VMware ESXi 8.0 Update 3 | 2024 年 6 月 25 日 | ISO ビルド 24022510

これらのリリース ノートへの追加や更新を確認してください。

初期提供

ESXi 8.0 Update 3 リリースは、初期提供 (IA) 指定です。vSphere Update リリースの vSphere 8.0 IA/GA リリース モデルの詳細については、The vSphere 8 Release Model Evolvesを参照してください。

新機能

このリリースでは、CVE-2024-37085 および CVE-2024-37086 が解決されています。これらの脆弱性と VMware 製品が受ける影響の詳細については、VMSA-2024-0013 を参照してください。

vSphere 8.0 Update 3 の新機能の概要については、「vSphere 8 Update 3 の新機能」および次のリリース ノートを参照してください。

次の新機能と機能強化のリストには、vSphere 8.0 Update 3 に対する重要なハイライトのいくつかが追加されています。

  • DPU/SmartNIC

    • VMware vSphere Distributed Services Engine を使用した高可用性:ESXi 8.0 Update 3 以降では、ESXi ホストごとの高可用性の提供やオフロード キャパシティの増加のために、vSphere Distributed Services Engine に 2 つのデータ処理ユニット (DPU) のサポートが追加されました。デュアル DPU システムでは、NVIDIA または Pensando デバイスを使用できます。ESXi 8.0 Update 3 では、デュアル DPU システムが Lenovo サーバ設計でサポートされています。詳細については、「VMware vSphere Distributed Services Engine を使用した高可用性」を参照してください。

  • vSphere IaaS 制御プレーン

    • vSAN ストレッチ クラスタでの vSphere IaaS 制御プレーン実行のサポート:vSphere 8.0 Update 3 では、vSAN ストレッチ クラスタでの vSphere IaaS 制御プレーン(旧称 vSphere with Tanzu)実行がサポートされるようになりました。この機能は、vSAN ストレッチ クラスタに IaaS 制御プレーンを新規インストールする場合にのみ使用できます。IaaS 制御プレーン、または vSphere with Tanzu およびコンテンツ ライブラリがすでに稼動している場合は、vSAN ストレッチ クラスタ ストレージ ポリシーを使用する前に再デプロイする必要があります。

      この機能を構成する前に、「Running vSphere IaaS Control Plane on vSAN Stretched Cluster」を参照するとともに、https://core.vmware.com の記載内容に従ってください。

  • 仮想マシンの管理

    • ベスト エフォート型仮想マシン退避の新しい仮想マシン コンピューティング ポリシー︰vSphere 8.0 Update 3 では、メンテナンス モードに切り替わる ESXi ホスト上の仮想マシンをベスト エフォートで退避するためのコンピューティング ポリシーが追加されています。ホストがメンテナンス モードになると、すべての仮想マシンがシャットダウンされます。シャットダウンに失敗した仮想マシンはパワーオフされます。パワーオフに失敗した仮想マシンは、退避させる必要があります。仮想マシンがパワーオフ状態になると、この新しい機能によって、その時点で使用できる最適な ESXi ホスト上でのパワーオンが数分ごとに試行されます。このポリシーにより、仮想マシン レベルで設定された DRS オーバーライドが無効になります。また、当初とは異なるホストで仮想マシンがパワーオンされる場合があります。

  • vSphere クラスタ サービス

    • 組み込み vSphere クラスタ サービス (vCLS) の導入︰vSphere 8.0 Update 3 では、vCLS が再設計され、vSphere ポッド テクノロジーを利用する組み込み vCLS が導入されました。これらの仮想マシンのデプロイとライフサイクルは ESXi 内で管理され、vSphere ESX Agent Manager (EAM) による管理は行われません。以前のバージョンの vCLS は、外部 vCLS と呼ばれます。外部 vCLS で以前に発生した問題は、この組み込み vCLS のリリースで解決されました。既存の API 互換性は保持されますが、お客様のスクリプトまたは自動化ツールへのマイナー変更が必要になる場合があります。外部 vCLS に関するビジネス ロジックを定義したその他の製品およびソリューションは、組み込み vCLS では動作しない可能性があります。相互運用性のサポートと影響については、個々の製品ドキュメントを参照してください。詳細については、「vSphere Cluster Services」および Broadcom Support Portal の vSphere Technical Marketing で利用可能なコンテンツを参照してください。

