ESXi 7.0 Update 3c | 2022 年 1 月 27 日 | ISO ビルド 19193900

各リリース ノートで、追加および更新された機能をご確認ください。

リリース ノートの概要

本リリース ノートには、次のトピックが含まれています。

重要:アップグレードに影響する問題のため、VMware は、2021 年 11 月 19 日に ESXi 7.0 Update 3、7.0 Update 3a、および 7.0 Update 3b をすべてのサイトから削除しました。ESXi 7.0 Update 3c ISO のビルド 19193900 は、ESXi 7.0 Update 3、7.0 Update 3a、および 7.0 Update 3b のビルド 18644231、18825058、および 18905247 をそれぞれ置き換えます。vSphere 7.0 Update 3c へのスムーズなアップグレードを実行するには、VMware のナレッジベースの記事 KB86447 および KB87327 を参照してください。

新機能

ロール バック リリースの新機能については、以下のリストを参照してください。

  • vSphere メモリの監視と修正、PMem 仮想マシンのスナップショットのサポート:vSphere メモリの監視と修正では、データを収集し、パフォーマンス統計を明らかにすることで、メモリ モードが原因でアプリケーションのワークロードが低下しているかどうかを判断できます。vSphere 7.0 Update 3 では、PMem 仮想マシンのスナップショットのサポートも追加されています。詳細については、vSphere メモリの監視と修正を参照してください。

  • ディスク ドライブ タイプの拡張サポート:vSphere 7.0 Update 3 以降、vSphere Lifecycle Manager では、次のタイプのディスク ドライブおよびストレージ デバイス構成が有効とされます。
    • HDD (SAS/SATA)
    • SSD (SAS/SATA)
    • 単一ディスク RAID-0 論理ボリュームの背後にある SAS/SATA ディスク ドライブ
    詳細については、クラスタレベルのハードウェア互換性チェックを参照してください。

  • vSphere Lifecycle Manager イメージを使用した vSAN ストレッチ クラスタとその監視ホストの管理:vSphere 7.0 Update 3 以降では、vSphere Lifecycle Manager イメージを使用して、vSAN ストレッチ クラスタとその監視ホストを管理できます。詳細については、vSphere Lifecycle Manager イメージを使用した vSAN ストレッチ クラスタの修正を参照してください。

  • vSphere クラスタ サービス (vCLS) の機能強化:vSphere 7.0 Update 3 では、vSphere 管理者は、vCLS 仮想マシンのデータストアの優先順位をクラスタごとに構成することで、vCLS 仮想マシンが特定のデータストアで実行されるように構成できます。管理者は、コンピューティング ポリシーを定義することにより、vSphere Distributed Resource Scheduler (DRS) が vCLS エージェント仮想マシン(vCLS 仮想マシン)および他のワークロード仮想マシン グループを配置する方法を指定することもできます。 

  • vCenter Server と ESXi のバージョン間の相互運用性の向上:vSphere 7.0 Update 3 以降の vCenter Server では、直前の 2 つのメジャー リリースの ESXi ホストと、バージョン 7.0 および 7.0 に対するアップデートのすべての ESXi ホストを管理できます。たとえば、vCenter Server 7.0 Update 3 では、バージョン 6.5、6.7、および 7.0 と、Update 3 以降を含むすべての 7.0 アップデート リリースの ESXi ホスト、さらにメジャー バージョンとアップデート バージョンのホストが混在する環境を管理できます。

  • NVMe-over-RDMA ストレージ トラフィックの新しい VMNIC タグ:ESXi 7.0 Update 3 では、NVMe-over-RDMA ストレージ トラフィックに対して新しい VMNIC タグが追加されています。この VMkernel ポート設定により、NVMe-over-RDMA トラフィックをタグ付きインターフェイス経由でルーティングできます。ESXCLI コマンド esxcli network ip interface tag add -i <interface name> -t NVMeRDMA を使用して、NVMeRDMA VMNIC タグを有効にすることもできます。

  • NVMe over TCP のサポート:vSphere 7.0 Update 3 は、NVMe-oF スイートをNVMe over TCP ストレージ プロトコルで拡張し、TCP/IP ネットワークの広範なデプロイで NVMe デバイスのパフォーマンスと並列性を向上させます。

