この記事では、クラスタ内のプライマリ ノードとワーカー ノードで実行されている Kubernetes ポッドに依存する、Horizon Cloud Connector 2.0 以降のシステム アーキテクチャについて説明します。このアーキテクチャで、ノードの高可用性機能、および Horizon ユニバーサル ライセンスを含むコア Horizon Cloud Connector サービスのフォルト トレランス機能をサポートする方法を説明します。
バージョン 2.0 以降、Horizon Cloud Connector はデュアル ノード クラスタ、ノード レベルの高可用性、サービス レベルのフォルト トレランスに対するサポートを提供します。Horizon Cloud Connector 2.0 以降では、すべてのサービスがノード上の Kubernetes ポッドとして実行されます。
- オンプレミスにデプロイされた Horizon ポッド
- オールイン SDDC アーキテクチャの VMware Cloud on AWS にデプロイされた Horizon ポッド
他のすべての環境にデプロイされた Horizon ポッドは、プライマリ ノードのみで構成される単一ノード クラスタをサポートし、ノード レベルの高可用性およびサービス レベルのフォルト トレランスはサポートしません。
Horizon Cloud Connector クラスタについて
Horizon Cloud Connector クラスタは、以下のメンバーから構成されます。
- Horizon Cloud Connector 仮想アプライアンスのプライマリ ノード
- Horizon Cloud Connector 仮想アプライアンスのワーカー ノード
最小要件として、クラスタにプライマリ ノードをメンバーとして含む必要があります。プライマリ ノードを含む既存のクラスタに対してワーカー ノードの追加と削除ができます。
プライマリ ノードについて
プライマリ ノードは、Horizon Cloud Connector クラスタの管理に必要な制御プレーン サービスを実行する Horizon Cloud Connector アプライアンスの仮想マシン (VM) です。
プライマリ ノードは、次のサービスのプライマリ インスタンスも実行します。
- Horizon Cloud Connector アプリケーション サービス。これには、アプライアンス構成ポータルにリストされている以下のサービスが含まれます。
- Connector クライアント サービス
- クラウド プロキシ サービス
- Connection Server プロキシ サービス
- クラウド ブローカ クライアント サービス (CBCS)(Universal Broker をサポート)
- Connection Server 監視サービス (CSMS)
- イメージ ローカリティ サービス (ILS)(オプションの Horizon Image Management Service をサポート)
- VMware Cloud Services のエンゲージメント プラットフォームに Horizon Cloud テナントをオンボーディングした後に使用可能になったサービス。詳細については、第 1 世代テナント - Horizon Universal Console を使用して Horizon Cloud テナントを VMware Cloud Services Engagement Platform および VMware Cloud Services にオンボーディングするを参照してください。
プライマリ ノードをデプロイして Horizon ポッドとペアリングするには、Horizon Cloud テナント環境への最初のポッドとして、VMware SDDC にデプロイされた既存の Horizon ポッドをオンボーディングする場合のワークフローの概要に記載されているガイドラインに従ってください。
ワーカー ノードについて
ワーカー ノードは、次のサービスのレプリカ インスタンスを実行する Horizon Cloud Connector アプライアンスのセカンダリ仮想マシンです。
- Horizon Cloud Connector アプリケーション サービス。これには、Horizon Cloud Connector 構成ポータルにリストされている以下のサービスが含まれます。
- Connector クライアント サービス
- クラウド プロキシ サービス
- Connection Server プロキシ サービス
- VMware Cloud Services のエンゲージメント プラットフォームに Horizon Cloud テナントをオンボーディングした後に使用可能になったサービス。詳細については、第 1 世代テナント - Horizon Universal Console を使用して Horizon Cloud テナントを VMware Cloud Services Engagement Platform および VMware Cloud Services にオンボーディングするを参照してください。