  • vSAN

    • テビバイト (TiB) あたりの容量に基づく vSAN アドオン ライセンス:vSphere 8.0 Update 3 では、使用する vSAN ストレージを TiB 容量に基づいてライセンス供与できます。新しい容量ベースのライセンスは、コアおよび CPU ベースのライセンスの後継となるライセンスです。vSAN のキャパシティ レポートとライセンスの詳細については、「ライセンス要件」および「Counting Cores for VMware Cloud Foundation and vSphere Foundation and TiBs for vSAN」を参照してください。

  • セキュリティ

    • TLS プロファイルを使用した TLS 1.3 および 1.2 のサポート︰vSphere 8.0 Update 3 以降では、TLS プロファイルの使用によって、TLS パラメータの構成が簡素化されると同時に、vSphere システムにおけるこのプロトコルへのサポートが向上します。具体的には、ESXi と vCenter Server ホストで、デフォルトの TLS プロファイルとして COMPATIBLE を利用することで、TLS 1.3 と、一部の TLS 1.2 接続をサポートできます。詳細については、「vSphere TLS Configuration」を参照してください。

    • vSphere 用の PingFederate ID プロバイダ:vSphere 8.0 Update 3 では、vSphere システムでの外部 ID プロバイダとして PingFederate を構成できます。詳細については、「PingFederate の vCenter Server ID プロバイダの構成」を参照してください。

  • ストレージ/メモリ

    • メモリ階層化︰vSphere 8.0 Update 3 では、メモリ階層化機能が技術プレビューで起動し、ESXi ホストにローカルで追加できる NVMe デバイスを階層化メモリとして使用できます。NVMe によるメモリ階層化では、NVMe デバイスまたはホスト内のより高速なダイナミック ランダム アクセス メモリ (DRAM) に仮想メモリを割り当てることで、ストレージ パフォーマンスが最適化されます。これにより、メモリ占有量とワークロード キャパシティを増やしながら、総所有コスト (TCO) を削減できます。技術プレビューの詳細については、ナレッジベースの記事 KB95944 を参照してください。

    • SAN クラスタのファブリック通知のサポート︰ESXi 8.0 Update 3 では、Fabric Performance Impact Notifications Link Integrity (FPIN-LI) のサポートが導入されました。FPIN-LI により、vSphere インフラストラクチャ レイヤーは SAN スイッチまたはターゲットからの通知を管理し、パフォーマンスが低下した SAN リンクを識別して、健全なパスのみがストレージ デバイスに使用されるようにできます。FPIN は、ストレージ リンクの輻輳やエラーも ESXi ホストに通知できます。

    • NVMe でバッキングされた vSphere Virtual Volumes データストアのゲスト オペレーティング システムと Config-vVol からの容量再利用要求のサポート︰ESXi 8.0 Update 3 では、NVMe によってバッキングされた vSphere Virtual Volumes データストア上のゲスト オペレーティング システムからの自動的な容量再利用要求のサポートが追加されました。ESXi 8.0 Update 3 では、VMFS-6 でフォーマットされた Config-vVol タイプの vSphere Virtual Volumes オブジェクトのコマンド ラインベースのマッピング解除と自動マッピング解除両方のサポートも追加されました。詳細については、「vSphere Virtual Volumes データストアの容量の再利用」を参照してください。

    • VMFS データストア レベルでの ESXi ホストからのマッピング解除負荷の管理:ESXi 8.0 Update 3 以降では、データストア レベルでマッピング解除の負荷を制御できます。これにより容量の再利用による時間の遅延を回避し、環境内のアレイのマッピング解除の全体的な負荷を軽減できます。詳細については、「vSphere VMFS データストアの容量再利用」を参照してください。

    • vSphere Virtual Volumes での Windows Server フェイルオーバー クラスタリング (WSFC) 機能の強化:vSphere 8.0 Update 3 では、vSphere Virtual Volumes 上の NVMe でバッキングされたディスクに対する WSFC ソリューションのサポートが追加されました。この機能により、vSphere Virtual Volumes 上の WSFC のファイバ チャネル サポートとは別に、NVMe/TCP 環境の NVMe の予約がサポートされます。仮想 NVMe (vNVME) コントローラは、SCSI でバッキングされたディスクではなく、NVMe でバッキングされたディスクを使用する WSFC のフロントエンドとしてサポートされます。詳細については、「WSFC の VMware vSphere® Virtual Volumes サポート」を参照してください。

