CLI インストーラを使用して、vCenter Server または Platform Services Controller を Windows からアプライアンスに自動的に移行できます。

インストーラの ISO ファイルには、vCenter Server または Platform Services Controller インスタンスを Windows からアプライアンスに移行するのに必要な最低限の構成パラメータを含む JSON ファイルのサンプル テンプレートが含まれています。サンプル テンプレートは vcsa-cli-installer/templates/migrate ディレクトリにあります。

注: 外部の Platform Services Controller を使用する vCenter Server 環境を移行する前に、外部の Platform Services Controller を組み込みの Platform Services Controller に統合してから移行を実行する必要があります。ナレッジべースの記事 KB 68137 を参照してください。

vCenter Server インストールを Windows からアプライアンスに移行する CLI タスク:

  1. vCenter Server インストーラのダウンロードおよびマウント.
  2. ソース Windows マシンでの VMware Migration Assistant のダウンロードと実行.
  3. CLI 移行用の JSON 構成ファイルの準備.
  4. 移行を実行する前の事前チェックの実行
  5. Windows からアプライアンスへの vCenter Server の CLI による移行の実行.

複数の JSON ファイルを使用して CLI インストーラを複数回実行し、複数の CLI 移行を実行することができます。また、バッチ モードで複数の CLI 移行を同時に実行することもできます。

重要: CLI インストーラを実行するマシンにログインするために使用するユーザー名、 vCenter Server アプライアンス インストーラへのパス、JSON 構成ファイルへのパス、パスワードなど JSON 構成ファイル内の文字列値には、ASCII 文字のみを利用できます。拡張 ASCII および非 ASCII 文字はサポートされません。

CLI 移行用の JSON 構成ファイルの準備

CLI を使用してソースの vCenter Server 環境をターゲットの vCenter Server Appliance に移行する場合、新しいアプライアンスの構成値を含む JSON テンプレートを準備する必要があります。

vCenter Server または Platform Services Controller のインスタンスは、インストーラの ISO ファイルにあるテンプレートの構成パラメータに値を設定することで、Windows から vCenter Server Appliance に移行することができます。テンプレートに含まれていない構成パラメータは、それぞれのデフォルト値に設定されます。実際の移行の詳細に合わせてテンプレートに構成パラメータを追加し、その値を設定することができます。

CLI を使用して vCenter Server 6.7 をアプライアンスに移行するためのサンプル移行テンプレートが vcsa-cli-installer/templates/migrate ディレクトリに用意されています。

構成パラメータとその説明の詳細については、お使いのオペレーティング システムのインストーラのサブディレクトリに移動して、 vcsa-deploy migrate --template-help コマンドを実行してください。
重要: CLI インストーラを実行するマシンにログインするために使用するユーザー名、 vCenter Server Appliance インストーラへのパス、JSON 構成ファイルへのパス、パスワードなど JSON 構成ファイル内の文字列値には、ASCII 文字のみを利用できます。拡張 ASCII および非 ASCII 文字はサポートされません。

一括移行を実行するには、環境を定義する JSON テンプレートを単一のディレクトリに配置します。CLI インストーラを起動すると、JSON テンプレートで定義されているトポロジを使用して、既存の環境が新しい vCenter Server バージョンに移行されます。

前提条件

ご使用の環境が移行の要件を満たしていることを確認します。 vCenter Server デプロイを vCenter Server Appliance デプロイに移行する場合のシステム要件を参照してください。

移行に必要な環境を準備します。移行の準備を参照してください。

手順

  1. vcsa-cli-installer/templates ディレクトリの migrate サブフォルダを開きます。
  2. migrate サブフォルダから自分のワークスペースに移行テンプレートをコピーします。vCenter Server 6.7 の場合は、migrate/winvc6.7/ フォルダを使用します。
  3. 使用環境に合ったテンプレート ファイルをテキスト エディタで開きます。
    JSON 構成ファイルの構文を正しく編集するために、JSON エディタを使用します。
  4. 必要な構成パラメータの値を入力し、オプションで、追加パラメータとその値を入力します。
    重要: バックスラッシュ (\) または引用符 (") を含む値を設定するには、バックスラッシュ (\) でその文字をエスケープする必要があります。たとえば、 "password":"my\"password" とするとパスワードに my"password が設定され、 "image":"C:\\vmware\\vcsa" とするとパスに C:\vmware\vcsa が設定されます。

    ブール値には小文字のみを含めることができます。値は true または false のいずれかになります。たとえば、"ssh_enable":false

  5. UTF-8 形式で保存してファイルを閉じます。

結果

これで移行に必要なファイルの準備が整いました。

次のタスク

実際の環境に必要であれば、テンプレートはいくつでも作成して保存することができます。テンプレートの準備が整ったら、実際にテンプレートを使って移行する前に事前チェックを行います。CLI で vCenter Server Appliance に移行する際の事前チェックを参照してください。

vCenter Server for Windows の CLI 移行用 JSON テンプレート

vCenter Server インストーラには JSON テンプレートが含まれています。これは、vcsa-cli-installer/templates ディレクトリに配置されています。migrate サブフォルダには、すべての移行タイプの最小構成パラメータを含む JSON テンプレートがあります。

