Network I/O Control をバージョン 3 に変換せずに vSphere Distributed Switch をバージョン 6.0.0 にアップグレードしている場合、Network I/O Control をアップグレードすれば、システム トラフィックおよび個々の仮想マシンへのバンド幅割り当ての拡張モデルを使用できます。
Network I/O Control バージョン 2 をバージョン 3 にアップグレードすると、バージョン 2 で定義されている既存のすべてのシステム ネットワーク リソース プールの設定が、システム トラフィックのシェア、予約、および制限の構造に変換されます。デフォルトでは、変換されたすべてのシステム トラフィック タイプの予約は設定されません。
バージョン 3 への Distributed Switch のアップグレードは、無停止で行うことはできません。Network I/O Control バージョン 2 でのみ使用できる特定の機能は、バージョン 3 へのアップグレード時に削除されます。
アップグレード時に削除される機能 | 説明 |
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ユーザー定義ネットワーク リソース プール(それらの間のすべての関連付けを含む)および既存の分散ポート グループ | ユーザー定義ネットワーク リソース プールのシェアを個々のネットワーク アダプタのシェアに転送することで、特定のリソース割り当て設定を保持できます。そのため、Network I/O Control バージョン 3 にアップグレードする前に、アップグレードが Network I/O Control バージョン 2 の仮想マシン用に構成されたバンド幅割り当てに大きな影響を与えないことを確認してください。 |
ポートとユーザー定義ネットワーク リソース プール間の既存の関連付け | Network I/O Control バージョン 3 では、親ポート グループに割り当てられたプールとは異なるネットワーク リソース プールに個々の分散ポートを関連付けることはできません。Network I/O Control バージョン 3 は、バージョン 2 とは異なり、ポート レベルでリソース割り当てポリシーをオーバーライドすることはできません。 |
ネットワーク リソース プールに関連付けられているトラフィックの CoS のタグ付け | Network I/O Control バージョン 3 では、QoS 要求の高いトラフィックを CoS タグでマークできません。アップグレード後に、ユーザー定義ネットワーク リソース プールに関連付けられているトラフィックの CoS のタグ付けをリストアするには、トラフィックのフィルタリングとマーキングのネットワーク ポリシーを使用します。分散ポート グループまたはアップリンク ポート グループ上のトラフィックのマーキング および分散ポートまたはアップリンク ポート上のトラフィックのマーキング を参照してください。 |
前提条件
- vSphere Distributed Switch のバージョンが 6.0.0 であることを確認します。
- Distributed Switch の Network I/O Control 機能がバージョン 2 であることを確認します。
- スイッチの分散ポート グループに対する 権限があることを確認します。
- スイッチのすべてのホストが vCenter Server に接続されていることを確認します。
手順
次のタスク
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ネットワーク リソース プールを作成し、仮想マシンが接続されている分散ポート グループに関連付けて、スイッチに接続されている仮想マシンのグループにバンド幅の予約割り当てを適用します。ネットワーク リソース プールの作成 およびネットワーク リソース プールへの分散ポート グループの追加 を参照してください。
バージョン 2 の元のシェアを転送した場合、ネットワーク リソース プールをスイッチのポート グループに関連付けたときに、そのシェアが適用されます。
- シェア、予約、および制限を使用して、割り当てのバンド幅を個々の仮想マシンに割り当てます。仮想マシンのバンド幅割り当ての構成 を参照してください。