クラウド接続された Horizon ポッドによってプロビジョニングされた仮想デスクトップをエンド ユーザーに提供するには、マルチクラウド割り当てを作成します。割り当て内のデスクトップ プールは、管理対象状態にある 1 つ以上のクラウド接続 Horizon ポッドに配置できます。

VDI マルチクラウド割り当てあたりの Horizon ポッドの最大数
1 つの VDI マルチクラウド割り当てでサポートされる Horizon Connection Server タイプのポッドの最大数は 5 です。5 つを超えると、VDI マルチクラウド割り当てで使用される仲介テクノロジーである、 Universal Broker の同時負荷が増大します。同時負荷が増大することによって、エンド ユーザーがクライアントで割り当ての表示タイルをクリックして、サービスがそのユーザーを仮想デスクトップにログインさせようとするときに、エラーが発生する可能性があります。

前提条件

手順

  1. コンソールの左ペインで、[割り当て] をクリックします。サブメニューが表示された場合は、VDI デスクトップのオプションを選択します。
  2. [割り当て] ページで [新規] を選択し、VMware SDDC プラットフォーム上の Horizon ポッドのサブメニュー オプションを選択します。
    [新しいデスクトップの割り当て] ウィザードが表示されます。
  3. [定義] ページで、必要な設定を構成します。
    設定 説明
    [デスクトップ タイプ] 次のいずれかのオプションを選択します。
    • [フローティング]:フローティング割り当てでは、ユーザーはログインするたびにマシン名が異なる別の仮想マシンを受け取ります。フローティング割り当てでは、ユーザーのシフトに合わせてデスクトップを作成できます。この場合、同時実行ユーザーの最大数を基準としてサイジングされます。たとえば、ユーザーがシフトして作業しており、1 度に 100 ユーザーが作業している場合は、300 ユーザーが 100 台のデスクトップ割り当てを使用できます。フローティング割り当てでは、ユーザーに各デスクトップ セッションで異なるホスト名が表示される場合があります。
    • [専用]:専用の割り当てでは、各仮想デスクトップが特定のユーザーにマッピングされます。マッピングされた各ユーザーは、ログインするたびに同じデスクトップに戻ります。専用のデスクトップが特定のユーザーにマッピングされると、そのデスクトップはそのユーザーに割り当てられたということになります。
    注: 特定のユーザーは、1 つの割り当てに複数のポッドのデスクトップが含まれていても、Universal Broker によって仲介された専用割り当てから最大で 1 つの割り当てられたデスクトップを受信できます。

    この設定は、既存の割り当てを編集するときに読み取り専用になります。

    [デスクトップ名]

    割り当てにはわかりやすい名前を入力します。

    資格のあるエンド ユーザーが、クライアントでデスクトップにアクセスする際に、この形式の割り当ての名前が表示されます。名前には文字、ハイフン、数字のみを含める必要があります。スペースは使用できません。名前を英字以外の文字で始めることはできません。

    [説明] 割り当てのオプションの説明を入力します。
    [ポッドの選択] 割り当てに追加するデスクトップ プールを含む各ポッドの横にあるチェック ボックスをオンにします。複数のポッドを選択して、異なるポッドのデスクトップ プールからなる割り当てを作成できます。
    注: 1 つの VDI マルチクラウド割り当てでサポートされる Horizon Connection Server タイプのポッドの最大数は 5 です。5 つを超えると、VDI マルチクラウド割り当てで使用される仲介テクノロジーである、 Universal Broker の同時負荷が増大します。同時負荷が増大することによって、エンド ユーザーがクライアントで割り当ての表示タイルをクリックして、サービスがそのユーザーを仮想デスクトップにログインさせようとするときに、エラーが発生する可能性があります。
    [範囲]

    ユーザーのデスクトップ要求に応答してブローカがデスクトップを検索できる場所を指定するには、次のいずれかのオプションを選択します。

    • [任意のサイト] を選択すると、ブローカは構成された任意の地理的な場所にある利用可能なデスクトップを検索できます。
    • [1 つのサイトに制限] は、ブローカに対して、[サイト接続のアフィニティ] で指定したユーザーのデフォルト サイトにある利用可能なデスクトップのみを検索するよう指示します。

    サイトおよびデスクトップ割り当ての概要については、Universal Broker 環境でのサイトの操作を参照してください。

    [サイト接続のアフィニティ]