表 1. vCenter Server インストーラに含まれる移行用 JSON テンプレート
場所 テンプレート 説明
vcsa-cli-installer\templates\migrate\vcsa\winvc6.7 embedded_win_vc_to_embedded_vCSA_on_ESXi.json ESXi ホスト上で、組み込みの Platform Services Controller を使用する Windows 上の vCenter Server 6.7 を vCenter Server Appliance 8.0 に移行するのに必要な最小構成パラメータが含まれています。
embedded_win_vc_to_embedded_vCSA_on_VC.json vCenter Server インスタンス上で、組み込みの Platform Services Controller を使用する Windows 上の vCenter Server 6.7 を vCenter Server Appliance 8.0 に移行するのに必要な最小構成パラメータが含まれています。
win_vc_to_vCSA_on_ESXi.json ESXi ホスト上で、外部の Platform Services Controller を使用する Windows 上の vCenter Server 6.7 を vCenter Server Appliance 8.0 に移行するのに必要な最小構成パラメータが含まれています。
win_vc_to_vCSA_on_VC.json.json vCenter Server インスタンス上で、外部の Platform Services Controller を使用する Windows 上の vCenter Server 6.7 を vCenter Server Appliance 8.0 に移行するのに必要な最小構成パラメータが含まれています。

CLI を使った外部の Platform Services Controller を使用する Windows 版 vCenter Server の移行について

外部の Platform Services Controller を使用する Windows 版 vCenter Server を移行する場合、これらのサービスがアプライアンスに組み込まれた vCenter Server インスタンスに変換されます。そのため、JSON 移行テンプレートでレプリケーション パートナーのパラメータを指定する必要があります。

外部の Platform Services Controller を使用する Windows 版 vCenter Server を移行する場合は、JSON 移行テンプレートでレプリケーション パートナーのパラメータを指定する必要があります。これらのパラメータは、移行が次の vCenter Server および Platform Services Controller 移行シナリオのいずれかに該当するかを示します。
  • SSO ドメイン内にある単一の vCenter Server および単一の Platform Services Controller のインスタンス。
  • 複数の vCenter Server が含まれている SSO ドメイン内の最初の vCenter Server および Platform Services Controller のインスタンス。
  • vCenter Server および Platform Services Controller のインスタンスを SSO ドメイン内でレプリケートします。この際、レプリケーション パートナーとして既存の vCenter Server 7.0 インスタンスを参照する必要があります。
重要: 外部の Platform Services Controller を使用する vCenter Server 環境を移行する前に、外部の Platform Services Controller を組み込みの Platform Services Controller に統合してから移行を実行する必要があります。詳細については、『 Platform Services Controller の削除』を参照してください。

外部の Platform Services Controller を使用する環境は、MxN 環境と呼ばれることが多いです。ここで、MvCenter Server を表し、N は外部の Platform Services Controller を表します。ドメイン内の vCenter Server および Platform Services Controller のインスタンスを複数表す場合、これは MnxNn として表されます。ここで n はインスタンスの個数です。たとえば、M2xN2 は、同じドメイン内の 2 つの vCenter Server インスタンスと 2 つの Platform Services Controller インスタンスを示しています。このような環境を移行する場合は、最初に 1 つのインスタンスをバージョン 8.0 に移行してから、2 つ目のインスタンスを 8.0 に移行し、2 つのインスタンスの最初の方をレプリケーション パートナーとして指定します。

JSON 移行テンプレートのレプリケーション パラメータは、テンプレートの sso セクションにあり、first_instance および replication_partner_hostname です。

パラメータ名 説明
first_instance first_instance パラメータは、vCenter Server SSO ドメインの最初のインスタンス、またはレプリケーション パートナーとして vCenter Server を識別します。

最初の vCenter Server インスタンスである場合は、first_instancetrue に設定し、同じ SSO ドメイン内にある vCenter Server の追加インスタンスの場合は、first_instancefalse に設定します。

replication_partner_hostname *

first_instancefalse に設定する場合は、すでにバージョン 8.0 に移行されていて、外部の PSC が vCenter Server Appliance に統合されている vCenter Server の FQDN または IP アドレスを指定する必要があります。

外部の Platform Services Controller を使用する単一の Windows 版 vCenter Server インスタンスの CLI 移行を実行する場合、次のように処理されます。
  1. トポロジ内の vCenter Server の移行は、ESXi での移行時には win_vc_to_vCSA_on_ESXi.json テンプレートを使用して、vCenter Server 環境での移行時には win_vc_to_vCSA_on_VC.json テンプレートを使用します。

  2. 単一の vCenter Server および Platform Services ControllerM1xN1 のデプロイ)で構成されるデプロイ トポロジの場合は、 first_instance パラメータが true に設定されるようにテンプレートの sso セクションを編集し、 replication_partner_hostname パラメータを削除します。
    "sso": {
    "__comments": [ This is the first instance (M1) vCenter Server management node, with "first_instance" set to "true" and "replication_partner_hostname" removed.
    ],
    "first_instance": true
    }
  3. JSON テンプレートの残りの構成パラメータを指定し、CLI を使用して vCenter Server をバージョン 8.0 に移行します。Windows からアプライアンスへの vCenter Server の CLI による移行の実行を参照してください。
  4. vCenter Server を正常に移行した後、Platform Services Controller を廃止します。Platform Services Controllerの廃止を参照してください。
    重要: トポロジ内のすべての vCenter Server インスタンスを移行して統合した後にのみ、 Platform Services Controller インスタンスを廃止します。
2 つ以上の vCenter Server インスタンスおよび Platform Services Controller インスタンスで構成される環境( M2xN2 環境)の場合は、最初に M1 vCenter Server インスタンスをバージョン 8.0 に移行してから、2 つ目を移行し、 vCenter Server インスタンスをレプリケートします。
  1. トポロジ内の vCenter Server の移行は、ESXi での移行時には win_vc_to_vCSA_on_ESXi.json テンプレートを使用して、vCenter Server 環境での移行時には win_vc_to_vCSA_on_VC.json テンプレートを使用します。