  • マシン チェック例外 (MCE) によるハードウェア障害の発生時、ミッション クリティカルな仮想マシンでダウンタイムなし、データ損失なし: vSphere 7.0 Update 3 では、VMware vSphere Fault Tolerance によって保護されるミッション クリティカルな仮想マシンは、マシン チェック例外 (MCE) によるハードウェア障害の発生時にセカンダリ仮想マシンにフォールバックされるため、障害は回避され、ダウンタイムなし、データ損失なしを達成できます。詳細については、フォルト トレランスの機能を参照してください。
     
  • ワークロードでのマイクロ秒レベルの時間精度:ESXi 7.0 Update 3 では、マイクロ秒レベルの時間精度を可能にするハードウェア タイムスタンプ PTP (Precision Time Protocol) が追加されています。詳細については、ホストの日時を同期するため PTP を使用を参照してください。
     
  • ESXi ホストのタイムキーピング構成の向上:  ESXi 7.0 Update 3 では、ESXi ホストのタイムキーピング構成を設定するためのワークフローとユーザー エクスペリエンスが強化されています。詳細については、ホストの時刻構成の編集を参照してください。

ESXi 7.0 の旧リリース

ESXi の新機能、解決した問題、および既知の問題については、各リリースのリリース ノートに記載されています。ESXi 7.0 の旧リリース ノート

利用可能な言語、互換性、オープン ソース コンポーネントについては 「VMware vSphere 7.0 リリース ノート」を参照してください。.

本リリースに含まれるパッチ

ESXi 7.0 Update 3c のこのリリースでは、次のパッチが提供されます。

ビルドの詳細

ダウンロード ファイル名 VMware-ESXi-7.0U3c-19193900-depot
ビルド 19193900
ダウンロード サイズ 395.8 MB
md5sum e39a951f4e96e92eae41c94947e046ec
sha256checksum: 20cdcd6fd8f22f5f8a848b45db67316a3ee630b31a152312f4beab737f2b3cdc
ホストの再起動が必要 はい
仮想マシンの移行またはシャットダウンが必要 はい

VMware ESXi のビルド番号とバージョンの表については、VMware ナレッジベースの記事 KB2143832 を参照してください。

重要

  • vSphere 7.0 以降では、VIB をパッケージ化するためのコンポーネントとともにパッチが使用されます。ESXiesx-update のパッチは、相互に依存しています。ホストにパッチを適用する際の障害を回避するために、両方を 1 台の ESXi ホスト パッチ ベースラインに含めるか、ベースラインにロールアップ パッチを含めてください。 
  • ESXi 7.0 Update 2 より前のバージョンの VMware Update Manager を使用して ESXi ホストにパッチを適用する場合は、パッチ ベースラインでロールアップ パッチを使用することを強くお勧めします。ロールアップ パッチを使用できない場合は、パッチ ベースラインに次のパッケージがすべて含まれていることを確認してください。次のパッケージがベースラインに含まれていない場合、アップデート操作は失敗します。
    • VMware-vmkusb_0.1-1vmw.701.0.0.16850804 以降
    • VMware-vmkata_0.1-1vmw.701.0.0.16850804 以降
    • VMware-vmkfcoe_1.0.0.2-1vmw.701.0.0.16850804 以降
    • VMware-NVMeoF-RDMA_1.0.1.2-1vmw.701.0.0.16850804 以降

ロールアップ パッチ

このロールアップ パッチには、ESXi 7.0 の初回リリース以降のすべての修正が入っている最新の VIB が含まれています。

パッチ ID カテゴリ 重要度
ESXi70U3c-19193900 バグ修正 最重要

イメージ プロファイル

VMware のパッチおよびアップデート リリースには、一般的なイメージ プロファイルおよび重要なイメージ プロファイルが含まれています。一般的なリリース イメージ プロファイルは、新しいバグ修正に適用されます。