    • vSphere Virtual Volumes を使用したアクティブ/アクティブ vSphere Metro Storage Cluster (vMSC) のサポート:vSphere 8.0 Update 3 では、VMware vSphere Storage APIs for Array Integration (VASA) の新しいバージョンが導入され、vSphere Virtual Volumes を使用したアクティブ/アクティブ拡張ストレージ クラスタのサポートが追加されました。アクティブ/アクティブ デプロイ トポロジで 2 つのサイト間の SCSI ブロック アクセスに対応します。VASA バージョン 6 には、拡張および非拡張ストレージ クラスタの両方に VASA Provider High Availability サポートを提供するための新しいアーキテクチャと設計が含まれています。詳細については、「Virtual Volumes でのストレッチ ストレージ クラスタリングの使用」を参照してください

    • NFS v4.1 データストアの VMkernel ポート バインド:vSphere 8.0 Update 3 では、NFS 4.1 接続を特定の仮想マシン カーネル アダプタにバインドできます。マルチパスを使用する場合は、接続ごとに複数の vmknics を指定し、NFS トラフィックを指定されたサブネット/VLAN に転送することで、パスの分離とセキュリティを確保できます。これにより、NFS トラフィックが他の vmknics を使用することがなくなります。詳細については、「Configure VMkernel Binding for NFS 4.1 Datastores」を参照してください。

    • NFS v4.1 データストアでの nConnect のサポート:ESXi 8.0 Update 3 では、NFS v4.1 ボリュームの複数の TCP 接続(nConnect とも呼ばれます)のサポートが追加されました。NFS v4.1 では、単一セッションに対して複数の TCP 接続が作成され、多くのデータストアが並行して共有することができます。この機能は、vSphere API を使用するか、または ESXi ホストで直接 ESXCLI を使用して構成することができます。詳細については、「Configure Multiple TCP Connections for NFS」を参照してください。

    • VMFS ディスクの拡張時間の短縮︰vSphere 8.0 Update 3 では、新しい VMFS API によって、ディスクの使用中に、以前に使用していた別の方法よりも最大 10 倍高速にシン プロビジョニング ディスクを eagerzeroedthick (EZT) に拡張できます。拡張中にすべてのブロックが完全に割り当てられ、事前にゼロクリアされるため、実行時のパフォーマンスが高速化します。詳細については、「Virtual Disk Options」を参照してください。

    • RAM を大量に使用する ESXi ホストのメモリ破損に対する回復性の向上:vSphere 8.0 Update 3 では、ESXi ホスト全体をダウンさせ、アプリケーションのダウンタイムを長引かせる可能性がある、1 TB を超える仮想マシンを使用するシステムでのメモリ エラーの発生を防止するための事前対策が追加されました。

    • スナップショットが含まれる仮想マシンの削除をブロックする詳細設定:ESX 8.0 Update 3 では、ホストごとの詳細オプション blockDiskRemoveIfSnapshot が追加されました。これにより、ファイルの削除が選択された場合でも、スナップショットが含まれる仮想マシンからディスクが削除され、実体のないディスクが発生するのを防止します。詳細については、VMware ナレッジベースの記事 KB94545 を参照してください。

    • NVMe デバイスでのハードウェア アクセラレーションによる移動(クローン操作)のサポート︰vSphere 8.0 Update 3 では、同じ NVMe サブシステムに属する NVMe 名前空間内または NVMe 名前空間をまたがるハードウェア アクセラレーションによる移動(クローン ブロックまたはコピー オフロードとも呼ばれます)に対する NVMe コピー コマンドがサポートされました。

    • ESXi ホスト レベルでの VASA プロバイダのアクセシビリティと認証ステータスのきめ細かい監視︰vSphere 8.0 Update 3 では、vSphere Client から VASA ストレージ プロバイダとの接続ステータスと ESXi 認証を監視し、必要に応じてホストを再認証できます。詳細については、「Reauthenticate VASA Client in ESXi」を参照してください。

  • ゲスト OS

    • ゲストのカスタマイズで RHEL NetworkManager キーファイル形式をサポート:vSphere 8.0 Update 3 では、ゲストのカスタマイズに RHEL NetworkManager キーファイル形式のサポートが追加されました。ネットワーク構成をキーファイルと ifcfg 形式の両方で保存できます。

  • ドライバ/ネットワーク

    • ファイバ チャネル拡張リンク サービス (FC-ELS) のサポート︰vSphere 8.0 Update 3 では、コマンド esxcli storage fpin info set -e= <true/false> を使用して、Fabric Performance Impact Notification (FPIN) を有効または無効にできます。このコマンドを実行すると、FPIN アクティベーションが ConfigStore と VMkernel システム インターフェイス シェル両方に保存され、ESXi を再起動しても維持されます。この機能は、Broadcom の lpfc および Marvell の qlnativefc 両ドライバによって有効になります。