  2. 最初の vCenter Server インスタンス ( M1) については、 first_instance パラメータが true に設定されるように、テンプレートの sso セクションを編集して、 replication_partner_hostname パラメータを削除します。
    "sso": {
    "__comments": [ This is the first instance (M1) vCenter Server management node, with "first_instance" set to "true" and "replication_partner_hostname" removed.
    ],
    "first_instance": true
    }
  3. 残りの vCenter Server インスタンス ( M2) については、 first_instance パラメータが false に設定されるようにテンプレートの sso セクションを編集し、2 番目のノードをレプリケートする vCenter Server インスタンスの FQDN または IP アドレスを指定します。レプリケーション パートナーは、バージョン 8.0 に移行した最初の vCenter Server インスタンス ( M1) です。これは Platform Services Controller インスタンスと統合されています。
    "sso": {
    "__comments": [ This is the second instance (M2) vCenter Server management node, with "first_instance" set to "false" and "replication_partner_hostname" set to the hostname of the replication partner.],
    "first_instance": false,
    "replication_partner_hostname": "FQDN_or_IP_address"
  4. JSON テンプレートの残りの構成パラメータを指定し、CLI を使用して vCenter Server をバージョン 8.0 に移行します。Windows からアプライアンスへの vCenter Server の CLI による移行の実行を参照してください。
  5. トポロジ内のすべての vCenter Server インスタンスを正常に移行した後、Platform Services Controller インスタンスを廃止します。Platform Services Controllerの廃止を参照してください。
    重要: トポロジ内のすべての vCenter Server インスタンスを移行して統合した後にのみ、 Platform Services Controller インスタンスを廃止します。

移行の構成パラメータ

CLI インストーラを使用して vCenter Server環境をアプライアンスに移行する場合、移行の詳細に関する値をパラメータで指定する必要があります。

ここでは、移行元となる vCenter Serverの入力データを指定するための構成パラメータを表形式で列挙しています。

重要: vCenter ServerAppliance インストーラのパス、JSON 構成ファイルのパス、JSON 構成ファイル内の文字列値(パスワードを含む)には、ASCII 文字のみを利用できます。拡張 ASCII および非 ASCII 文字はサポートされません。

バックスラッシュ (\) または引用符 (") を含む値を設定するには、バックスラッシュ (\) でその文字をエスケープする必要があります。たとえば、"password":"my\"password"とするとパスワードに my"password が設定され、"image":"C:\\vmware\\vcsa" とするとパスに C:\vmware\vcsa が設定されます。

ブール値は小文字のみ許容されます。値は truefalse のいずれかになります。たとえば、"ssh_enable":falseです。

JSON 移行テンプレートに含まれる構成パラメータのセクションとサブセクション

JSON 移行テンプレートでは、構成パラメータがセクションとサブセクションで体系化されています。

表 2. JSON 移行テンプレートに含まれる構成パラメータのセクションとサブセクション
セクション サブセクション 説明
new_vcsa- 移行先のアプライアンスを表します。 esxi ESXiホストにアプライアンスを直接デプロイする場合のみ使用します。
ターゲット ESXiホストに関する構成パラメータが含まれます。
注: esxiサブセクションまたは vc サブセクションのいずれかに記述する必要があります。
vc vCenter Serverインスタンスのインベントリにアプライアンスをデプロイする場合のみ使用します。

ターゲット ESXiホストまたは vCenter Server インベントリの DRS クラスタに関する構成パラメータを含みます。

注: vcサブセクションまたは esxi サブセクションのいずれかに記述する必要があります。
appliance アプライアンスに関する構成パラメータが含まれます。
os アプライアンスのオペレーティング システム設定について記述する構成パラメータが含まれます。
ovftool_arguments インストーラが生成する OVF ツール コマンドに、任意の引数と値を追加するためのオプションのサブセクション。
重要: vCenter ServerAppliance インストーラは、 ovftool_arguments サブセクションの構成パラメータを検証しません。OVF ツールが認識しない引数を設定した場合、デプロイが失敗する可能性があります。
temporary_network 移行元から新しい(移行先)アプライアンスにデータを移すための一時ネットワークについての構成パラメータが含まれています。
user-options 移行元が vCenter Server インスタンスであるときにのみ使用します。特定のコンポーネントについて移行プロセスの特性を制御するための構成パラメータが含まれています。
source_vc- 移行元の vCenter Server、vCenter Single Sign-On、Platform Services Controller を表します。 vc_win 移行元となる vCenter Serverまたは Platform Services Controller の Windows 環境を表す構成パラメータが含まれています。
run_migration_assistant 移行元の Windows 環境が仮想マシンとして動作中であり、なおかつ移行アシスタントの呼び出しを自動化したい場合にのみ使用します。移行元の Windows 環境が物理マシン上で稼動している場合や、移行元の Windows マシン上で移行アシスタントを手動実行する場合は、移行元マシンで移行アシスタントのコンソール出力からサムプリント値をコピーして vc_winサブセクションの migration_ssl_thumbprint キーに貼り付け、run_migration_assistant セクションを削除します。
ceip- VMware カスタマ エクスペリエンス改善プログラム (CEIP) への参加について記述します。 settings VMware カスタマ エクスペリエンス改善プログラム (CEIP) に参加するかどうかを設定する ceip_enabled構成パラメータのみが含まれます。

