮想マシンが基本イメージを使用する仮想ディスクを共有するため、ストレージをより効果的に節約できます。 vSphere によるストレージの管理 vSphere を使用すると、ディスク ボリュームおよびファイル システムを仮想化できるため、データの物理的な格納場所を考慮に入れる必要なく、ストレージを管理および構成できます。 インスタント クローンによる必要ストレージの軽減 インスタント クローン機能は、vSphere vmFork テクノロジー(vSphere 6.0U1 以降で使用可能)を活用して、実行中の基本イメージまたは親仮想マシンを静止させて、仮想デスクトップのプールを迅速に作成し、カスタマイズします。 Composer によるストレージ要件の低減Composer を使用すると、仮想ディスクを基本イメージと共有するデスクトップ イメージが作成されるため、必要なストレージ容量を 50 ~ 90% 削減できます。 ローカル データストアへの Composer リンク クローンの保存リンククローン仮想マシンは、ESXi ホストの内部スペア ディスクであるローカル データストアに保存できます。ローカル ストレージには、安価なハードウェア、仮想マシンの迅速なプロビジョニング、高性能の電力操作、およびシンプルな管理などの利点があります。ただし、ローカル ストレージを使用すると、利用可能な vSphere インフラストラクチャの構成オプションが制限されます。Horizon 7 環境によってはローカル ストレージの使用が利点となる場合もありますが、不適当となる場合もあります。 インスタント クローンおよび Composer リンク クローン用の別のデータストアへのレプリカおよびクローンの格納レプリカとクローンを、パフォーマンス特性の異なる別々のデータストアに配置できます。この構成により、特に Composer リンク クローンの場合は、プロビジョニングしたりウイルス対策を実行したりするなどのディスクを多用する操作を迅速に行うことができます。 インスタント クローンとリンク クローン デスクトップ プールのストレージ サイズ設定Horizon 7 には、インスタント クローンまたはリンク クローン デスクトップ プールに必要なストレージの量を特定するのに役立つ大まかなガイドラインが用意されています。 リンククローン仮想マシンのストレージ オーバーコミットストレージ オーバーコミット機能を使用して、フル仮想マシンで可能な数より多くのリンククローン仮想マシンをデータストアに配置することによりストレージ コストを削減できます。リンク クローンは、データストアの物理容量の数倍の論理ストレージ領域を使用できます。 Composer リンク クローン データ ディスクComposer は、リンク クローン仮想マシンのコンポーネントを格納するための複数のデータ ディスクを作成します。 リンク クローン用の View Storage Accelerator の構成ESXi ホストが仮想マシンのディスク データをキャッシュできるよう Composer リンク クローン デスクトップ プールを構成できます。この View Storage Accelerator と呼ばれている機能は、ESXi ホストで Content Based Read Cache(CBRC)機能を使用します。View Storage Accelerator により、ブート ストーム発生時(多くのマシンが一斉に起動するか、ウイルス対策スキャンを同時に実行する場合など)の IOPS を削減し、パフォーマンスを向上させることが可能です。この機能は、管理者またはユーザーがアプリケーションまたはデータを頻繁にロードする場合にも役立ちます。この機能を使用するには、個別のデスクトップ プールに対して View Storage Accelerator が有効であることを確認する必要があります。 View Composer リンク クローン、インスタント クローン、および非 vSAN データストアを使用する自動ファームのディスク容量を再利用します。vSphere 5.1 以降では、View Composer リンククローン デスクトップ プール、インスタント クローン デスクトップ プールおよび自動ファームに対してディスク容量再利用機能を設定できます。vSphere 5.1 からは、Horizon 7 がこれらの仮想マシンを効率的なディスク形式で作成するようになりました。これにより、ESXi ホストは未使用のディスク容量を再利用できるようになり、必要なストレージの総容量を抑えることができます。 vSAN データストアでのディスク容量の再利用リンク クローン デスクトップ プール、インスタント クローン デスクトップ プール、vSAN データストアを使用する自動ファームに対して、ディスク容量の再利用機能を設定することができます。 リンク クローン用の VAAI ストレージの使用vStorage APIs for Array Integration (VAAI) をサポートする NAS デバイスが展開に含まれている場合、リンク クローン デスクトップ プールで View Composer アレイ統合 (VCAI) 機能を有効にすることができます。この機能では、ネイティブ NFS スナップショット テクノロジーを使用して、仮想マシンのクローンを作成します。 Storage Accelerator と領域再利用の停電期間の設定Horizon Composer リンク クローンとインスタント クローンでは、View Storage Accelerator のダイジェスト ファイルの再生成および仮想マシン ディスク領域の再利用で、ESXi のリソースを使用できます。必要に応じて ESXi のリソースがフォアグラウンド タスク専用になるように、ESXi ホストでこれらの操作を実行しない日時を指定できます。