すべてのタイプの vCenter Server デプロイをアプライアンスに移行する前に、準備タスクを完了しておく必要があります。
準備タスク:
ネットワーク タイム サーバによる ESXiの時刻の同期
vCenter Serverのインストールの前に、vSphere ネットワーク上のすべてのマシンの時計を確実に同期させてください。
このタスクでは、VMware Host Clientから NTP をセットアップする方法を説明します。
手順
移行に向けた vCenter Serverデータベースの準備
vCenter ServerAppliance インスタンスには、サーバ データを格納および編成するためのデータベースが必要です。ソース vCenter Serverデータベースがターゲット vCenter Server Appliance へ移行できるよう準備されていることを確認します。
各vCenter ServerAppliance インスタンスには、固有のデータベースが必要です。vCenter ServerAppliance にバンドルされている PostgreSQL データベースは、最大でホスト 2,500 台と仮想マシン 30,000 台をサポートします。
データベースの移行準備の確認:
- パスワードが最新であり、十分な有効期限が設定されていることを確認します。
- (オプション) データベース サイズを小さくします。詳細については、ナレッジベースの記事 KB 2110031 を参照してください。
- データベースをバックアップしたことを確認します。詳細については、データベースのマニュアルを参照してください。
- vCenter Server がローカル データベースと通信できることを確認します。
vCenter Serverから vCenter Server Appliance への移行時に、インストーラは以下の処理を行います。
- vCenter Serverデータベースをエクスポートします。
- 未設定状態のターゲット vCenter ServerAppliance をデプロイします。
- エクスポートしたデータをターゲット vCenter ServerAppliance にコピーします。
- PostgreSQL サービスを開始し、ソースのデータベース データをインポートします。
- データベース スキーマをアップグレードし、ターゲット vCenter ServerAppliance との互換性を確保します。
- ターゲット vCenter ServerAppliance サービスを開始します。
ターゲットvCenter ServerAppliance を構成するときに、インポートしたデータベースを古いスキーマで使用して初期化および構成します。移行方法は選択することができます。
- インベントリ テーブル
- イベントおよびタスクとインベントリ テーブル
- すべてのデータベース データ
Oracle データベースの移行準備
Windows からアプライアンス内の組み込み PostgreSQL データベースに Oracle データベースを移行する前に、必要な認証情報があることと、クリーンアップなどの必要な準備を完了していることを確認します。
前提条件
Oracle データベースの移行準備を行う前に、基本的な相互運用性を確認します。
データベースをバックアップしたことを確認します。vCenter Serverデータベースのバックアップの詳細については、Oracle のドキュメントを参照してください。
手順
結果
データベースの vCenter Server Applianceへの vCenter Server 移行の準備が完了しました。
Microsoft SQL Server データベースの移行準備
Windows からアプライアンス内の組み込み PostgreSQL データベースに Microsoft SQL Server データベースを移行する前に、必要な認証情報があることと、クリーンアップなどの必要な準備を完了していることを確認します。
前提条件
データベースをバックアップしたことを確認します。vCenter Serverデータベースのバックアップの詳細については、Microsoft SQL Server のドキュメントを参照してください。
手順
結果
データベースの vCenter Server Applianceへの vCenter Server 移行の準備が完了しました。
vCenter Server をアプライアンスに移行する前の PostgreSQL の準備
Windows 上の PostgreSQL データベース インストールをアプライアンスに移行する前に、必要な認証情報があることと、クリーンアップなどの必要な準備を完了していることを確認します。
vCenter Serverデータベースのバックアップ方法の詳細については、PostgreSQL のドキュメントを参照してください。
前提条件
vCenter Serverの移行用に PostgreSQL データベースを準備する前に、基本的な移行の相互運用性を確認します。
手順
結果
データベースの vCenter Server Applianceへの vCenter Server 移行の準備が完了しました。