vCenter Serverアプライアンスをデプロイする場合のみ必要です。

注: trueに設定されている場合は、CLI のデプロイ コマンドに --acknowledge-ceip 引数を付けて実行する必要があります。

CEIP の詳細については、『vCenter Server およびホストの管理』の「カスタマ エクスペリエンス改善プログラムの構成」セクションを参照してください。

new_vcsaセクションの構成パラメータ

表 3. new_vcsaセクション、esxi サブセクションの構成パラメータ
名前 タイプ 説明
hostname 文字列 アプライアンスをデプロイするターゲット ESXiホストの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名 (FQDN)。
username 文字列 root など、ターゲット ESXiホストの 管理権限を持つユーザー名。
password 文字列 ターゲット ESXiホストの管理権限を持つユーザーのパスワード。
deployment_network 文字列 アプライアンスを接続するネットワーク名。
注: ネットワークは、ターゲット ESXiホストからアクセスできる必要があります。

ターゲット ESXiホストが 1 つしかネットワークを持たない場合、無視されます。

datastore 文字列 アプライアンスの仮想マシンの構成ファイルおよび仮想ディスクのすべてを格納するデータストアの名前。
注: データストアは、 ESXiホストからアクセスできる必要があります。

データストアには、十分な空き容量が必要です。

port 整数型 ESXiホストのポート番号。デフォルトのポートは 443 です。
ssl_certificate_verification 文字列

CLI は、サーバのセキュリティ証明書に認証局 (CA) の署名が付いていることを検証して、セキュアな接続を確立します。証明書が自己署名証明書の場合、CLI は次の SSL 証明書構成オプションのいずれかが指定されている場合を除いて、アップグレードを停止します。

Secure Hash Algorithm 1 (SHA-1) の証明書サムプリントを指定します。証明書サムプリントは、証明書を一意に識別する 16 進数の文字列です。サムプリントは、サムプリント アルゴリズムを使用して証明書の内容から計算されます。

"thumbprint": "certificate SHA-1 thumbprint"

verification_modeNONE に設定します。

"verification_mode": "NONE"

自己署名証明書を持つサーバに接続しているときに、SHA-1 証明書サムプリントの指定に失敗するか、または検証モードを NONEの設定に失敗した場合、CLI はサーバの自己署名証明書のサムプリントを表示して、証明書のサムプリントを受け入れるか、または拒否するよう求めます。

vcsa-deploy upgradeコマンド パラメータ--no-ssl-certificate-validation を使用して、CLI が自己署名証明書を無視するよう指定することもできます。CLI 移行コマンドの構文を参照してください。

表 4. new_vcsaセクション、vc サブセクションの構成パラメータ
名前 タイプ 説明
hostname 文字列 アプライアンスをデプロイするターゲット vCenter Serverインスタンスの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名 (FQDN)。
username 文字列 ターゲット vCenter Serverインスタンスの vCenter Single Sign-On 管理者ユーザー名。例: [email protected]
password 文字列 ターゲットの vCenter Serverインスタンスの vCenter Single Sign-On 管理者ユーザーのパスワード。
deployment_network 文字列 アプライアンスを接続するネットワーク名。
注: ネットワークは、アプライアンスをデプロイするターゲットの ESXiホストまたは DRS クラスタからアクセスできる必要があります。

ターゲットの ESXiホストまたは DRS クラスタが 1 つしかネットワークを持たない場合は、無視されます。

datacenter 文字列または配列 アプライアンスをデプロイするターゲットの ESXiホストまたは DRS クラスタを含む vCenter Server データセンター。
データセンターがフォルダまたはフォルダ構造の中に配置されている場合、値は複数の文字列をカンマ区切りで入力するか、カンマ区切りの複数の文字列を単一の文字列として入力します。次に例を示します。
["parent_folder", "child_folder", "datacenter_name"]
または
"parent_folder, child_folder, datacenter_name"

データセンターのフォルダ パスがない場合は、データセンターの名前のみを使用します。次に例を示します。

["datacenter_name"]
または
"datacenter_name"
注: 値は大文字と小文字を区別します。
datastore 文字列 アプライアンスの仮想マシンの構成ファイルおよび仮想ディスクのすべてを格納するデータストアの名前。
注: データストアは、ターゲットの ESXiホストまたは DRS クラスタからアクセスできる必要があります。

データストアには、25 GB 以上の空き容量が必要です。

port 整数 vCenter Serverのポート番号。デフォルトのポートは 443 です。
target 文字列または配列

新しいアプライアンスをデプロイするターゲット クラスタ、ESXiホスト、またはリソース プール。これは、datacenterパラメータで指定したターゲットです。このパスの末尾は、クラスタ名、ESXi ホスト名、またはリソース プール名である必要があります。

重要: vCenter Serverインベントリに表示される名前を指定する必要があります。例えば、ターゲット ESXiホストの名前が vCenter Server インベントリ内の IP アドレスである場合、FQDN を指定することはできません。
注: すべての値は大文字と小文字を区別します。

デプロイされたアプライアンスを、データセンターの階層内の別の場所に表示する場合は、このセクションの後で示す vm_folderパラメータを使用します。

ターゲット クラスタ、 ESXiホスト、またはリソース プールがフォルダまたはフォルダ構造の中に配置される場合、値は文字列のカンマ区切りのリストであるか、単一の文字列としてのカンマ区切りのリストである必要があります。次に例を示します。
["parent_folder", "child_folder", "esxi-host.domain.com"]
または
"parent_folder, child_folder, esxi-host.domain.com"
ターゲット ESXiホストがクラスタの一部である場合にパスを指定するには、文字列のカンマ区切りのリストか単一の文字列としてのカンマ区切りのリストを使用します。次に例を示します。
["cluster_name", "esxi-host.domain.com"] 
				  