イメージ プロファイルの名前
ESXi70U3c-19193900-standard
ESXi70U3c-19193900-no-tools

ESXi イメージ

名称とバージョン リリース日 カテゴリ 詳細
ESXi70U3c-19193900 2022 年 1 月 27 日 バグ修正 バグ修正イメージ

各コンポーネントとパッチについては、「製品パッチ」ページおよび「解決した問題」セクションを参照してください。

パッチ ダウンロードおよびインストール

vSphere 7.x では、vSphere Update Manager の管理に使用される Update Manager プラグインが Lifecycle Manager プラグインに置き換えられます。vSphere Update Manager による管理のための操作は Lifecycle Manager プラグインでも引き続き使用でき、それに vSphere Lifecycle Manager の新機能が加わります。
通常、ESXi 7.x ホストにパッチを適用するときは vSphere Lifecycle Manager を使用します。詳細については、「vSphere Lifecycle Manager について」および「vSphere Lifecycle Manager ベースラインとイメージ」を参照してください。
Lifecycle Manager プラグインを使用せず、代わりにイメージ プロファイルを使用して、ESXi ホストをアップデートすることもできます。これを行うには、VMware Customer Connect にログインした後、オフラインのパッチ バンドルの ZIP ファイルを手動でダウンロードする必要があります。[製品の選択] ドロップダウン メニューから [ESXi(組み込みとインストール可能)] を選択し、[バージョンの選択] ドロップダウン メニューから [7.0] を選択します。詳細については、「ESXCLI コマンドを使用した、ホストのアップグレード」と、VMware ESXi のアップグレード ガイドを参照してください。

製品サポートに関する注意事項

  • localos アカウントの廃止:ID ソースとしての localos アカウントの使用のサポートは廃止されました。VMware は、ID ソースとしてのローカル オペレーティング システムの使用のサポートを終了する予定です。この機能は、vSphere の今後のリリースで削除される予定です。
  • ESXi650-202110001 および ESXi670-202111001 の cURL バージョンは、ESXi 7.0 Update 3c の cURL バージョンよりも新しいバージョンです。ESXi 7.0 Update 3c の cURL バージョンは 7.77.0 ですが、ESXi650-202110001 および ESXi670-202111001 には新しい修正バージョン 7.78.0 があります。その結果、ESXi 650-202110001 または ESXi 670-202111001 から ESXi 7.0 Update 3c にアップグレードすると、cURL 7.7.0 によってシステムが次の脆弱性にさらされる可能性があります。
    CVE-2021-22926: CVSS 7.5
    CVE-2021-22925: CVSS 5.3
    CVE-2021-22924: CVSS 3.7
    CVE-2021-22923: CVSS 5.3
    CVE-2021-22922: CVSS 6.5
    cURL バージョン 7.78.0 には、将来の ESXi 7.x リリースが付属しています。

解決した問題

解決された問題には、次のトピックが含まれます。

ネットワークの問題
  • 6.6 より前のバージョンの vSphere Distributed Switch (VDS) を使用して LAG ハッシュ アルゴリズムを変更すると、ESXi ホストで障害が発生し、パープル スクリーンが表示されることがある

    vSphere 7.0 Update 1 以降のシステムで 6.6 より前のバージョンの VDS を使用し、LAG ハッシュ アルゴリズムをたとえば L3 から L2 ハッシュに変更すると、ESXi ホストで障害が発生し、パープル スクリーンが表示されることがことがあります。

    本リリースで、この問題は修正されました。

  • VMware Network Extensibility (NetX) リダイレクトが有効な仮想マシンでパケット ドロップが発生する

    vCenter Server の詳細パフォーマンス チャートで、NetX リダイレクトが有効になっているすべての仮想マシンでパケット ドロップ数が増加していることが表示されます。しかし、NetX リダイレクトを無効にすると、カウントは 0 になります。

    本リリースで、この問題は修正されました。

  • Emulex FC HBA の CQ と EQ のマッピングが正しくないため、ESXi ホストが起動中にパープル スクリーンを表示して停止することがある

    まれに、Emulex FC HBAの I/O チャネルの合計数がイベント キュー (EQ) の正確な倍数にならないことがあります。その場合、完了キュー (CQ) のマッピングが正しくないため、ESXi ホストが起動中にパープル スクリーンを表示して停止することがあります。バックトレースの lpfc_cq_create() メソッドでエラーが発生する。

    本リリースで、この問題は修正されました。この修正により、CQ から EQ への正しいマッピングが保証されます。

  • UNIX ドメイン ソケットでのメモリ割り当ての問題により、ESXi ホストで障害が発生し、パープル スクリーンが表示されることがある

    UNIX ドメイン ソケット間の内部通信中に、ファイル記述子などの補助データをクリーンアップする代わりに、ヒープ割り当てが発生する場合があります。その結果、ESXi ホストがメモリ不足の状態を報告して動作を停止し、パープル スクリーンに #PF Exception 14 というメッセージと UserDuct_ReadAndRecvMsg() のようなエラーが表示されることがあります。