ワーカー ノードを Horizon Cloud Connector クラスタに追加することで、これらのサービスをスケール アップして、サービスのプライマリ インスタンスとレプリカ インスタンス間でロード バランシングされる増大したワークロードをサポートできます。ワーカー ノードをクラスタから削除すると、サービスはプライマリ ノードで実行されている単一インスタンスにスケール ダウンされます。
ワーカー ノードをデプロイするには、Horizon Cloud Connector 2.0 以降 - Horizon Cloud Connector クラスタへのワーカー ノードの追加で説明されている手順に従ってください。ワーカー ノードをクラスタから削除するには、Horizon Cloud Connector 2.0 以降 - Horizon Cloud Connector クラスタからのワーカー ノードの削除で説明されている手順に従ってください。
ノード レベルの高可用性の概要と仕組み
詳細については、Horizon Cloud Connector 2.0 以降 - ノード レベルの高可用性の設定を参照してください。
サービス レベルのフォルト トレランスは、さまざまな停止シナリオでどのように機能しますか。
このセクションでは、さまざまな停止状態において、デュアル ノード Horizon Cloud Connector クラスタがフォルト トレランスと Horizon ユニバーサル ライセンスの継続的な可用性をどのようにサポートするかを説明します。
- [フレームワーク サービスに障害が発生した場合]
前述のように、Horizon Cloud Connector フレームワーク サービス(Connector クライアント サービス、クラウド プロキシ サービス、Connection Server プロキシ サービス)は、プライマリ ノードとワーカー ノードでデュアル インスタンスとして実行します。あるノードでフレームワーク サービスに障害が発生した場合、そのサービスのレプリカ インスタンスが他のノードで引き続き実行され、確実に Horizon Cloud Connector フレームワーク サービスと Horizon ユニバーサル ライセンスが完全に動作するようにします。
たとえば、プライマリ ノードでクラウド プロキシ サービスに障害が発生した場合、ワーカー ノード上のクラウド プロキシ サービスのレプリカ インスタンスが引き続き実行されます。完全に動作するフレームワーク サービスにより、Horizon Cloud ライセンス サービスは 24 時間ごとにポッドと同期し続けることができます。
- [ワーカー ノードに障害が発生した場合]
注: この停止シナリオは、ノード レベルの HA が構成されて いない場合にのみ適用されます。 Horizon Cloud Connector 2.0 以降 - ノード レベルの高可用性の設定で説明したように、ノード レベルの HA を構成する場合、 vSphere HA によってワーカー ノードの高可用性が確保されます。
ワーカー ノード全体の動作が失われた場合、プライマリ ノード上の単一インスタンスと Horizon ユニバーサル ライセンスが完全に動作し続けるため、すべてのサービスが中断することなく引き続き実行されます。
ワーカー ノードが完全に動作する状態に復旧するまで、Horizon Cloud Connector アプリケーション サービスは一時的にスケール ダウンします。
- [プライマリ ノードに障害が発生した場合]
注: この停止シナリオは、ノード レベルの HA が構成されて いない場合にのみ適用されます。 Horizon Cloud Connector 2.0 以降 - ノード レベルの高可用性の設定で説明したように、ノード レベルの HA を構成する場合、 vSphere HA によってプライマリ ノードの高可用性が確保されます。
プライマリ ノード全体の動作が失われた場合、Horizon ユニバーサル ライセンスは 25 日間の同期猶予期間に入ります。この期間中、ライセンスは有効なままとなり、ポッドは完全に動作し続けます。詳細については、Horizon ユニバーサル ライセンスの監視を参照してください。
Horizon Universal Console を使用して、ポッドの管理タスクを引き続き監視および実行できます。ただし、次の制限が適用されます。
- Horizon Cloud Connector クラスタがエラー状態になります。
- ワーカー ノードから Horizon Cloud Connector 構成ポータルにアクセスできません。
- Universal Broker、Cloud Monitoring Service、Horizon Image Management Service は一時的に使用できなくなります。