    この設定は、特定の地理的サイトをユーザーのデフォルト サイトとして指定します。ユーザーがデスクトップを要求すると、ブローカはデフォルト サイトで利用可能なデスクトップの検索を開始します。デフォルト サイトに使用可能なデスクトップが見つからず、サイトの制限が有効になっていない場合、ブローカはデフォルト サイト以外でデスクトップの検索を続けます。

    以下のいずれかのオプションを選択します。

    • [最も近いサイト] は、最も近い地理的サイトをユーザーのデフォルト サイトとして指定します。
    • [ホーム サイト] は、ユーザーのホーム サイト(またはユーザーを含むグループのホーム サイト)をそのユーザーのデフォルト サイトとして指定します。
      • ユーザーが構成済みのホーム サイトの外部でもデスクトップにアクセスできるようにするには、[ホーム サイト制限] を有効にしないでください。
      • デスクトップにアクセスする場合にユーザーを構成済みのホーム サイトに制限するには、[ホーム サイト制限] を有効にします。
      重要: [ホーム サイト制限] を有効にすると、ユーザー(またはユーザーを含むグループ)は、デスクトップにアクセスする前にホーム サイトを構成する必要があります。

    [定義] 設定を構成した後、[次へ] をクリックしてウィザードの次のページに進みます。

  4. [デスクトップ] ページで、マルチクラウド割り当てに追加できるデスクトップ プールをフィルタするために使用される構成プロパティとポリシーを指定します。
    たとえば、[オペレーティング システム] に [Windows 10 (64 ビット)] を指定し、 [ユーザーによる仮想マシンの再起動を許可] ポリシーを有効にした場合、 [ユーザーによる仮想マシンの再起動を許可] ポリシーを有効にした Windows 10(64 ビット)に基づくデスクトップ プールのみを割り当てに含めることができます。
    オプション 説明
    [オペレーティング システム] 割り当てに含めるデスクトップ プールのオペレーティング システムを指定します。

    メニューには、Windows Server 2016 を参照する [Windows Server 2016][Windows Server 2016 以降] という 2 つの選択肢が表示されることがあります。[Windows Server 2016 以降] を選択すると、Windows Server 2016 以降の Windows Server バージョン(Windows Server 2019 など)で構成されたプールと一致します。

    注: この設定は、既存の割り当てを編集するときに読み取り専用になります。
    [デフォルト表示プロトコル] 割り当てに含めるデスクトップ プールのデフォルト表示プロトコルを選択します。
    [ユーザーによるプロトコル選択を許可] このポリシーは、ユーザーがデフォルト以外の表示プロトコルを選択できるかどうかに基づいて、デスクトップ プールをフィルタリングします。
    注: この設定は、既存の割り当てを編集するときに読み取り専用になります。
    [HTML Access]

    このポリシーは、ユーザーが HMTL Access クライアントを使用して Web ブラウザから仮想デスクトップに接続できるかどうかに基づいて、デスクトップ プールをフィルタリングします。この機能の詳細については、『VMware Horizon HTML Access のドキュメント』を参照してください。

    [ユーザーによる仮想マシンの再起動を許可]

    このポリシーは、ユーザーがオペレーティング システムを正常に再起動して仮想マシンを再起動できるかどうかに基づいて、デスクトップ プールをフィルタリングします。このポリシーは、vCenter Server 仮想マシンが含まれる自動プールまたは手動プールにのみ適用されます。

    注: この設定は、既存の割り当てを編集するときに読み取り専用になります。
    [冗長セッションをクリーンアップ]

    このポリシーは、重複したユーザー セッションを自動的に閉じるかどうかを指定します。

    セッションの重複は、セッションを含むポッドがオフラインになり、ユーザーが再度ログインして別のセッションを開始し、問題のポッドが元のセッションでオンラインに戻るときに発生する可能性があります。セッションの重複が発生すると、Horizon Client がユーザーにセッションを選択するように求めます。

    このポリシーは、ユーザーが選択しないセッションに何が発生するかを決定します。このポリシーを無効にすると、ユーザーは Horizon Client クライアントでログオフするか、セッションを起動してからログオフして、独自の余剰セッションを手動で終了する必要があります。

    [デスクトップ プールの選択]