    本リリースで、この問題は修正されました。この修正により、補助データがクリーンアップされ、バッファ メモリの割り当てが回避されます。

  • NTP オプション構成が ESXi ホストの再起動時に保持されない

    ESXCLI コマンドを使用して NTP オプション構成をセットアップすると、ESXi ホストの再起動後に設定が保持されない場合があります。

    本リリースで、この問題は修正されました。この修正により、ESXi ホストの起動時に ConfigStore からローカル キャッシュにオプション構成が確実にリストアされます。

  • バージョン 6.5.0 の vSphere Distributed Switch を使用するシステムで LACP ハッシュ アルゴリズムを変更すると、複数の ESXi ホストがパープル スクリーンを表示して停止することがある

    バージョン 6.5.0 の vSphere Distributed Switch およびバージョン 7.0 以降の ESXi ホストを使用するシステムでは、LACP ハッシュ アルゴリズムを変更すると、イベント タイプ名の保存に使用される一時的な string 配列が原因で、サポートされていない LACP イベント エラーが発生することがあります。その結果、複数の ESXi ホストで障害が発生し、パープル スクリーンが表示されることがあります。

    本リリースで、この問題は修正されました。この問題を回避するには、バージョン 7.0 以降の vCenter Server システムで、vSphere Distributed Switch バージョン 6.5.0 以降を使用していることを確認します。

インストール、アップグレード、および移行の問題
  • vSphere Lifecycle Manager ベースラインを使用して管理するクラスタの修正に時間がかかることがある

    ESXi 7.0 Update 2d 以前から ESXi 7.0 Update 2d 以降のバージョンにアップデートした後、vSphere Lifecycle Manager ベースラインを使用して管理しているクラスタの修正に時間がかかることがあります。

    本リリースで、この問題は修正されました。

  • ESXi 7.0 Update 3 にアップデートした後、物理 RDM ディスクを持つ仮想マシンが宛先 ESXi ホストで移行またはパワーオンに失敗する

    たとえば、SNMP を使用してサーバ上で RDM デバイスが実行されている仮想マシンの場合、デバイスのオープン要求間の競合状態が原因で vSphere vMotion の操作が失敗することがあります。

    本リリースで、この問題は修正されました。この修正により、デバイスのオープン要求が順序付けされ、競合状態が回避されます。詳細については、VMware ナレッジベースの記事 KB86158 を参照してください。 

  • ESXi 7.0 Update 2d 以降にアップグレードした後、NTP 時刻同期エラーが表示される

    一部の環境では、ESXi 7.0 Update 2d 以降にアップグレードした後、vSphere Client で「ホストの時刻同期が失われました」というエラーが表示される場合があります。ただし、アラームは実際の問題を示していない場合があります。

    本リリースで、この問題は修正されました。この修正により、エラー メッセージがバックトレース用のログ機能に置き換えられますが、誤ったアラームは防止されます。

その他の問題
  • NEW:NVIDIA vGPU を搭載した仮想マシンで発生する非常にまれな問題により、ESXi ホストがパープル スクリーンを表示して停止することがある

    非常にまれな状況で、NVIDIA vGPU を搭載した仮想マシンを含む ESXi ホストが、カーネル パニック エラーを示すパープル スクリーンを表示して断続的に動作を停止することがあります。この問題は、複数の ESXi ホストに影響する可能性がありますが、同時には影響しません。バックログには、CPU に対する x 秒間のハートビート タイムアウトに関するカーネル レポートが記録され、スタックでは P2M キャッシュに関して通知されます。

    本リリースで、この問題は修正されました。

  • 遅延感度が有効になっている仮想マシンを持つホスト ESXi が、CPU スタベーションが原因でランダムに応答しなくなることがある  

    仮想マシンで遅延感度を有効にすると、CPU アフィニティを明示的に設定する Likewise Service Manager (lwsmd) の一部のスレッドが、この仮想マシンの CPU リソースについて競合することがあります。その結果、ESXi ホストと hostd サービスが応答しなくなることがあります。  

    本リリースで、この問題は修正されました。この修正により、lwsmd は CPU アフィニティを明示的に設定しなくなります。 

  • ごくまれに、ESXi 7.0 Update 3 の仮想 NVME アダプタ (VNVME) の再試行ロジックが原因でデータがサイレントに破損する場合がある

    ESXi 7.0 Update 3 の VNVME 再試行ロジックには、データがサイレントに破損する可能性のある問題があります。再試行はまれにしか発生しませんが、発生すると、必ずではありませんがデータ エラーを引き起こす可能性があります。この問題は ESXi 7.0 Update 3 にのみ影響します。