管理対象 ESXi ホストの移行準備
vCenter Server インストール環境で管理されている ESXi ホストは、Windows から vCenter Server 8.0 への移行前に準備が必要となります。
前提条件
vCenter Server または外部の Platform Services Controller を Windows から vCenter Server 8.0 に移行するには、ソースおよびターゲットの ESXi ホストが移行の要件を満たしている必要があります。
- ESXi ホストのバージョンは 6.7 以降である必要があります。ESXi の互換性の詳細については、VMware 互換性ガイドを参照してください。
- ESXi ホストをロックダウン モードまたはメンテナンス モードにしないでください。
手順
結果
ESXi ホストで、vCenter Server Appliance への移行の準備が整いました。
移行に向けた vCenter Server証明書の準備
移行プロセスを開始する前に、ソースの vCenter Server証明書が準備されていることを確認する必要があります。
vSphere 6.0 以降では、証明書は VMware Endpoint Certificate Store に保存されます。移行プロセスが正常に進行すれば、証明書は保持されます。vCenter Server証明書の場所については、ナレッジべースの記事 KB 2111411 を参照してください。
証明書ファイルの場所
vCenter Server証明書ファイルは、%ProgramData%\VMware\VMware VirtualCenter\SSL に格納されています。
サポートされる証明書のタイプ
サポート対象の証明書タイプを使用している環境では、移行作業を続行できます。移行プロセスが正常に進行すれば、証明書は保持されます。
- rui.crt ファイルには、リーフ証明書を含むチェーン全体が含まれます。VMware SSL Certificate Automation Tool を展開および使用して、このタイプの証明書を作成することができます。詳しくは、ナレッジべースの記事 KB 2057340 を参照してください。
- rui.crt ファイルには、リーフ証明書が含まれており、その rui.crt を検証するための対応する cacert.pem は %ProgramData%\VMware\VMware VirtualCenter\SSL にあります。
サポートされない証明書のタイプ
サポート対象外の証明書タイプを使用している環境では、移行プロセスを開始する前に証明書を準備する必要があります。
- rui.crt にリーフ証明書のみが含まれており、cacert.pem が見つからないまたは無効であり、かつ cacert.pem が Windows トラスト ストアに追加されていない場合。
すべての中間証明書を含めた認証局 (CA) 証明書を取得し、cacert.pem ファイルを作成するか、サポートされているフォーマットのいずれかに vCenter Server 証明書を置き換えます。
- rui.crt にリーフ証明書のみが含まれており、かつ cacert.pem が見つからないまたは無効であるものの、cacert.pem が Windows トラスト ストアに追加されている場合。
Windows トラスト ストアからすべての中間証明書を含めた認証局 (CA) 証明書を取得し、cacert.pem を作成します。OpenSSL を使用し、verify -CAfile cacert.pem rui.crtコマンドを実行して証明書を検証します。
vSphere セキュリティ証明書の詳細については、『vSphere Security』ドキュメントを参照してください。
vCenter Server インストーラのシステム要件
vCenter Server の GUI インストーラと CLI インストーラは、サポート対象バージョンの Windows、Linux、Mac のいずれかのオペレーティング システムで実行されているネットワーク クライアント マシンから実行することができます。
GUI インストーラと CLI インストーラに適切なパフォーマンスを確保するために、最低限のハードウェア要件を満たしたクライアント マシンを使用してください。
オペレーティング システム | サポートされているバージョン | 最適なパフォーマンスを得るために最低限必要なハードウェア構成 |
---|---|---|
Windows |
|
4 GB RAM、2.3 GHz の 4 コア CPU(× 2)、32 GB ハード ディスク、NIC(× 1) |
Linux |
|
4 GB RAM、2.3 GHz の 2 コア CPU(× 1)、16 GB ハード ディスク、NIC(× 1)
注: CLI インストーラには 64 ビット OS が必要です。
|
Mac |
|
8 GB RAM、2.4 GHz の 4 コア CPU(× 1)、150 GB ハード ディスク、NIC(× 1) |
