Horizon 7 のエンタープライズ展開のアップグレードには、高度な作業がいくつか含まれます。アップグレードは複数のステージからなるプロセスであり、特定の順序で手順を実行する必要があります。Horizon Connection Server および他の Horizon 7 サーバをアップグレードする前に View Composer をアップグレードします。

重要: Horizon 6 バージョン 6.2 以降では、 Horizon 7 コンポーネントをインストールして FIPS モードで実行できます。 Horizon 7 では、非 FIPS インストールを FIPS インストールにアップグレードすることはできません。Horizon では、FIPS モードでの Horizon 6 バージョン 6.2 から FIPS モードでの Horizon 7 へのアップグレードがサポートされています。新規インストールの実行が必要な場合は、『 Horizon 7 のインストール』ドキュメントで「FIPS モードでの Horizon 7 のインストール」を参照してください。

アップグレード中、Horizon 7 は View Composer のプロビジョニング操作とメンテナンス操作をサポートしません。Horizon 7 Server が以前のバージョンを実行している移行期間中、リンク クローン デスクトップのプロビジョニングや再構成などの操作はサポートされません。Connection Server と View Composer のインスタンスをすべてアップグレードした場合のみ、これらの操作を正常に実行できます。

アップグレード処理は特定の順序で行う必要があります。各アップグレード ステージの中での順序も重要です。

注: ここでは、メジャー、マイナー、およびメンテナンス リリースの概要について説明します。

以下のうち実行する必要があるタスクは、展開で使用する Horizon 7 のコンポーネントによって異なります。

  1. エンド ユーザーのクライアント デバイスで実行する Horizon Client ソフトウェアをアップグレードします。クライアント アプリケーションのアップグレードを参照してください。
  2. View Composer および VMware® vCenter Server™ をホストする物理マシンまたは仮想マシンで、バックアップを行い、スケジュールを設定されている一部のタスクを一時的に停止します。アップグレードのための vCenter Server および View Composer の準備を参照してください。

    vCenter Server とは別のマシンにインストールされているスタンドアロンの View Composer を使用している場合は、View Composer データベースと View Composer TLS/SSL 証明書のバックアップを作成する必要があるだけです。vCenter Server もアップグレードしたい場合は、vCenter Server のアップグレードを個別にスケジュールできます。

    vCenter Server および ESXi のバージョンと互換性があるバージョンについての詳細は、http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php の VMware 製品の互換性一覧を参照してください。

  3. View Composer を既存のホストでアップグレードするか、新しいマシンに移行します。View Composer のアップグレードを参照してください。
  4. Connection Server インスタンスをホストする物理マシンまたは仮想マシンで、バックアップを行い、さまざまな構成とシステム設定を記録します。アップグレードのための接続サーバの準備を参照してください。

    レプリカ グループ内に複数の Connection Server インスタンスがある場合は、グループ内の 1 つのインスタンスのみについてバックアップを作成して設定を記録します。その他の準備タスクについては、一度に 1 つのインスタンスについてタスクを実行し、続いてそのサーバ インスタンスのアップグレードを実行できます。

  5. セキュリティ サーバとペアになっていない Connection Server インスタンスをアップグレードします。レプリカ グループ内の Connection Server のアップグレードを参照してください。

    ロード バランサを使用する複数の Connection Server インスタンスから構成される標準的な本番環境では、Connection Server インスタンスのアップグレード時に負荷が分散されているクラスタからインスタンスを削除する必要があります。

    重要: Connection Server インスタンスを最新バージョンにアップグレード後は、以前のバージョンにインスタンスをダウングレードできません。複製したグループですべての Connection Server のインスタンスのアップグレード後は、以前のバージョンを実行する他のインスタンスを追加できません。
  6. セキュリティ サーバを選択する場合は、バックアップを作成して、さまざまな構成とシステム設定を記録します。アップグレードのためのセキュリティ サーバの準備を参照してください。

    ダウンタイムを最小限に抑える必要がある場合は、一度に 1 つのセキュリティ サーバについてタスクを実行し、続いてそのサーバのアップグレードを実行できます。

  7. セキュリティ サーバを使用している場合は、各セキュリティ サーバとそのペアの Connection Server インスタンスをアップグレードしてください。これらのペアを 1 つずつアップグレードする場合は、負荷分散グループから各セキュリティ サーバを削除して、ペアをアップグレードし、その後にセキュリティ サーバをグループに戻すことによって、ゼロ ダウンタイムを達成できます。セキュリティ サーバとペアになっている接続サーバのアップグレードを参照してください。
  8. Active Directory で使用するグループ ポリシーをアップグレードします。Horizon 7 グループ ポリシー管理用テンプレート ファイルの使用を参照してください。
  9. VMware vSphere コンポーネントもアップグレードしている場合は、vCenter Server をアップグレードします。vCenter Server のアップグレードを参照してください。

    vCenter Server のアップグレード中に、既存のリモート デスクトップとアプリケーションのセッションは切断されません。プロビジョニング状態のリモート デスクトップは vCenter Server のアップグレード中にパワーオンされません。また、vCenter Server のアップグレード中に新しいデスクトップは起動されず、View Composer の操作は許可されません。

  10. vSphere もアップグレードしている場合は、VMware® ESXi™ ホストおよび仮想マシンをアップグレードします。ESXi ホストおよび仮想マシンのアップグレードを参照してください。

    ホストがクラスタ環境で構成されている場合は、vMotion を使用して仮想マシンをクラスタ内の別のホストに移行することにより、ESXi ホストをゼロ ダウンタイムでアップグレードできます。

  11. Windows ターミナル サービスサーバを現在デスクトップ ソースとして使用している場合は、Windows Server 2008 R2 以降にアップグレードし、RDS ホスト ロールがインストールされていることを確認します。セッション ベースのデスクトップを提供する RDS ホストのアップグレードを参照してください。
  12. デスクトップ ソースとして、プール内のフル クローン デスクトップとして、および手動プール内の個別のデスクトップとして、それぞれ使用されている物理マシンまたは仮想マシン上で実行する Horizon™ Agent または View Agent™ ソフトウェアをアップグレードします。View Agent または Horizon Agent のアップグレードを参照してください。
  13. 新しくアップグレードした仮想マシン デスクトップ ソースを使用して、デスクトップのアップグレードされたプールを作成します。View Composer デスクトップ プールのアップグレードを参照してください。
  14. クラウド ポッド アーキテクチャの機能を使用する場合は、クラウド ポッド アーキテクチャ 環境のアップグレードを参照してください。

一部のコマンドは複数のステージを同時にアップグレードできるので、各ステージでの元に戻すことができない変更についてよく理解してから、本稼動環境をアップグレードすることをお勧めします。

重要: VMware View ® Client with Local Mode 機能は、オフライン デスクトップを使用するためのもので、削除されました。そのため、この概要には View 転送サーバ インスタンスと View Client with Local Mode をアップグレードする手順は含まれていません。ローカル モード機能の代わりに、 VMware Horizon 6.0 以降のリリースに含まれるVMware ® Mirage™ を使用することを VMware はお勧めします。詳細については、 https://docs.vmware.com/jp/VMware-Horizon-7/index.html で入手可能な Horizon 7 リリース ノートを参照してください。