インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを起動するには、ESXi インストーラの起動コマンド ラインで起動オプションを入力します。

起動時に、キックスタート ファイルへのアクセス オプションの指定が必要な場合があります。起動オプションは、ブート ローダで Shift + O を押すことで入力できます。PXE 起動のインストールの場合は、boot.cfg ファイルの kernelopts 行を使用してオプションを渡すことができます。boot.cfg ファイルについておよび ESXi インストーラのネットワーク ブートを参照してください。

インストール スクリプトの場所を指定するには、ks=filepath オプションを設定します。ここで、filepath は、キックスタート ファイルの場所を示します。このオプションを設定しないと、スクリプトを使用したインストールまたはアップグレードを開始できません。ks=filepath を省略すると、テキスト インストーラが実行されます。

サポートされている起動オプションは 起動オプション に記載されています。

手順

  1. ホストを起動します。
  2. ESXi インストーラのウィンドウが表示されたら、Shift + O を押して起動オプションを編集します。
    ESXi インストーラの画面
  3. runweasel コマンド プロンプトで、ks=location of installation script plus boot command-line options と入力します。

例: 起動オプション

次の起動オプションを入力します。
ks=http://00.00.00.00/kickstart/ks-osdc-pdp101.cfg nameserver=00.00.0.0 ip=00.00.00.000 netmask=255.255.255.0 gateway=00.00.00.000

起動オプション

スクリプトを使用したインストールを実行する際には、起動時にキックスタート ファイルへのアクセス オプションを指定することが必要な場合があります。

サポートされる起動オプション

表 1. ESXiインストール用の起動オプション
起動オプション 説明
BOOTIF=hwtype-MAC address

netdeviceオプションに似ていますが、syslinux.org サイトで SYSLINUX の IPAPPEND オプションで説明されている、PXELINUX 形式に関する点が異なります。

gateway=ip address このネットワーク ゲートウェイを、インストール スクリプトおよびインストール メディアをダウンロードするために使用する、デフォルトのゲートウェイとして設定します。
ip=ip address インストール スクリプトおよびインストール メディアのダウンロードに使用する固定 IP アドレスを設定します。注:このオプションでは PXELINUX 形式もサポートされています。syslinux.org サイトで、SYSLINUX の中の IPAPPEND オプションを参照してください。
ks=cdrom:/path path にあるスクリプトによるインストールを実行します。このスクリプトは CD-ROM ドライブの CD にあります。各 CDROM は、このパスと一致するファイルが見つかるまでマウントされ、チェックされます。
重要: カスタム インストールまたはアップグレード スクリプトを使用してインストーラ ISO イメージを作成した場合は、大文字を使用してスクリプトのパスを入力する必要があります。例: ks=cdrom:/KS_CUST.CFG
ks=file://path path にあるスクリプトを使用してインストールを実行します。
ks=protocol://serverpath ネットワーク上の指定された URL に置かれたスクリプトを使用してスクリプトによるインストールを実行します。protocol には httphttpsftp、または nfs を指定できます。NFS プロトコルを使用している例は、ks=nfs://host/porturl-path です。NFS URL の形式は、RFC 2224 で指定されています。
ks=usb

接続された USB ドライブにあるスクリプトにアクセスして、インストールを実行します。ks.cfg という名前のファイルが検索されます。このファイルは、ドライブのルート ディレクトリに置かれている必要があります。複数の USB フラッシュ ドライブが接続されている場合は、ks.cfg ファイルが見つかるまでそれらのドライブが検索されます。サポートされているのは FAT16 および FAT32 のファイル システムだけです。

ks=usb:/path USB 上にある、指定されたパスにあるスクリプト ファイルを使用して、スクリプトによるインストールを実行します。
ksdevice=device インストール スクリプトとインストール メディアの検索時にネットワーク アダプタ device の使用を試みます。MAC アドレス (00:50:56:C0:00:01 など) で指定します。この場所は vmnicNN 名にもできます。このサブコマンドを指定せず、ネットワーク経由でファイルを取得する必要がある場合は、最初に検出された接続済みネットワーク アダプタがデフォルトで使用されます。
nameserver=ip address インストール スクリプトとインストール メディアのダウンロードに使用するドメイン名サーバを指定します。
netdevice=device インストール スクリプトとインストール メディアの検索時にネットワーク アダプタ device の使用を試みます。MAC アドレス (00:50:56:C0:00:01 など) で指定します。この場所は vmnicNN 名にもできます。このサブコマンドを指定せず、ネットワーク経由でファイルを取得する必要がある場合は、最初に検出された接続済みネットワーク アダプタがデフォルトで使用されます。
netmask=subnet mask インストール スクリプトおよびインストール メディアをダウンロードするネットワーク インターフェイスのサブネット マスクを指定します。
vlanid=vlanid 指定した VLAN 上に置くネットワーク カードを構成します。
systemMediaSize=small
起動メディア上のシステム ストレージ パーティションのサイズを制限します。選択した値は、システムの目的に適合している必要があります。次の値の中から選択できます。
  • min(32 GB、1 台のディスクまたは組み込みのサーバ用)
  • small(64 GB、512 GB 以上の RAM を搭載したサーバ用)
  • default (128 GB)
  • max(使用可能なすべての容量を使用、マルチテラバイトのサーバ用)

ESXi のインストール後の起動オプションの詳細については、VMware ナレッジベースの記事 KB77009 を参照してください。