App Volumes アプリケーション機能を使用して、アプリケーションのライフサイクル全体を管理できます。これには、アプリケーションのパッケージ作成、更新、およびリタイアが含まれます。アプリケーションの割り当てをカスタマイズして、特定のバージョンのアプリケーションをエンド ユーザーに提供することもできます。

重要: 第 1 世代テナント - 第 1 世代 Horizon Universal Console のツアーに記載されているように、クラウドベースのコンソールは動的であり、 Horizon Cloud テナント環境の最新の状況に適したワークフローと設定が反映されます。機能へのアクセスは、テナントのリージョン クラウド プレーン、クラウドに接続されたポッドが最新レベルのソフトウェアを実行しているかどうか、機能が特定のライセンスに基づいているかどうかなどの要因によって異なります。お持ちのライセンスまたはテナント アカウント構成にそのような機能の使用が含まれる場合のみ、コンソールにその機能に関連する要素が動的に反映されます。使用したい機能がコンソール内に見つからない場合は、VMware アカウントの担当者に問い合わせて、お持ちのライセンスおよびテナント アカウント構成にその機能を使用する資格が付与されているか確認してください。

Horizon Cloud の VMware App Volumes 機能の概要

次の表は、Horizon Cloud の VMware App Volumes 機能の概要を示しています。

機能領域 説明
デプロイ
  • 完全に自動化されたデプロイ。App Volumes マネージャ、App Volumes データベース、ストレージなどの App Volumes インフラストラクチャ コンポーネントの自動プロビジョニング。
  • データベースのニーズに合わせて Microsoft Azure PostgreSQL マネージド サービスを利用します。追加のデータベース管理は不要です。
  • ポッドのセットアップ時に、アプリケーションを保存および配信するための Microsoft Azure ファイル共有の自動プロビジョニング。
管理コンソール
  • App Volumes コンソールは、Horizon Universal Console にシームレスに統合されます。デスクトップとアプリケーションを同じコンソールで管理します。
  • App Volumes Agent のインストール エクスペリエンスは、Horizon Cloud イメージ作成ワークフローにシームレスに統合されています。
App Volumes 4 Agent

オンプレミスおよび Microsoft Azure デプロイの両方に使用される統合され、パフォーマンス最適化されたエージェント。

パッケージ作成
  • Microsoft Azure ファイル共有を使用して提供される VHD ベースのパッケージをサポートしています。
  • アプリケーション パッケージの作成は Horizon Cloud 内でネイティブに実行されます。コマンドライン ツールは不要です。
  • ユーザーは、App Volumes を使用して、MSIX アプリケーション添付の VHD をインポートし、この新しいパッケージ形式を提供できます。
アプリケーション ライフサイクル管理

すでに App Volumes 4 オンプレミスの一部となっている SAM (Simplified Application Management) 機能をサポートします。管理者は、アプリケーションのライフサイクル全体(パッケージ作成、更新、リタイアなど)を管理できるようになりました。

アプリケーション割り当て
  • 管理者は、アプリケーションの割り当てをカスタマイズして、特定のバージョンのアプリケーションをエンド ユーザーに提供することができます。
  • マルチポッド アプリケーションの提供をサポートします。
ハイブリッド クラウドのサービス

オンプレミスの App Volumes ユーザーが、オンプレミスのデプロイから Microsoft Azure 上の Horizon Cloud にアプリケーション パッケージをインポートできるようになりました。オンプレミス パッケージを再利用します。Microsoft Azure 用にパッケージを作成し直す必要はありません。

App Volumes アプリケーション プロセスの概要

ユーザーが App Volumes アプリケーションを使用できるようにするには、次の 2 段階のプロセスがあります。

  • Horizon Universal Console で App Volumes アプリケーションを追加します。これを行うには、次の 2 つの方法があります。
  • App Volumes アプリケーションをユーザーに割り当てる App Volumes 割り当てを作成します。Horizon Cloud:App Volumes 割り当ての作成を参照してください。

Horizon Cloud on Microsoft Azure 環境で App Volumes を使用するための要件と前提条件

重要: App Volumes アプリケーションにアクセスできなくなり、 Horizon Cloud on Microsoft Azure 環境の App Volumes 機能のサポートが無効になるのを防ぐには、 App Volumes 関連のストレージ アカウントのストレージ アカウント キーを、そのキーの有効期限切れ、変更、ローテーションを引き起こすような方法で操作しないようにする必要があります。