    本リリースで、この問題は修正されました。

  • 古いメタデータが原因で、シャットダウン中に ESXi ホストで障害が発生し、パープル スクリーンが表示されることがある

    まれに、ESXi ホストで大きなコンポーネントを削除してから再起動すると、コンポーネントのすべてのメタデータが削除される前に再起動が開始されることがあります。古いメタデータが原因で、ESXi ホストで障害が発生し、パープル スクリーンが表示されることがあります。 

    本リリースで、この問題は修正されました。この修正により、ESXi ホストの再起動前に保留中のメタデータが残ることはなくなります。

  • VMKAPI ドライバの競合状態が原因で、仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI) が応答しなくなることがある

    VMKAPI ドライバの競合状態が原因で、アプリケーションへのイベント配信が無期限に遅延することがあります。その結果、NVIDIA グラフィック カードを使用するシステムなど、一部の環境の仮想デスクトップ インフラストラクチャが応答しなくなったり、VDI クライアントへの接続が失われたりすることがあります。

    今回のリリースで、この問題は修正されました。

  • ACPI Component Architecture (ACPICA) セマフォの問題が原因で、ESXi ホストで障害が発生し、パープル スクリーンが表示されることがある

    ESXi 7.0 Update 3 以前の ACPICA セマフォの実装におけるいくつかの問題により、通常は起動中に VMKernel パニックが発生する可能性があります。セマフォの実装に問題があると、枯渇が発生する可能性があります。また、いくつかの呼び出しパスで、VMKernel が ACPICA セマフォを誤って取得しようとしたり、スピンロックを保持したまま ACPICA 内でスリープしようとしたりすることがあります。これらの問題が特定のマシンで問題を引き起こすかどうかは、マシンの ACPI ファームウェアの詳細によって異なります。

    今回のリリースで、この問題は修正されました。この修正には、ESXi での ACPICA セマフォの再書き込みと、スピンロックを保持したまま ACPICA に切り替えようとするコードパスの修正が含まれます。

  • ソフトウェア iSCSI アダプタで I/O 操作を実行すると、ESXi ホストで障害が発生し、パープル スクリーンが表示されることがある

    ソフトウェア iSCSI アダプタで I/O 操作を行うと、iscsi_vmk ドライバの内部でまれに競合状態が発生することがあります。その結果、ESXi ホストが断続的に停止し、パープル スクリーンが表示されることがあります。

    本リリースで、この問題は修正されました。

セキュリティの問題
  • OpenSSL のアップデート

    OpenSSL パッケージはバージョン openssl-1.0.2zb にアップデートされました。

  • Python パッケージのアップデート

    Python パッケージが CVE-2021-29921 への対処を目的としてアップデートされました。

  • 制限付き DES/3DES 暗号を使用してポート 9080 に接続できる

    OPENSSL コマンド openssl s_client -cipher <CIPHER> -connect localhost:9080 を使用すると、 制限付き DES/3DES 暗号を使用してポート 9080 に接続できます。

    本リリースで、この問題は修正されました。次の暗号を使用してポート 9080 に接続することはできません。DES-CBC3-SHA、EDH-RSA-DES-CBC3-SHA、ECDHE-RSA-DES-CBC3-SHA、および AECDH-DES-CBC3-SHA。

  • 次の VMware Tools ISO イメージが ESXi 7.0 Update 3c にバンドルされます。

    • windows.iso:VMware Tools 11.3.5 は Windows 7 SP1 または Windows Server 2008 R2 SP1 以降をサポートします。
    • linux.iso:Linux OS、glibc 2.11 以降用の VMware Tools 10.3.23 ISO イメージ。

    次の VMware Tools の ISO イメージをダウンロードできます。

    • VMware Tools 11.0.6:
      • windows.iso:Windows Vista (SP2) および Windows Server 2008 Service Pack 2 (SP2) 用。
         
    • VMware Tools 10.0.12:
      • winPreVista.iso:Windows 2000、Windows XP、Windows 2003 用。
      • linuxPreGLibc25.iso:Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 5、SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 11、Ubuntu 7.04 より前のゲスト OS と、glibc バージョンが 2.5 より前のその他のディストリビューションをサポートします。
         
      solaris.iso:VMware Tools イメージ 10.3.10 (Solaris)。
    • darwin.iso:Mac OS X バージョン 10.11 以降をサポートします。