    • Elastic Network Adapter (ENA) 用の Unified Enhanced Networking Stack (UENS) ドライバ:vSphere 8.0 Update 3 に、AWS アンダーレイ Virtual Private Cloud (VPC) への接続を提供する ENA の UENS ドライバが追加されました。

    • トンネル エンドポイント (TEP) をサポートするオーバーレイ フィルタ︰vSphere 8.0 Update 3 では、TEP 機能をサポートするオーバーレイ フィルタを公開する機能の追加によって、i40en、qedentv、および sfvmk NIC ドライバが強化されました。

    • Broadcom ドライバのアップデート︰ 

      • Broadcom bnxtnet ドライバ:NetQ RSS のサポートが追加されたため、将来の Unified Enhanced Networking Stack (UENS) のサポートが容易になります。

    • Intel ドライバのアップデート: 

      • Intel i40en ドライバ︰RSS エンジンあたりのキュー数が 4 から 8 に増えました。ENS モードでは最大 16 個のキューがサポートされます。

      • Intel icen ドライバ:1000GbE NIC に RoCE サポートが追加されました。

      • Intel irdman ドライバ:1000GbE NIC に RoCE サポートが追加されました。

    • Marvell ドライバのアップデート:

      • Marvell qedentv ドライバ:ENS モードのデフォルトの RSS エンジンのキューの最大数が 4 から 16 に増えました。

    • Mellanox ドライバのアップデート

      • Mellanox nmlx5 ドライバ:拡張データ パス モードにハードウェア Large Receive Offload (LRO) のサポートが追加されました。これにより、CPU オーバーヘッドが低減され、高バンド幅のネットワーク接続の受信スループットが向上します。

      • デュアル DPU サーバのサポートが追加されました。

    • Pensando ドライバのアップデート:

      • Pensando ionic_en ドライバ:デュアル DPU サーバのサポートが追加されました。

    • 定期的なインボックス ドライバのアップデートとバグ修正

      • Broadcom bcm_mpi3 

      • Broadcom lpfc

      • Cisco nfnic

      • Marvell qlnativefc

      • Microchip smartpqi

  • CPU

    • 最新世代の AMD Genoa および Intel Sapphire Rapid CPU を使用するサーバ プラットフォーム向けに PCIe ホット プラグをアップデート:vSphere 8.0 Update 3 以降では、AMD Genoa や Intel Sapphire Rapids などの新しい世代の CPU 用に、カーネル ホット プラグがサポートされました。

    • 高バンド幅メモリ (HBM) が統合された Intel Xeon Max シリーズ プロセッサのサポート:vSphere 8.0 Update 3 では、高性能コンピューティング アプリケーション、人工知能 (AI)、機械学習 (ML) などのワークロードのパフォーマンスを向上させることを目的に、64 GB の HBM が統合された Intel Xeon Max シリーズ プロセッサ(旧コード ネーム Sapphire Rapids HBM)のサポートが追加されました。

    • CPU C ステートの電力仮想化︰vSphere 8.0 Update 3 では、Virtualized Radio Access Network (vRAN) ワークロードなどのユースケースで、vSphere Client から vRAN 仮想マシン専用の物理 CPU の C ステート電力を構成および制御できます。

    • 仮想 NUMA トポロジを保持するクラスタ全体のオプション:vSphere 8.0 Update 3 では、仮想マシンが移動した場合でも事前構成済みの vNUMA トポロジを保持するための設定が追加されました。これにより、クラスタ内のすべてのホスト間で仮想マシンの NUMA トポロジ調整を改善できます。vSphere Client の [構成] > [詳細設定] にある高度な vCenter Server 設定 VPXD_PersistVnuma を使用して、クラスタ レベルで仮想 NUMA とトポロジを保持できます。

  • 分析とメトリック

    • Running Average Power Limit (RAPL) テクノロジーによる vSphere グリーン メトリック︰vSphere 8.0 Update 3 以降では、vSphere Client の [詳細パフォーマンス チャート] で、CPU やメモリなどのサブシステムの個別の消費電力が報告されず、一般的なホスト レベルの消費電力のみが報告される ESXi ホストに関する RAPL データを確認できます。サブシステムの個別の消費電力レポートを使用することで、電力と冷却の予算に合わせた、より詳細な計画が可能になります。