または
"cluster_name, esxi-host.domain.com"

リソース プールにデプロイする場合は、リソース プール名の前にラベルResourcesを追加します。例:

 ["cluster_name", "Resources", "resource_pool_name"] 
注: 事前チェックでは、リソース プールのメモリのみが検証されます。
vm_folder 文字列 オプション。アプライアンスを追加する仮想マシン (VM) フォルダ名。
表 5. new_vcsaセクション、appliance サブセクションの構成パラメータ
名前 タイプ 説明
thin_disk_mode Boolean シン仮想ディスクを搭載するアプライアンスをデプロイするには、trueに設定します。
deployment_option 文字列 アプライアンスのサイズ。
  • デフォルト ストレージ サイズの最大 10 ホストおよび 100 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、tiny に設定します。

    2 個の CPU、10 GB のメモリ、300 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • 大ストレージ サイズの最大 10 ホストおよび 100 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、tiny-lstorage に設定します。

    2 個の CPU、10 GB のメモリ、825 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • 特大ストレージ サイズの最大 10 ホストおよび 100 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、tiny-xlstorage に設定します。

    2 個の CPU、10 GB のメモリ、1700 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • デフォルト ストレージ サイズの最大 100 ホストおよび 1,000 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、small に設定します。

    4 個の CPU、16 GB のメモリ、340 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • 大ストレージ サイズの最大 100 ホストおよび 1,000 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、small-lstorage に設定します。

    4 個の CPU、16 GB のメモリ、870 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • 特大ストレージ サイズの最大 100 ホストおよび 1,000 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、small-xlstorage に設定します。

    4 個の CPU、16 GB のメモリ、1750 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • デフォルト ストレージ サイズの最大 400 ホストおよび 4,000 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、medium に設定します。

    8 個の CPU、24 GB のメモリ、525 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • 大ストレージ サイズの最大 400 ホストおよび 4,000 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、medium-lstorage に設定します。

    8 個の CPU、24 GB のメモリ、1025 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • 特大ストレージ サイズの最大 400 ホストおよび 4,000 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、medium-xlstorage に設定します。

    8 個の CPU、24 GB のメモリ、1905 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • デフォルト ストレージ サイズの最大 1,000 ホストおよび 10,000 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、large に設定します。

    16 個の CPU、32 GB のメモリ、740 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • 大ストレージ サイズの最大 1,000 ホストおよび 10,000 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、large-lstorage に設定します。

    16 個の CPU、32 GB のメモリ、1090 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • 特大ストレージ サイズの最大 1,000 ホストおよび 10,000 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、large-xlstorage に設定します。

    16 個の CPU、32 GB のメモリ、1970 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • デフォルト ストレージ サイズの最大 2,000 ホストおよび 35,000 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、xlarge に設定します。

    24 個の CPU、48 GB のメモリ、1180 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • 大ストレージ サイズの最大 2,000 ホストおよび 35,000 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、xlarge-lstorage に設定します。

    24 個の CPU、48 GB のメモリ、1230 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

  • 特大ストレージ サイズの最大 2,000 ホストおよび 35,000 仮想マシンに対して、vCenter ServerAppliance をデプロイする場合、xlarge-xlstorage に設定します。

    24 個の CPU、48 GB のメモリ、2110 GB のストレージが搭載されたアプライアンスをデプロイします。

image 文字列 オプション。vCenter ServerAppliance のインストール パッケージへのローカル ファイル パスまたは URL。

デフォルトでは、インストーラは、vcsa フォルダの ISO ファイルに含まれるインストール パッケージを使用します。

name 文字列 アプライアンスの仮想マシン名。

パーセント記号 (%)、バックスラッシュ (\)、スラッシュ (/) 以外の ASCII 文字しか含めることはできません。また、80 文字未満である必要があります。

ovftool_path 文字列 オプション。OVF ツール実行ファイルへのローカル ファイル パス

デフォルトでは、インストーラは、vcsa/ovftool フォルダの ISO ファイルに含まれる OVF ツール インスタンスを使用します。

表 6. new_vcsaセクション、os サブセクションの構成パラメータ
名前 タイプ 説明
password 文字列 アプライアンスのオペレーティング システムの root ユーザーのパスワード。

パスワードは 8~20 文字で入力し、1 つ以上の大文字、1 つ以上の小文字、1 つ以上の数字、および 1 つ以上の特殊文字(ドル記号 ($)、ハッシュ キー (#)、アット記号 (@)、ピリオド (.)、感嘆符 (!) など)が含まれている必要があります。すべての文字は、スペース以外の下位 ASCII 文字にする必要があります。

ssh_enable Boolean アプライアンスへの SSH 管理者ログインを有効にするには、trueに設定します。
表 7. new_vcsaセクション、temporary_network サブセクションの構成パラメータ
名前 タイプ 説明
ip_family 文字列 アプライアンスのネットワークの IP アドレスのバージョン。

ipv4または ipv6 に設定します。

mode 文字列 アプライアンスのネットワークの IP アドレスの割り当て。

staticまたは dhcp に設定します。

ip 文字列 アプライアンスの IP アドレス。

固定割り当てを使用する場合、つまり、modeパラメータを static に設定する場合のみ必要となります。

ネットワークの IP アドレスのバージョン、つまり、ip_familyパラメータの値に対応する IPv4 または IPv6 アドレスを設定する必要があります。

IPv4 アドレスは、RFC 790 ガイドラインに準拠する必要があります。

IPv6 アドレスは、RFC 2373 ガイドラインに準拠する必要があります。

dns_servers 文字列値または配列値 1 つ以上の DNS サーバの IP アドレス。
複数の DNS サーバを設定するには、文字列のカンマ区切りのリストか単一の文字列としてのカンマ区切りのリストを使用します。次に例を示します。
["x.y.z.a", "x.y.z.b"]
または
"x.y.z.a, x.y.z.b"