    ESXi にバンドルされていない、特定のプラットフォーム用の VMware Tools をダウンロードする場合は、次のドキュメントに記載されている手順に従ってください。

vSphere Client の問題
  • vSphere Client で仮想マシンがアクセス不能と表示され、アプリケーションのダウンタイムが発生する場合がある

    まれに、ハードウェアの問題によって SQlite DB が破損し、複数の仮想マシンがアクセス不能になり、アプリケーションのダウンタイムが発生することがあります。

    本リリースで、この問題は修正されました。

ストレージの問題
  • データストアのディスク容量が不十分なため、仮想マシンの操作がエラーにより失敗する

    通常、新しいデータストアではサイズの大きいファイル ブロック (LFB) リソースの数が多くなり、サイズの小さいファイル ブロック (SFB) リソースの数が少なくなります。仮想マシン操作などの SFB を消費するワークフローの場合、LFB は SFB に変換されます。ただし、変換ステータスの更新に遅延があるため、新しく変換された SFB が割り当て可能として認識されない場合があります。その結果、仮想マシンをパワーオン、クローン作成、または移行しようとすると「データストアのディスク容量が不足しています。」などのエラーが表示されます。

    本リリースで、この問題は修正されました。

  • vSphere Virtual Volumes スナップショット操作がソース ボリュームまたは Pure Storage のスナップショット ボリュームで失敗することがある

    vSphere Virtual Volumes の一意の ID を重複させる問題が原因で、仮想マシンのスナップショット操作が失敗するか、ソース ボリュームが削除されることがあります。この問題は Pure Storage に固有であり、5.3.13 以前、6.0.5 以前、および 6.1.1 以前の Purity リリース ラインに影響します。

    本リリースで、この問題は修正されました。

vSAN の問題
  • 転送中データの暗号化が有効になっていると、クラスタ パーティションの vSAN 健全性エラーが表示されることがある

    vSphere Client で、転送中データの暗号化が有効になっている場合、「vSAN クラスタ パーティション」または「vSAN オブジェクトの健全性」などの vSAN 健全性エラーが表示されることがあります。この問題は、vSAN クラスタで再キー化操作が開始されると、一時的なリソースの問題によってピア間の鍵交換が失敗することがあるために発生します。

    本リリースで、この問題は修正されました。

仮想マシンの管理の問題
  • ライブ移行操作間での競合状態が原因で、ESXi ホストがパープル スクリーンを表示して停止することがある

    仮想マシンに暗号化された vSphere vMotion を使用しない予約メモリが 575 GB 以上ある環境では、ライブ移行操作が別のライブ移行と競合し、ESXi ホストがパープル スクリーンを表示して停止することがあります。

    本リリースで、この問題は修正されました。ただし、非常にまれですが、パープル スクリーンの状態の根本原因が修正されても、移行操作が失敗することがあります。そのような場合は、ソース ホストで他のライブ移行が進行中でないときに移行を再試行するか、仮想マシンで暗号化された vSphere vMotion を有効にします。

以前のリリースから解決した問題

    ネットワークの問題

    • iWARP プロトコルを使用する RDMA トラフィックが完了しないことがある

      Intel x722 カードで iWARP プロトコルを使用する RDMA トラフィックがタイムアウトし、完了しないことがあります。

      本リリースで、この問題は修正されました。

    インストール、アップグレード、および移行の問題

    • パーティションが USB または SD デバイスに格納されている場合、/locker パーティションが破損する可能性がある

      USB および SD デバイスの I/O 感度が原因で、VMware Tools とコア ダンプ ファイルを保存するこれらのデバイス上の VMFS-L ロッカー パーティションが破損することがあります。