    • 仮想マシンをパワーオフせずに仮想マシンのログ レベルを設定:vSphere 8.0 Update 3 では、vAPI インフラストラクチャの SetLogLevel サービスを使用して、電源を入れ直すことなく、VMW_LOG_TRIVIAVMW_LOG_DEBUG_3 の間でログ レベルを設定し、正常に動作している仮想マシンのログ出力を回避することができます。

  • GPU

    • NVIDIA 仮想 GPU のタイム スライス GPU モードとマルチインスタンス GPU (MIG) モードの切り替えをサポート︰vSphere 8.0 Update 3 以降では、ESXi ホストの再起動を必要とせずに NVIDIA 仮想 GPU のタイム スライス モードと MIG モードを切り替えることができます。vGPU 仮想マシンは、vGPU タイプに応じて自動的に正しいデバイス モードを設定できます。

    • vSphere vMotion タスクと vSphere DRS タスクの強化のために vGPU のゼロコピーをサポート︰vSphere 8.0 Update 3 では、vGPU のゼロコピーのサポートが追加されました。これにより、最大 100 Gbps のスループットを利用して vSphere vMotion と vSphere DRS のタスクを強化できます。

    • 物理 GPU で異種 vGPU プロファイルをサポート︰vSphere 8.0 Update 3 以降では、1 つの物理 GPU にタイプまたはサイズが異なる vGPU プロファイルを設定して、vGPU ワークロードの柔軟性を高め、GPU デバイスの使用率を向上させることができます。詳細については、「Configuring vGPU Size」を参照してください。

  • vSphere ライフサイクル管理

    • vSphere Lifecycle Manager を使用したハードウェアおよびファームウェアの並行アップグレードをサポート︰vCenter Server 8.0 Update 3 では、vSphere Lifecycle Manager とハードウェア サポート マネージャ間の統合を使用して、ハードウェアとファームウェアの並行修正を実行できます。

    • Update Manager Download Service (UMDS) 用に VMware Photon™ 5.0 をサポート:vSphere 8.0 Update 3 では、UMDS インストールの際にサポートされる Linux ベースのオペレーティング システムに VMware Photon™ 5.0 が追加されました。詳細については、「UMDS のインストール」を参照してください。

    • スタンドアローン ESXi ホスト向けの追加のライフサイクル管理機能︰vSphere 8.0 Update 3 以降では、vCenter Server インベントリ内の別の ESXi ホストからイメージをインポートするか、ホストの現在のイメージを使用して、スタンドアローン ホストをデータセンターまたはフォルダに追加できます。詳細については、「ESXi イメージを使用したスタンドアローン vSphere Lifecycle Manager ホストの管理」を参照してください。vSphere Lifecycle Manager イメージを使用して管理するクラスタからデータセンターまたはフォルダにホストを移動すると、ホストはスタンドアローンになり、クラスタからのイメージを保持できます。詳細については、「移行ワークフローの詳細」を参照してください。

    • VMware NSX のスタンドアローン ESXi ホストのライフサイクル管理︰vSphere 8.0 Update 3 以降では、NSX Manager と vSphere Lifecycle Manager が連携して、VMware NSX のスタンドアローン ESXi ホストの修正を調整します。詳細については、「Using vSphere Lifecycle Manager Images for Standalone Hosts with NSX 4.2 and later」を参照してください。

    • ベースライン管理クラスタを単一の vSphere Lifecycle Manager イメージによって管理されるクラスタに変換:vSphere 8.0 Update 3 以降では、単一の vSphere Lifecycle Manager イメージによるクラスタ管理を開始するために、ベースライン管理クラスタ内のいずれかの ESXi ホストにインストールされているイメージを使用できます。詳細については、「Use an Image from a Host in the Cluster」を参照してください。

    • ワークロードを中断せずに VMX 関連のセキュリティ脆弱性にパッチを適用:vSphere 8.0 Update 3 以降では、Live Patch 機能を使用して、vSphere Lifecycle Manager イメージで管理されているクラスタ内の ESXi ホストに VMX 関連のセキュリティ パッチとバグ修正を適用できます。修正前の事前チェックでは、クラスタ内のすべての適切なホストが一覧表示されます。修正設定で LivePatch を有効した後は、クラスタ内の資格のあるホストは、更新手順の実行中にメンテナンス モードへの切り替え、再起動、または仮想マシンの移行を必要としません。 