固定割り当てを使用する場合、つまり、modeパラメータを static に設定する場合のみ必要となります。

prefix 文字列 ネットワーク プリフィックス長。

割り当てを使用する場合、つまり、modeパラメータを static に設定する場合のみ必要となります。

IPv4 バージョンの場合、値は、0から 32 の間である必要があります。

IPv6 バージョンの場合、値は、0から 128 の間である必要があります。

gateway 文字列 デフォルト ゲートウェイの IP アドレス。

IPv6 バージョンの場合、値を defaultにできます。

表 8. new_vcsaセクション、user_options サブセクションの構成パラメータ
名前 タイプ 説明
vcdb_migrateSet 文字列

古いアプライアンスから新しいアプライアンスに移行するデータのタイプを選択します。データは、ソースvCenter Serverからターゲット サーバにコピーされます。データの移行元は変更されません。

  • 構成データのみ転送する場合、coreに設定します。これを指定すると、データ移行時間が最短になり、システムのダウンタイムが最小限になります。
  • 構成および履歴データ(イベントおよびタスク)を即座に転送する場合は、core_events_tasksに設定します。ソース vCenter Serverfor Windows からすべてのデータが移行されるまで、vCenter Server は起動されません。
  • 構成、履歴、およびパフォーマンス メトリック データを即座に転送する場合は、allに設定します。ソース vCenter Serverfor Windows からすべてのデータが移行されるまで、vCenter Server は起動されません。このオプションを指定すると、転送されるデータ量が最大になり、必要になるダウンタイムが他のデータ移行方法よりもよりも長くなります。
  • アップグレードの終了後に履歴データ(イベントおよびタスク)をバックグラウンドで転送する場合は、transfer_events_tasks_after_upgradeに設定します。この間、vCenter Serverのパフォーマンスは最適化されない可能性があります。
  • アップグレードの終了後に履歴データおよびパフォーマンス メトリック データをバックグラウンドで転送する場合は、transfer_stats_events_tasks_after_upgradeに設定します。この間、vCenter Serverのパフォーマンスは最適化されない可能性があります。
注: 新しい vCenter ServerAppliance で必要となる移行時間およびストレージ量を最小限に抑えるには、 core 値を使用します。

既存の vCenter Serverから、アップグレードされた新しい vCenter Server に転送できるデータ タイプの詳細については、既存の vCenter Server Appliance からのデータ転送を参照してください。

表 9. new_vcsaセクション、sso サブセクションの構成パラメータ
名前 タイプ 説明
first_instance 文字列

これが vCenter ServerSSO ドメインで最初に集約された移行操作である場合、またはこのノードにレプリケーション パートナーを設定しない場合は、first_instancetrue に設定します。

このノードのレプリケーション パートナーを設定する場合は、first_instancefalse に設定し、組み込みの vCenter Server トポロジにある、以前に統合されたノードの FQDN を replication_partner_hostname の値に指定します。

first_instanceパラメータおよび replication_partner_hostname パラメータの指定の詳細については、CLI を使った外部の Platform Services Controller を使用する Windows 版 vCenter Server の移行について を参照してください。

replication_partner_hostname 文字列 レプリケーション パートナーのホスト名。 first_instanceの場合は削除します。

移行アシスタントの自動呼び出しの要件

移行アシスタントの呼び出しを自動化するには、run_migration_assistantサブセクションを使用します。自動呼び出しが機能するのは、移行元の Windows 環境が仮想マシンとして実行されている場合に限られます。

os_usernameパラメータまたは vum_os_username パラメータで指定されたユーザー アカウントを使用するには、管理者権限に昇格する必要があります。例:
  • 組み込みの Windows 管理者アカウント。
  • ユーザー名が Administrator 以外で、かつローカル Windows Administrators グループに属しているユーザーのアカウント。
  • ユーザー名が Administrator で、かつローカル Windows Administrators グループに属しているドメイン管理者アカウント。
  • ユーザー名の ID は、your_domain_name\\user_ID または user_ID@your_domain_name の形式にする必要があります。
制限: 管理者権限への昇格を必要とする Windows アカウントでは、移行アシスタントの自動呼び出しが正常に機能しません。代わりに、移行元の Windows マシンで移行アシスタントを手動で実行します。移行元マシンで移行アシスタントのコンソール出力からサムプリント値をコピーして vc_winサブセクションの migration_ssl_thumbprint キーに貼り付け、 run_migration_assistant セクションを削除します。