      本リリースで、この問題は修正されました。デフォルトでは、ESXi は起動時にロッカー パッケージを RAM ディスクにロードします。 

    • Hitachi 製ストレージ アレイの brcmfcoe ドライバをアップグレードした後、ESXi ホストの接続が失われることがある

      Hitachi 製ストレージ アレイの brcmfcoe ドライバをアップグレードした後、ESXi ホストが起動に失敗し、接続が失われることがあります。

      本リリースで、この問題は修正されました。

    • ESXi 7.0 Update 2 にアップグレードした後、ストレージの読み取り I/O 負荷が過剰になる

      ESXi 7.0 Update 2 で導入されたシステム統計プロバイダ インターフェイスでは、各 ESXi ホストのデータストア統計情報を 5 分ごとに読み取ることが要求されます。データストアが複数の ESXi ホストによって共有されていると、この頻繁な読み取りによってストレージ アレイで読み取り遅延が発生し、ストレージの読み取り I/O 負荷が過剰になる可能性があります。

      本リリースで、この問題は修正されました。

    仮想マシンの管理の問題

    • AMD SEV-ES (Secure Encrypted Virtualization-Encrypted State) が有効な仮想マシンで、仮想マシン コミュニケーション インターフェイス (VMCI) のソケットを作成できない

      AMD SEV-ES が有効な仮想マシンで、VMCI を必要とする機能のパフォーマンスや機能が影響を受ける場合があります。これは、仮想マシンが VMCI ソケットを作成できないためです。

      本リリースで、この問題は修正されました。

    • 負荷の高いゲスト OS の再起動時に仮想マシンで障害が発生することがある

      ゲスト OS の再起動がゲスト以外から(たとえば vSphere Client から)実行されると、まれに仮想マシンで障害が発生して VMX ダンプが生成されることがあります。この問題は、ゲスト OS の負荷が大きい場合に発生する可能性があります。その結果、ゲストから VMX 要求への応答が再起動前に遅延します。このような場合、仮想マシンの vmware.log ファイルには次のようなメッセージが記録されます。I125: Tools: Unable to send state change 3: TCLO error.E105: PANIC: NOT_REACHED bora/vmx/tools/toolsRunningStatus.c:953.

      本リリースで、この問題は修正されました。

    その他の問題

    • メンバーの数が 16 を超える SCATTER_GATHER_ELEMENT 配列を含む非同期読み取り I/O で、少なくとも 1 つのメンバーがファイルの最後の部分ブロックに含まれると、ESXi ホストのパニックが発生することがある

      メンバーの数が 16 を超える SCATTER_GATHER_ELEMENT 配列を含む非同期読み取り I/O で、まれに、少なくとも 1 つのメンバーがファイルの最後の部分ブロックに含まれることがあります。これによって VMFS メモリ ヒープが破損して、ESXi ホストの障害を引き起こし、パープル スクリーンが表示されることがあります。

      本リリースで、この問題は修正されました。

    • ゲスト OS がシン プロビジョニングされた VMDK からサイズの大きい UNMAP 要求を発行すると、ESXi ホストが動作を停止し、パープル スクリーンが表示されることがある

      ESXi 7.0 Update 3 では、VMFS および SeSparse スナップショットに対する UNMAP の精度が統一され、VMFS によって報告される UNMAP の最大精度が 2 GB に設定されています。ただし、環境によっては、ゲスト OS が 2 GB のトリミング要求またはマッピング解除要求を行った場合、VMFS メタデータ トランザクションで 50 を超えるリソース クラスタのロック取得の実行が必要になることがあります。VMFS では、このような要求を正しく処理できない可能性があります。その結果、ESXi ホストで障害が発生し、パープル スクリーンが表示されることがあります。VMFS メタデータ トランザクションで、50 を超えるリソース クラスタに対してロック アクションが必要になることはまれです。これは、古くなったデータストアでのみ発生することがあります。この問題は、シン プロビジョニングされた VMDK にのみ影響します。シック プロビジョニングされた VMDK、およびシック プロビジョニング (Eager Zeroed) された VMDK は影響を受けません。
      パープル スクリーンが表示され、/var/run/log/vmkernel ファイルに次のようなエラーが記録されます。
      2021-10-20T03:11:41.679Z cpu0:2352732)@BlueScreen: NMI IPI: Panic requested by another PCPU.RIPOFF(base):RBP:CS [0x1404f8(0x420004800000):0x12b8:0xf48] (Src 0x1, CPU0)
      2021-10-20T03:11:41.689Z cpu0:2352732)Code start: 0x420004800000 VMK uptime: 11:07:27:23.196
      2021-10-20T03:11:41.697Z cpu0:2352732)Saved backtrace from: pcpu 0 Heartbeat NMI
      2021-10-20T03:11:41.715Z cpu0:2352732)0x45394629b8b8:[0x4200049404f7]HeapVSIAddChunkInfo@vmkernel#nover+0x1b0 stack: 0x420005bd611e