    • vSphere Lifecycle Manager の目的の状態イメージをカスタマイズ:vSphere 8.0 Update 3 以降では、基本イメージから Host Client と VMware Tools のコンポーネントを削除したり、ベンダーのアドオンとコンポーネントから不要なドライバを削除したり、目的のイメージ内の既存のドライバをオーバーライドしたりできます。詳細については、「vSphere Lifecycle Manager イメージの編集」を参照してください。 

    • vSphere Lifecycle Manager でのデュアル DPU のサポート:vSphere 8.0 Update 3 以降では、ESXi ホストにデュアル DPU をインストールし、vSphere Lifecycle Manager ワークフローを使用してデュアル DPU システムをアップグレードできます。 

    • vSphere Configuration Profiles (VCP) の拡張サポート︰vSphere 8.0 Update 3 では、次の新機能で VCP を使用できます。

      • ベースライン管理クラスタ(旧称 VUM クラスタ)のサポート︰イメージ管理クラスタの使用は、VCP 使用の前提条件ではなくなりました。VCP を使用して、ベースライン管理クラスタまたはイメージ管理クラスタのいずれかを構成できます。

      • vSphere Distributed Switch (VDS) のサポート:VCP は VDS と完全に統合されており、クラスタ レベルでの VDS 構成のドリフト検出と修正をサポートします。

      • ファイアウォール ルールセット管理︰VCP を使用して、クラスタ レベルでカスタム ファイアウォール ルールを管理できます。

      • ESXi ロックダウンモード︰vSphere 管理者は、VCP に必要な構成ドキュメントを使用して、クラスタ内のすべてのホストにロックダウン モードを適用できます。

      • SNMP および PCI デバイス構成のサポート︰VCP を使用して、SNMP および PCI デバイスをクラスタ レベルで管理できます。

      詳細については、「vSphere Configuration Profiles を使用したクラスタ レベルでのホスト構成の管理」を参照してください。

  • vSphere Client と vCenter Server

    • vCenter Server のリモート https 接続の最大数に関する警告︰vSphere 8.0 Update 3 以降では、https 接続数上限 (2048) の超過によって vCenter Server システムが応答しなくなることを防ぐために、応答ヘッダーに HTTP エラー コード 503 Service Unavailable および x-envoy-local-overloaded: true が表示されます。

    • vSAN Management SDK と Python SDK for the VMware vSphere API の統合:vSphere 8.0 Update 3 以降では、vSAN Management SDK for Python は Python SDK for the VMware vSphere API (pyVmomi) に統合されています。Python Package Index (PyPI) から単一のパッケージをダウンロードして、vSAN、vCenter Server、および ESXi を管理できます。この統合により、検出とインストールのプロセスが合理化され、以前に手動で行っていた一連の手順の代わりに、パイプラインを自動化できます。

    • vSphere Client の vCenter Universally Unique Identifier (VC_UUID) フィールド:vSphere 8.0 Update 3 では、vSphere Client の [仮想マシン] > [仮想マシン] にあるプロパティ表に、VC_UUID が含まれる新しい列が追加されました。この識別子は、vCenter Server インスタンス内のすべての仮想マシンに自動的に割り当てられます。[VC_UUID] フィールドは、スイッチのファブリックに表示される仮想マシンの UUID と、vCenter Server の仮想マシン名との間の相関関係を明らかにするのに役立ちます。

    • デフォルトで HTTP 応答を圧縮︰vSphere 8.0 Update 3 では、vCenter Server および ESXi ホストのエッジ プロキシ、vCenter Server ホストと ESXi ホスト間の管理トラフィック、サイドカー プロキシでの送信 HTTP 要求に対する HTTP 応答の圧縮がデフォルトでサポートされました。HTTP 応答の圧縮により、vCenter Server システムの HTTP トラフィックが減少し、ページのロード時間が短縮され、API 操作が高速化されます。HTTP 応答の圧縮は必要に応じて無効にできますが、この機能を使用するために環境に変更を加える必要はなく、この機能は下位互換性があります。

    • vSphere Client から仮想マシン操作の制限を削除:vCenter Server 8.0 Update 3 以降では、vSphere Client の [仮想マシン] > [構成] > [無効なメソッド (Disabled Methods)] で、移行などの仮想マシン操作の制限を削除できます。詳細については、VMware ナレッジベースの記事 KB2044369 を参照してください。

      管理 API セッションと自動化 API セッションの統合︰vCenter 8.0 Update 3 以降では、vSphere 管理 API (VIM) セッションと vSphere Automation API (vAPI) セッションを組み合わせて、SOAP および REST vCenter エンドポイント間の認証を効果的に統合できます。詳細については、「Unified Management and Automation Session」を参照してください。