ストレージ アカウント キーが手動または Azure ポリシーを介してローテーションされると、App Volumes が依存するストレージ アカウントとファイル共有にアクセスできなくなります。この問題が発生した場合、環境内に保存されているストレージ キーが無効なため、App Volumes はエンド ユーザーにアプリケーションを配信できません。

Horizon Cloud on Microsoft Azure 環境は指定された Azure サブスクリプションに存在しますが、環境の App Volumes 関連ストレージ アカウントは、ポッド マネージャ マシン、Unified Access Gateway マシン、および Azure サブスクリプションにプロビジョニングされるその他のサービスによってデプロイされたその他のリソースと同じ VMware 管理コンポーネントです。すべての Horizon Cloud on Microsoft Azure 環境には、App Volumes 関連のストレージ アカウントのデプロイが含まれます。

サービスがポッド マネージャ マシンをデプロイすると、サービスはこの App Volumes 関連のストレージ アカウントを Azure サブスクリプションにプロビジョニングします。このストレージ アカウントの目的は、App Volumes アプリケーション ファイルがプロビジョニングされるファイル共有を提供することです。

このストレージ アカウントのデータは、Microsoft 管理のキーを使用して Azure Storage によって自動的に暗号化されます。ユーザーまたは組織がこのストレージ アカウント キーの期限切れ、変更、ローテーションを行うと、ストレージ キーが無効になります。この問題が発生すると、App Volumes はファイル共有にアクセスできず、エンド ユーザーにアプリケーションを配布できなくなります。

App Volumes アプリケーションをインベントリに追加する前に、環境が次の前提条件を満たしていることを確認します。

ポッド関連の前提条件
  • 単一セッション タイプの Microsoft Windows オペレーティング システムで App Volumes 機能を使用するには、Horizon Cloud Service on Microsoft Azure 環境がマニフェスト 2298.x 以降を実行している必要があります。
  • Microsoft Windows 10 または 11 Enterprise マルチセッション オペレーティング システムで App Volumes 機能を使用するには、環境がマニフェスト 2747.x 以降を実行している必要があります。
  • 環境にはゲートウェイ構成(Unified Access Gateway インスタンス)が必要です。また、Unified Access Gateway インスタンスで構成された Horizon Cloud on Microsoft Azure 環境の場合と同様に、Unified Access Gateway の FQDN マッピング手順を完了している必要があります。
  • 各ポッドの詳細ページを確認し、ページに各ポッドにマウントされたファイル共有があることを確認してください。コンソールでは、Active Directory ドメイン登録ワークフローを完了した後に、ポッドの詳細ページに移動できます。これらのファイル共有はサービスによって生成され、App Volumes 機能の使用はその存在に依存します。

    ポッドの詳細ページを表示するには、[キャパシティ] ページ([設定] > [キャパシティ])に移動して、ポッドをクリックします。ここで次のことを確認します。

    • [プロパティ][FileShare] フィールドの値が 2 で、数字にカーソルを合わせると、両方のファイル共有が表示されます。
    • ページの下部にある [ゲートウェイ] 設定が入力されている。これは、Unified Access Gateway が構成されていることを示します。
構成要件
  • 第 1 世代テナント - Horizon Cloud 環境の使用を開始するの説明に従って、Active Directory ドメイン登録ワークフローを完了したこと。
  • Horizon Universal Console を使用してドメインを登録した後、Active Directory ドメインのドメイン コントローラ ポリシーの [ドメイン コントローラ: LDAP サーバ署名要件][署名が必要] に設定している場合、次の手順を実行する必要があります。
    1. [設定] > [Active Directory] ページで、[ドメイン バインド] の横にある編集(鉛筆)アイコンをクリックします。
    2. [バインド パスワード] テキスト ボックスにプライマリ バインド アカウントのパスワードを入力します。その他の変更は行わないでください。
    3. [ドメイン バインド] をクリックします。
  • Horizon Cloud のDNS、ポート、およびプロトコルの要件を満たすだけでなく、TCP プロトコル トラフィック用のポート 445 を開く必要があります。ポート 445 は、Microsoft Windows の SMB ファイル共有にアクセスするための標準の SMB ポートです。AppStack は、Microsoft Azure サブスクリプションのポッドのリソース グループにある SMB ファイル共有に保存されます。
イメージの要件
コンソールで作成ワークフローを使用して、アプリケーション パッケージを作成して App Volumes アプリケーションを追加するには、コンソールのインベントリに次の条件を満たす公開イメージが必要です。
  • クライアント タイプの Microsoft Windows 10 または Windows 11 オペレーティング システムを実行している。このクライアント タイプは、VDI タイプのオペレーティング システムと呼ばれる場合があります。クラウド内キャプチャ ワークフローは、VDI タイプのオペレーティング システムでのみ使用できます。クラウド内キャプチャ ワークフローは、マルチセッションまたは RDS タイプのオペレーティング システムでは使用できません。
  • App Volumes Agent がインストールされている。