新しいアプライアンスの Oracle データベース サイズとストレージ サイズの特定
Windows で外部の Oracle データベースを使用する vCenter Server Appliance のアップグレードや vCenter Server の移行を行う前に、既存のデータベース サイズを特定する必要があります。既存のデータベースのサイズに基づいて、組み込みの PostgreSQL データベースを使用して、新しい vCenter Server Appliance データベースの最小ストレージ サイズを計算できます。
スクリプトを実行して、Oracle のコア テーブルのサイズ、イベントおよびタスク テーブルのサイズ、統計テーブルのサイズを特定します。Oracle のコア テーブルは、PostgreSQL データベースのデータベース (/storage/db) パーティションに相当します。Oracle のイベントおよびタスク テーブルと統計テーブルは、PostgreSQL データベースの統計、イベント、アラーム、およびタスク (/storage/seat) パーティションに相当します。
アプライアンスのアップグレード時、新しいアプライアンス用に、Oracle のテーブル サイズの 2 倍以上あるストレージ サイズを選択する必要があります。
アプライアンスのアップグレード時に、新しいアプライアンスに転送するデータのタイプを選択できます。新しいアプライアンスのアップグレード時間とストレージ要件を最小限に抑えるには、構成データのみを転送するように選択します。
前提条件
手順
新しい vCenter Server Appliance の Microsoft SQL Server データベース サイズとストレージ サイズの特定
Windows で外部の Microsoft SQL Server データベースを使用する vCenter Server Appliance のアップグレードや vCenter Server の移行を行う前に、既存のデータベース サイズを特定する必要があります。既存のデータベースのサイズに基づいて、新しい vCenter Server Appliance の最小ストレージ サイズを計算できます。このストレージ サイズを前提として、組み込みの PostgreSQL データベースは、アップグレード後の古いデータベースからのデータと十分な空きディスク容量の合計を推定することができます。
スクリプトを実行して、Microsoft SQL Server のコア テーブルのサイズ、イベントおよびタスク テーブルのサイズ、統計テーブルのサイズを特定します。Microsoft SQL Server のコア テーブルは、PostgreSQL データベースのデータベース (/storage/db) パーティションに相当します。Microsoft SQL Server のイベントおよびタスク テーブルと統計テーブルは、PostgreSQL データベースの統計、イベント、アラーム、およびタスク (/storage/seat) パーティションに相当します。
アプライアンスのアップグレード時、新しいアプライアンス用に、Microsoft SQL Server のテーブル サイズの 2 倍以上あるストレージ サイズを選択する必要があります。
前提条件
vCenter Server データベースのログイン認証情報が必要です。
手順
ソース Windows マシンでの VMware Migration Assistant のダウンロードと実行
ソースの vCenter Serverまたは Platform Services Controller で VMware Migration Assistant をダウンロードおよび実行して Windows からvCenter Server Appliance へ移行の準備を行う必要があります。vCenter Server のデプロイに Windows 上で実行される外部の Update Manager がある場合は、ソース Windows マシンで VMware Migration Assistantをダウンロードして実行します。Update Managerは、Update Manager サーバとデータベースを Windows から vCenter Server Appliance に移行できるように準備します。
VMware Migration Assistant は、実行するソース Windows マシンで次のタスクを実行します。
- ソース デプロイ タイプの検出。
- ソースでの事前チェックの実行。
- 移行開始前に解決する必要があるエラーのレポート。
- 移行プロセスの次の手順に関する情報の提供。
前提条件
- vCenter Server インストーラのダウンロードおよびマウント.
- Windows マシンに管理者としてログインします。
手順
結果
事前チェックが完了し、すべてのエラーが解決されると、ソース システムの移行準備が整います。
次のタスク
移行プロセスを開始するには、VMware Migration Assistantの指示どおりに操作します。
詳しい移行手順については、次のいずれかのページを参照してください。