    • SPBM、SMS、EAM、VLSM API の HTTP/JSON ベースのワイヤー プロトコルへの移行︰vCenter Server 8.0 Update 3 以降では、次の 4 つの SOAP/XML サービス インターフェイスが HTTP/JSON ベースのワイヤー プロトコルに移行され、それぞれに OpenAPI 3.0 仕様が提供され、REST API ドキュメントに統合されます。

      • ストレージ ポリシー (SPBM) API。使用可能なストレージを仮想マシンと照合するタスクを簡素化します。

      • VMware vCenter Server ストレージの監視サービス (SMS)。VMware vCenter Server に関連付けられているすべての vCenter ストレージ情報に簡単にアクセスできるようにします。

      • vSphere ESX Agent Manager API (EAM)。vSphere のライフサイクル操作を管理、監視、および制御するオブジェクトへのアクセスを提供します。

      • 仮想ストレージ ライフサイクル管理 (VSLM) API。最初のクラス ディスク (FCD) の管理に使用します。

      詳細については、「What’s New in vSphere Automation: vSphere APIs, JSON, OpenAPI」を参照してください。

  • ESXi 8.0 Update 3 での vSphere Quick Boot のサポートについては、「ESXi Quick Boot の互換性について」を参照してください。

  • ESXi 8.0 Update 3 では、Marvel OCTEON Fusion CNF105xx ドライバ用の vSphere Quick Boot のサポートが追加されました。

    サポート対象のサーバとドライバの完全な一覧については、「VMware 互換性ガイド」を参照してください。

ESXi 8.0 の旧リリース

ESXi の新機能、解決した問題、および既知の問題については、各リリースのリリース ノートに記載されています。ESXi 8.0 の以前のリリースのリリース ノートは以下のとおりです。

利用可能な言語、互換性、オープン ソース コンポーネントについては 「VMware vSphere 8.0 リリース ノート」を参照してください。.

製品サポートに関する注意事項

  • vCenter Server の Windows から Linux への移行用 API の廃止:

    vSphere 8.0 Update 3 以降では、アップグレード中に vCenter Server を Windows から Linux に移行するための vSphere 6.7.x の API は廃止され、今後の vSphere リリースで削除される予定です。 

  • VMkernel API (vmkapi) バージョン 2.5 の廃止:

    vSphere 8.0 Update 3 以降、vmkapi バージョン 2.5 は廃止され、今後のメジャー リリースで削除される予定です。これに伴い、vSphere 6.7 向けにリリースされたサードパーティ製コンポーネントのアップデートが必要となります。

  • 統合 Windows 認証 (IWA) の削除:

    vSphere 8.0 Update 3 より新しいリリースでは、統合 Windows 認証がサポートされません。IWA は、vSphere 7.0 で廃止されましたが、次のメジャー リリースで削除される予定です。安全なアクセスを継続するには、IWA から、LDAPS 経由の Active Directory、または多要素認証を使用する ID フェデレーションに移行します。詳細については、「vCenter Single Sign-On による vSphere 認証」と「Deprecation of Integrated Windows Authentication」を参照してください。

  • VMware 拡張認証プラグイン (EAP) の削除︰vSphere 8.0 Update 3 以降では、vSphere Client で EAP を使用して vCenter Server システムにログインすることはできません。詳細については、「Removing the deprecated VMware Enhanced Authentication Plugin (EAP) to address CVE-2024-22245 and CVE-2024-22250」を参照してください。

    vCenter Service Lifecycle Management API の非推奨化:vSphere 8.0 Update 3 以降、vCenter Service Lifecycle Management(vmonapi サービス)API の利用が非推奨になります。このサービスはデフォルトでアクティブにならないため、手動で有効にする必要があります。このサービスは、今後のリリースで削除される予定です。詳細については、VMware ナレッジベースの記事 KB80775 を参照してください。

  • 内部ランタイム オプション execInstalledOnly の削除︰ESXi 8.0 Update 3 以降、セキュリティ オプション execInstalledOnly を無効にする内部ランタイム オプションは廃止となり、次のメジャー リリースで削除されます。ランサムウェア攻撃からのホストを保護するのに役立つこの起動オプション execInstalledOnly は、次のメジャー リリース以降、ESXi ホストで、デフォルトで有効になります。