    割り当てに追加する各デスクトップ プールの横にあるチェック ボックスをオンにします。1 つの割り当てに複数のプールを追加できます。

    必要なデスクトップ プールがリストに見つからない場合は、次のことを確認します。

    • デスクトップ プールが手動プールではない。手動デスクトップ プールは、マルチクラウド割り当てに参加する資格がありません。
    • デスクトップ プールのプロパティとポリシーは、このマルチクラウド割り当てに指定したプロパティとポリシーと一致します。たとえば、[オペレーティング システム] に [Windows 10 (64 ビット)] を指定し、[ユーザーによる仮想マシンの再起動を許可] ポリシーを有効にした場合、デスクトップ プールは Windows 10(64 ビット)をベースにし、[ユーザーによる仮想マシンの再起動を許可] ポリシーを有効にする必要があります。
    • Horizon ポッド - マルチクラウド割り当てに使用する既存のデスクトップ プールを準備するで説明するように、デスクトップ プールが Universal Broker をサポートするための構成要件を満たしている。

    [デスクトップ] 設定を指定した後、[次へ] をクリックしてウィザードの次のページに進みます。

  5. [ユーザー] ページで、割り当ての使用資格を付与するユーザーとユーザー グループを指定します。
    オプション 説明
    [ドメイン]

    ユーザーとグループが常駐する Active Directory ドメインを指定します。

    注: 選択できるのは、クラウド構成のドメインのみです。
    [ユーザーを検索]

    ユーザー名またはグループ名の最初の数文字を入力し、表示されるリストからユーザーまたはユーザー グループを選択します。

    選択した項目が [選択されたユーザー/ユーザー グループ] リストに追加されます。[削除] ボタンを使用して、リストから選択したユーザーまたはグループを削除できます。

    [ホーム サイトの割り当て]

    このオプションの設定を使用して、この割り当てにアクセスしている選択したユーザーまたはグループのホーム サイトの上書きを構成します。この場合、Universal Broker は、ユーザーまたはグループの構成済みホーム サイトではなく、上書きサイトで使用可能なデスクトップの検索を開始します。

    たとえば、あるユーザーがサンフランシスコにホーム サイトを持っていて、その上書きサイトとしてニューヨークを指定したとします。ユーザーが割り当てにアクセスすると、Universal Broker は最初にサンフランシスコではなく、ニューヨークで利用可能なデスクトップを検索します。

    注: [ホーム サイトの割り当て] メニューは、ウィザードの [定義] ページで [サイト接続のアフィニティ][ホーム サイト] を選択した場合にのみ使用できます。

    ホーム サイトの上書きを指定するには、ユーザーまたはグループを選択し、[ホーム サイトの割り当て] をクリックします。[ホーム サイトの割り当て] メニューには、この割り当てに参加しているポッドで利用可能なすべてのサイトが表示されます。

    • ユーザーまたはグループの構成済みホーム サイトではなく、デフォルトとして上書きサイトを指定するには、メニューで上書きサイトを選択します。
    • 上書きサイトを削除して、代わりにユーザーまたはグループの構成済みホーム サイトを使用するには、[ホーム サイトのクリア] を選択します。

    [ユーザー] 設定を指定した後、[次へ] をクリックしてウィザードの次のページに進みます。

  6. [サマリ] ページの設定を確認して、[終了] をクリックします。

結果

[割り当て] ページのリストに、新しく作成された割り当てが表示されます。

割り当てに含まれている各デスクトップ プールは、Horizon Console[プールの編集] ウィザードで、[クラウド割り当て] としてマークされるようになりました。Horizon Console を使用して、[クラウド割り当て] としてマークされたデスクトップ プールを削除または無効にすることはできません。


クラウド割り当て設定が選択された Horizon Console の [プールの編集] ウィザード
注: Horizon Client ユーザーがマルチクラウド割り当てからフローティング デスクトップにログインすると、 [冗長セッションをクリーンアップ] ポリシーが有効になっていても、重複した接続セッションが発生する場合があります。ユーザーが重複するセッションから手動でログアウトしようとすると、「ログオフする現在のセッションがありません。」というエラー メッセージが表示されます。このエラーは、割り当てのポリシーによって重複するセッションがすでに終了している一方で、Horizon Client がセッションの終了状態をまだ反映していないために発生します。ユーザーがエラー メッセージを閉じると、Horizon Client は表示を更新し、重複するセッションは表示されなくなります。