vSphere with Tanzu は、パーシステンス ストレージのニーズを満たすために vSAN データ パーシステンス プラットフォームを使用するいくつかのサードパーティのサービスと連携します。vSphere 管理者は、vCenter Server でサービスを有効にします。

vSphere with Tanzu 7.0 Update 3 リリース以降では、使用可能なサードパーティ サービスを VMware のサポート リポジトリからダウンロードできます。

ステートフル サービスを有効にするには、まず、サービスを記述しているダウンロード済みの YAML ファイルを使用して、vCenter Server にサービスを登録します。次に、DevOps エンジニアがそのサービスを Kubernetes ワークロードで使用できるように、サービスを スーパーバイザー クラスタ にインストールします。

前提条件

  • 必要な権限:Supervisor Services.Manage Supervisor Services
  • スーパーバイザー クラスタNSX-T Data Center ネットワーク スタックを使用していることを確認します。vSAN データ パーシステンス プラットフォームでは、vSphere Distributed Switch (vDS) ネットワークはサポートされていません。

    NSX-T の設定については、vSphere with Tanzu 用 NSX-T Data Center の構成を参照してください。

  • VMware によって管理されているリポジトリから、パートナー サービスの YAML ファイルをダウンロードします。

    サービスの YAML ファイルをダウンロードするときは、使用している vSphere のバージョンと互換性のある正しいサービス バージョンを使用してください。

    パートナー サービスの以前のバージョンである MinIO および Cloudian Hyperstore をインストールしてある場合は、vSphere をバージョン 7.0 Update 3 にアップグレードした後、互換性のあるバージョンにアップグレードします。パートナー オペレータの新しいバージョンでは、いくつかの問題が修正され、新しいプラットフォーム機能が使用されています。詳細については、パートナーのドキュメントを参照してください。
    表 1. vSphere とパートナー サービスの互換性マトリックス
    vSphere のバージョン パートナー サービス サービス バージョン Kubernetes バージョン
    vSphere 7.0 Update 3 MinIO 2.0.0 1.19、1.20、1.21
    Cloudian 1.2.0 1.19、1.20、1.21
    次のいずれかの方法で、YAML ファイルをダウンロードします。
    • https://vmwaresaas.jfrog.io/ リポジトリで、[Artifacts] > [vDPP-Partner-YAML] 内の適切なパートナー フォルダに移動し、ダウンロードする YAML ファイルを選択します。

      パートナー YAML の最新バージョンは、パートナー ディレクトリのトップ レベルにあります。

    • wget または curl コマンドを使用して YAML ファイルをダウンロードします。
      例:
      wget https://vmwaresaas.jfrog.io/artifactory/vDPP-Partner-YAML/Cloudian/Hyperstore/SupervisorService/hyperstore-supervisorservice.yaml

手順

  1. vSAN または vSAN Direct ストレージを構成します。
    vSAN ストレージの設定の詳細については、 VMware vSAN の管理を参照してください。 vSAN Direct を設定するには、 vSphere with Tanzu 用の vSAN Direct の設定を参照してください。

    vSAN Direct データストアは、Kubernetes ではストレージ プールとして表示されます。

  2. ステートフル サービスを vCenter Server システムに追加します。
    VMware で管理されているリポジトリからダウンロードしたパートナー サービス YAML ファイルを使用します。
  3. サービスを スーパーバイザー クラスタ にインストールします。
    サービスを有効にすると、 vSAN データ パーシステンス プラットフォームは次のアクションを実行して、サービスに必要なリソースを作成します。
    • スーパーバイザー クラスタ内にこのサービスの名前空間を作成します。
    • vSAN Shared-Nothing-Architecture (SNA) データストアおよび vSAN Direct データストアで使用されるデフォルトのストレージ ポリシーおよび対応するストレージ クラスを作成します。
      注: vSphere 管理者がステートフル サービスを有効にすると、 vSAN データ パーシステンス プラットフォームは名前空間に vsan-direct および vsan-sna ストレージ クラスを自動的に作成します。 スーパーバイザー クラスタ で実行されているアプリケーションのみが、vsan-direct および vsan-sna ストレージ クラスを使用できます。これらのストレージ クラスは、 Tanzu Kubernetes クラスタ内では使用できません。

      vSphere 7.0 Update 2 以降では、vSAN Direct ストレージ ポリシーは機能ベースです。vSphere 7.0 Update 1 でタグベースのポリシーを作成した場合は、vSphere 7.0 Update 2 以降にアップグレードした後に、自動的に機能ベースに変換されます。

      デフォルトを使用せずに、新しいストレージ ポリシーを作成してサービス名前空間に割り当てる場合は、vSAN Direct ストレージ ポリシーの作成およびvSAN SNA ストレージ ポリシーの作成を参照してください。

    • 編集権限と表示権限を持つロールなどの DevOps ロールを作成します。

      サービス オペレータがデプロイされている場合は、そのカスタム CRD が スーパーバイザー クラスタ にインストールされています。編集権限を持つユーザーは、名前空間内でこれらの CRD のリソースに対して CRUD を実行することができます。表示権限を持つユーザーのみが、この CRD のリソースを表示できます。

    • サードパーティからカスタム ユーザー インターフェイス プラグインが提供されている場合は、そのプラグインが vSphere Client に表示されます。vSphere 管理者は、プラグインを使用してサービスを管理できます。
  4. サービス用に作成された名前空間を選択し、[サマリ] タブをクリックして、サービスに該当するすべてのリソースが作成されていることを確認します。
    [サマリ] 画面に、名前空間に割り当てられたストレージ ポリシー、名前空間で実行されている vSphere ポッドなどが表示されます。

次のタスク

  • DevOps エンジニアは、kubectl コマンドを使用してサービスの名前空間にアクセスし、サードパーティの CRD を使用して、サードパーティ アプリケーション サービスのインスタンスをデプロイします。詳細については、サードパーティのドキュメントを参照してください。

    ステートフル サービスに使用する名前空間に適切なストレージ クラスがあることを確認するには、ステートフル サービスで使用可能なストレージ ポリシーの確認を参照してください。

  • サードパーティからカスタム ユーザー インターフェイス プラグインが提供されている場合、vSphere 管理者はこれらのプラグインを使用してサービスを管理および監視できます。

    詳細については、サードパーティ ユーザー インターフェイス プラグインのドキュメントを参照してください。また、vSphere 管理者は Skyline Health チェックを使用して、サービスを監視できます。vSphere with Tanzu でのステートフル サービスの監視を参照してください