source_vcセクションの構成パラメータ

表 10. source_vcセクション、vc_win サブセクションの構成パラメータ
名前 タイプ 説明
hostname 文字列 移行する vCenter Serverまたは Platform Services Controller の移行元 Windows 環境のホスト名または IP アドレス。
username 文字列 移行する vCenter Server、vCenter Single Sign-On、Platform Services Controller の各インスタンスに対する管理者権限を持つ vCenter Single Sign-On ユーザー名。
password 文字列 移行する vCenter Serverまたは Platform Services Controller の各インスタンスのパスワード。
migration_port 文字列 移行アシスタントのコンソールに表示される移行アシスタントのポート番号。デフォルトのポートは 9123 です。
active_directory_domain 文字列 移行元の vCenter Serverインスタンスが参加している Active Directory ドメインの名前。
active_directory_username 文字列 移行元の vCenter Serverインスタンスが参加している Active Directory ドメインの管理者のユーザー名。
active_directory_password 文字列 移行元の vCenter Serverインスタンスが参加している Active Directory ドメインの管理者のパスワード。
注: 入力した認証情報はインストーラによって検証されますが、移行先のマシンを Active Directory ドメインに追加するうえで必要な権限まではチェックされません。Active Directory ドメインにマシンを追加するために必要なすべての権限をユーザーの認証情報が満たしていることを確認してください。
migration_ssl_thumbprint 文字列 移行アシスタントの SSL サムプリント。
表 11. source_vcセクション、run_migration_assistant サブセクションの構成パラメータ
名前 タイプ 説明
esxi_hostname 文字列 移行元の vCenter Server、vCenter Single Sign-On、Platform Services Controller の各インスタンスが存在する ESXi の FQDN または IP アドレス。
esxi_username 文字列 ESXiホストの管理者権限を持つユーザーの名前。
esxi_password 文字列 ESXiホスト ユーザーのパスワード。省略した場合は、テンプレートの検証時に、コマンド コンソールでパスワードの入力を求められます。
esxi_port 文字列 ESXiホストのポート番号。デフォルトのポートは 443 です。
os_username 文字列 移行元 Windows マシンの管理者のユーザー名。
os_password 文字列 移行元 Windows マシンの管理者ユーザーのパスワード。省略した場合は、テンプレートの検証時に、コマンド コンソールで入力を求められます。
migration_ip 文字列 移行するネットワーク アダプタの IP アドレス。
migration_port 文字列 移行アシスタントのコンソールに表示される移行アシスタントのポート番号。デフォルトのポートは 9123 です。
export_dir 文字列 ソースの構成とデータをエクスポートするディレクトリ。
sa_password 文字列 ネットワークvCenter Serverサービス アカウント ユーザーのパスワードの IP アドレス。LocalSystem 以外のアカウントでvCenter Serverサービスが実行されている場合、このオプションは必須です。省略した場合は、テンプレートの検証時に、コマンド コンソールで入力を求められます。
表 12. source_vumセクション、run_migration_assistant サブセクションの構成パラメータ
名前 タイプ 説明
esxi_hostname 文字列 移行元の vCenter Server、vCenter Single Sign-On、Platform Services Controller の各インスタンスが存在する ESXi の FQDN または IP アドレス。
esxi_username 文字列 ESXiホストの管理者権限を持つユーザーの名前。
esxi_password 文字列 ESXiホスト ユーザーのパスワード。省略した場合は、テンプレートの検証時に、コマンド コンソールでパスワードの入力を求められます。
esxi_port 文字列 ESXiホストのポート番号。デフォルトのポートは 443 です。
vum_hostname 文字列 移行元の Update Managerインスタンスが存在する ESXi の FQDN または IP アドレス。
vum_os_username 文字列 移行元 Windows マシンの管理者のユーザー名。
vum_os_password 文字列 Update Managerの移行元 Windows マシンの管理者ユーザーのパスワード。省略した場合は、テンプレートの検証時に、コマンド コンソールで入力を求められます。
migration_port 文字列 移行アシスタントのコンソールに表示される移行アシスタントのポート番号。デフォルトのポートは 9123 です。
export_dir 文字列 ソースの構成とデータをエクスポートするディレクトリ。

ceipセクションの構成パラメータ

表 13. ceipセクション、settings サブセクションの構成パラメータ
名前 タイプ 説明
ceip_enabled Boolean このアプライアンスの CEIP に参加するには、trueに設定します。

CLI で vCenter Server Appliance に移行する際の事前チェック

事前チェックを実行すると、ご使用の vCenter Server 環境を移行する前に問題を解決したり、移行の要件が満たされていることを確認したりすることができます。

ご使用の vCenter Server 環境をアプライアンスに移行する際は、事前チェックを実行することで、ディスク容量の要件や移行の推定所要時間、vCenter Server Appliance に登録されている拡張機能を把握することができます。アップグレード前のチェックは必須ではありませんが、アップグレードを計画する際に実行することを強くお勧めします。

前提条件

CLI 移行用の JSON 構成ファイルの準備(サンプル テンプレートと構成パラメータを使用)。

手順

  1. アプライアンスをデプロイせずにテンプレートを検証するために、vcsa-deploy migrate --verify-template-only path_to_json_file コマンドを入力します。
  2. --precheck-onlyオプションを使用して CLI Migrate を実行します。
    ディスク容量の要件や移行の推定所要時間を基に移行計画を調整することができます。エラーが報告された場合は、トラブルシューティングを実行し、問題を解決したうえで、実際の移行を開始してください。
  3. エラーを解決したら、--verify-template-only オプションを使用して再度 CLI Migrate コマンドを実行します。すべてのエラーが解決されるまでこれを繰り返します。

結果

これで、エラーに遭遇することなく CLI 移行プロセスを進めることができます。

次のタスク

Windows からアプライアンスへの vCenter Server の CLI による移行の実行.