Microsoft Azure の Horizon Cloud ポッド内の App Volumes アプリケーションで Microsoft Windows 10 または 11 Enterprise マルチセッション イメージを使用するためのベスト プラクティス

次のベスト プラクティスにより、ユーザーと管理者の使用環境の向上につながります。Microsoft Azure の Horizon Cloud ポッド内の App Volumes アプリケーションで Microsoft Windows 10 または 11 Enterprise マルチセッション イメージを設定するも参照してください。

  • 基本イメージに、プリンタ ドライバを使用してハードウェア プリンタをインストールします。関連する既知の問題の情報(特に既知の問題のトピック)については『Microsoft Azure および Horizon ポッドの Horizon Cloud へのデプロイとオンボーディング』ガイドを参照してください。
  • Microsoft のドキュメント FAQ で説明されているように、Microsoft Windows 10 Enterprise マルチセッションは、以前は Microsoft Windows Server オペレーティング システムでのみ提供された複数の同時対話型セッションを許可する Remote Desktop Session Host (RDSH) タイプの仮想マシンです。Microsoft Windows 10 Enterprise マルチセッションは RDSH タイプのオペレーティング システムであるため、VDI 関連のワークフローではなく、Horizon Cloud RDSH に該当するワークフローが適用されます。したがって、これらのマルチセッション システムに基づいてエンド ユーザーにセッション デスクトップを提供するには、ファームの作成の説明に従ってファームを作成します。ファームに基づいたセッション デスクトップで App Volumes アプリケーションの使用をサポートするには、次のすべてのファーム設定が必要です。これらの設定によりファーム仮想マシンのオペレーティング システム ディスクが定期的に初期状態に更新され、この定期的な更新は、そのような仮想マシンでの App Volumes アプリケーションの使用をサポートするために必要です。
    必要なローリング メンテナンスの設定
    • メンテナンス タイプ:[セッション]
    • セッション数:仮想マシン 1 台あたりのセッション数と同じ
    • [仮想マシン アクション][再構築]
    • [同時に静止する仮想マシン数]:ファーム サイズの 40%
    必要なタイムアウト処理の設定
    • [切断済みセッションのログオフ]:90 分後のタイムアウト
    • [セッション タイムアウト間隔]:90 分
  • Microsoft Windows 10 マルチセッションでアプリケーション パッケージとしてプロビジョニングする各アプリケーションの自動更新サービスを無効にする必要があります。このタイプの Microsoft Windows 10 マルチセッション環境では、自動更新の動作に問題があります。
    • アプリケーションに自動更新サービスがある場合は、アプリケーションのプロビジョニング プロセス中に、Windows Services Manager などのサービスを無効にします。
    • アプリケーション プロビジョニング プロセス中に自動更新サービスを無効にできない場合や無効にしない場合は、未割り当てのアプリケーションの不完全なバージョンをユーザーが受け取るなどの問題が発生した後で、レジストリを構成して基本イメージを変更します。このように構成することで、アプリケーション パッケージがユーザー仮想マシンにデプロイされるときに、目的のサービスが確実に開始されなくなります。具体的には、アプリケーション サービス名を svservice レジストリ構成 [DisableAppServicesList] に追加してレジストリを構成します。関連する既知の問題の情報(特に既知の問題のトピック)については『Microsoft Azure および Horizon ポッドの Horizon Cloud へのデプロイとオンボーディング』ガイドを参照してください。
  • アプリケーションをインストールしたり、同じ仮想マシン上のすべてのユーザー セッション間で共有しないファイルを作成したりするときに、ファイルをユーザー自身のプロファイルの場所に配置できることをユーザーに通知します。