      本リリースで、この問題は修正されました。

    • 時刻サービス イベント監視の問題が原因で hostd サービスが停止することがある

      デフォルトで有効になっている時刻サービス イベント監視サービスで問題が発生すると、hostd サービスが停止することがあります。vobd.log ファイルには次のようなエラーが記録されます。
      2021-10-21T18:04:28.251Z: [UserWorldCorrelator] 304957116us: [esx.problem.hostd.core.dumped] /bin/hostd crashed (1 time(s) so far) and a core file may have been created at /var/core/hostd-zdump.000.This may have caused connections to the host to be dropped.
      2021-10-21T18:04:28.251Z: An event (esx.problem.hostd.core.dumped) could not be sent immediately to hostd; queueing for retry.2021-10-21T18:04:32.298Z: [UserWorldCorrelator] 309002531us: [vob.uw.core.dumped] /bin/hostd(2103800) /var/core/hostd-zdump.001
      2021-10-21T18:04:36.351Z: [UserWorldCorrelator] 313055552us: [vob.uw.core.dumped] /bin/hostd(2103967) /var/core/hostd-zdump.002
      .

      本リリースで、この問題は修正されました。 

    既知の問題

    既知の問題には、次のトピックが含まれます。

    ネットワークの問題
    • vSphere Distributed Switch 7.0 (VDS) または ESXi 7.x ホストの古い NSX for vSphere プロパティがホストの更新に失敗することがある

      バージョン 7.0 の vSphere Distributed Switch (VDS) で VXLAN が有効になっている NSX for vSphere があり、NSX V2T 移行を使用して NSX-T Data Center に移行した場合、VDS または一部のホストの古い NSX for vSphere プロパティによって ESXi 7.x ホストの更新が妨げられる場合があります。ホストのアップデートはプラットフォーム構成エラーで失敗します。

      回避策:CleanNSXV.py スクリプトを vCenter Server の /tmp ディレクトリにアップロードします。スーパー管理者権限(root など)を持つユーザーとしてアプライアンス シェルにログインし、次の手順を実行します。

      1. PYTHONPATH=$VMWARE_PYTHON_PATH python /tmp/CleanNSXV.py --user <vc_admin_user> --password <passwd> コマンドを使用して、CleanNSXV.py を実行します。<vc_admin_user> パラメータは、スーパー管理者権限を持つ vCenter Server ユーザーで、<passwd> パラメータはユーザー パスワードです。 
        例: 
        PYTHONPATH=$VMWARE_PYTHON_PATH python /tmp/CleanNSXV.py --user '[email protected]' --password 'Admin123'
      2. 以下の NSX for vSphere プロパティ、com.vmware.netoverlay.layer0 および com.vmware.net.vxlan.udpport が ESXi ホストから削除されていることを確認します。
        1. SSH クライアントを使用してランダム ESXi ホストに接続します。
        2. net-dvs -l | grep "com.vmware.netoverlay.layer0\|com.vmware.net.vxlan.udpport" コマンドを実行します。
          出力がない場合は、古いプロパティが削除されます。

      CleanNSXV.py スクリプトをダウンロードする方法、および詳細については、VMware ナレッジベースの記事 KB87423 を参照してください。

    セキュリティの問題
    • ESXi650-202110001 および ESXi670-202111001 の cURL バージョンは、ESXi 7.0 Update 3c の cURL バージョンよりも新しい

      ESXi 7.0 Update 3c の cURL バージョンは 7.77.0 ですが、ESXi650-202110001 および ESXi670-202111001 には新しい修正バージョン 7.78.0 があります。その結果、ESXi 650-202110001 または ESXi 670-202111001 から ESXi 7.0 Update 3c にアップグレードすると、cURL 7.7.0 によってシステムが次の脆弱性にさらされる可能性があります。
      CVE-2021-22926: CVSS 7.5
      CVE-2021-22925: CVSS 5.3
      CVE-2021-22924: CVSS 3.7
      CVE-2021-22923: CVSS 5.3
      CVE-2021-22922: CVSS 6.5

      回避策:なし。cURL バージョン 7.78.0 には、将来の ESXi 7.x リリースが付属しています。

    以前のバージョンからの既知の問題

    以前からの既知の問題のリストを表示するには、ここをクリックします。

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