Windows からアプライアンスへの vCenter Server の CLI による移行の実行

vSphere ネットワーク内のマシンから vCenter Server をアプライアンスに移行できます。

前提条件

手順

  1. オペレーティング システムのソフトウェア CLI インストーラ ディレクトリに移動します。
    • Windows OS のマシンからアプライアンスをデプロイする場合は、vcsa-cli-installer\win32 ディレクトリに移動します。
    • Linux OS のマシンからアプライアンスをデプロイする場合は、vcsa-cli-installer/lin64 ディレクトリに移動します。
    • Mac OS のマシンからアプライアンスをデプロイする場合は、vcsa-cli-installer/mac ディレクトリに移動します。
  2. CLI インストーラ vcsa-deploy.exe を選択します。
  3. 移行コマンドを実行します。
    vcsa-deploy migrate --accept-eula optional_arguments path_to_the_json_file
    optional_arguments 変数は、追加の構成を指定する、オプションの引数のスペース区切りのリストです。
    例えば、インストーラが生成するログなどの出力ファイルの場所を設定することができます。
    vcsa-deploy migrate --accept-eula --log-dir=path_to_the_location path_to_the_json_file

結果

移行テンプレートがデプロイされます。vCenter Server のアップグレードまたは移行結果の確認を行うことができます。

CLI 移行コマンドの構文

移行コマンドの実行パラメータを設定するには、コマンドに 1 つ以上の引数を使用します。

CLI アップグレード コマンドに、複数の引数をスペース区切りで追加できます。
vcsa-deploy migrate list_of_arguments path_to_the_json_file

必須の template 引数には、vCenter Server Appliance のデプロイ手順を記述する JSON ファイルのパスを指定します。複数の JASON ファイルを 1 つのフォルダに配置できます。CLI により、すべてのデプロイがバッチ モードで移行されます。同時移行を実行する方法については、CLI 移行用の JSON 構成ファイルの準備を参照してください。

重要: パスワードなどの文字列値には、ASCII 文字のみを含めることができます。拡張 ASCII および非 ASCII 文字はサポートされません。

バックスラッシュ (\) または引用符 (") を含む値を設定するには、バックスラッシュ (\) でその文字をエスケープする必要があります。たとえば、"password":"my\"password" とするとパスワードに my"password が設定され、"image":"C:\\vmware\\vcsa" とするとパスに C:\vmware\vcsa が設定されます。

ブール値は小文字のみ許容されます。値は truefalse のいずれかになります。たとえば、"ssh.enable":false です。

オプションの引数 説明
--accept-eula エンドユーザー使用許諾契約書に同意します。

デプロイ コマンドを実行するには、この引数が必要です。

-h, --help コマンドのヘルプ メッセージを表示します。
--template-help JSON デプロイ ファイルの構成パラメータに関するヘルプ メッセージを表示します。vcsa-deploy [subcommand] --helpを使用すると、サブコマンド専用の引数を表示できます。
-v, --verbose コンソール出力にデバッグ情報を追加します。
-t, --terse コンソール出力を非表示にします。 警告およびエラー メッセージのみ表示します。
--log-dir, LOG_DIR インストーラが生成するログなどの出力ファイルの場所を指定します。
--skip-ovftool-verification

構成パラメータの基本的な検証を実行して、vCenter Server アプライアンスをデプロイしますが、JSON テンプレートの ovftool_arguments サブセクション内にある OVF Tool パラメータは検証しません。OVF ツールが認識しない引数を設定した場合、デプロイが失敗する可能性があります。

--no-ssl-certificate-verification

ESXi 接続の SSL 検証を禁止します。

CLI は、サーバのセキュリティ証明書に認証局 (CA) の署名が付いていることを検証して、セキュアな接続を確立します。証明書が自己署名証明書の場合は、--no-ssl-certificate-validation コマンド パラメータを使用して自己署名証明書を CLI が無視するように指定した場合を除き、CLI はアップグレードを停止します。

自己署名証明書を持つサーバに接続している場合、CLI がその証明書を受け入れるように指定していなければ、CLI はサーバの自己署名証明書のサムプリントを表示して、それを受け入れるか、または拒否するよう求めます。

JSON テンプレート内の ssl_certificate_verification 構成パラメータを使用して、CLI が自己署名証明書を無視するように指定することもできます。vCenter Server Appliance の CLI アップグレード用構成パラメータのアップグレードを参照してください。

重要: このオプションは使用しないでください。ターゲット ホストの ID が未検証になるために、アップグレード中またはアップグレード後に問題が発生する可能性があります。
--operation-id 複数の vCenter Server インスタンスの同時インストール、同時移行、または同時アップグレードを追跡するための識別子を指定できます。操作 ID を指定しなかった場合は、CLI によって生成された UUID (Universal Unique Identifier) を使用して、vCenter Server の複数のインスタンスおよびそれらのインストールまたはアップグレード ステータスを識別することができます。
--verify-template-only Upgrade Runner のインストール、事前チェックの実行、vCenter Server Appliance のアップグレードや移行を行わずに、基本的なテンプレートの検証を実行します。
--precheck-only ソースの vCenter Server 仮想マシンに移行アシスタントをインストールして、移行を実行せずに事前チェックをすべて実行します。
--acknowledge-ceip VMware カスタマ エクスペリエンス改善プログラム (CEIP) へ参加を承諾します。この引数は、アップグレード テンプレートで ceip.enabled が true に設定されている場合に必要です。
終了コード 説明
0 コマンドの実行は正常に完了
1 ランタイム エラー
2 検証エラー
3 テンプレート エラー