  • Storage DRS ロード バランサおよび Storage I/O Control (SIOC) の廃止︰Storage DRS (SDRS) I/O ロード バランサ、SDRS I/O 予約ベースのロード バランサ、vSphere Storage I/O Control コンポーネントは、今後の vSphere リリースで廃止されます。既存の 8.x および 7.x リリースでは、引き続きこの機能がサポートされます。この廃止により、Storage DRS データストア クラスタを構成するデータストア間の I/O 遅延ベースロード バランシングと I/O 予約ベースロード バランシングに影響が生じます。また、SPBM ストレージ ポリシーを使用してデータストアで SIOC を有効にすることや、予約および共有の設定も廃止されます。Storage DRS の初期配置、容量制限および制限に関する SPBM ストレージ ポリシー設定に基づくロード バランシングは、廃止の影響を受けません。

  • vSphere Trust Authority (vTA) の廃止:

    vSphere 8.0 Update 3 以降では、vSphere Trust Authority は廃止されます。vSphere は、今後もベースライン機能で高度なワークロード認証を提供します。

  • Patch Manager API の削除:Patch Manager API は vSphere 8.x ではサポートされますが、vSphere の今後のリリースではサポートが終了します。Patch Manager API の代替として、vSphere API Automation リファレンス ガイドに記載されている最新の vSphere API を使用できます。

  • ロケールの廃止:

    次回のメジャー リリース以降、サポートされるローカライズ言語の数を少なくする予定です。サポートされる 3 つの言語は次のとおりです。

    • 日本語

    • スペイン語

    • フランス語

    • 次の言語はサポートされません。

      影響:

      • 廃止された言語を使用しているユーザーは、これらの言語での更新またはサポートを受け取らなくなります。

        すべてのユーザー インターフェイス、ヘルプ ドキュメント、カスタマー サポートは、英語または上記の 3 つのサポート対象言語でのみ使用できます。

      • イタリア語、ドイツ語、ポルトガル語(ブラジル)、繁体字中国語、韓国語、簡体字中国語

  • vSphere Lifecycle Manager ベースラインの削除:

    vSphere Lifecycle Manager ベースラインとベースライン グループ(レガシー vSphere Update Manager ワークフロー)を使用したクラスタ管理のサポートは、今後の vSphere リリースで終了します。ベースラインとベースライン グループの代わりに、vSphere Lifecycle Manager イメージを使用して、スタンドアローン ホストまたはクラスタ レベルでタスクを実行できます。クラスタ レベルのタスクには、クラスタ内のすべてのホストに対する任意の ESXi バージョンのインストール、サードパーティ製ソフトウェアのインストールとアップデート、ESXi またはファームウェアのアップデートとアップグレード、推奨情報の生成、クラスタに対する推奨イメージの使用などがあります。

本リリースに含まれるパッチ

VMware ESXi 8.0 Update 3

ビルドの詳細

VMware vSphere Hypervisor (ESXi ISO) イメージ

ダウンロード ファイル名

VMware-VMvisor-Installer-8.0U3-24022510.x86_64.iso

ビルド

24022510

ダウンロード サイズ

605.63 MB

SHA256 チェックサム

05ce214069a3e23265881fbd7a949fb93a99aa13059c6cac31920196e97ba4a1

ホストの再起動が必要

はい

仮想マシンの移行またはシャットダウンが必要

はい

VMware vSphere Hypervisor (ESXi) オフライン バンドル

ダウンロード ファイル名

VMware-ESXi-8.0U3-24022510-depot.zip

ビルド

24022510

ダウンロード サイズ

599 MB

SHA256 チェックサム:

82e963b196c9fca6ae2e25de2bfd353e221bf86f041f561b3ef42815e90eb604

ホストの再起動が必要

はい

仮想マシンの移行またはシャットダウンが必要

はい

ロールアップ パッチ

このロールアップ パッチには、ESXi 8.0 の初回リリース以降のすべての修正が入っている最新の VIB が含まれています。

パッチ ID

カテゴリ

重要度

ESXi80U3-24022510

機能拡張

重要

イメージ プロファイル

VMware のパッチおよびアップデート リリースには、一般的なイメージ プロファイルおよび重要なイメージ プロファイルが含まれています。一般的なリリース イメージ プロファイルは、新しいバグ修正に適用されます。

イメージ プロファイルの名前

ESXi-8.0U3-24022510-standard

ESXi-8.0U3-24022510-no-tools

ESXi イメージ

名称とバージョン

リリース日

カテゴリ

詳細

ESXi_8.0.3-0.0.24022510

2024 年 6 月 25 日

全般

バグ修正イメージ

パッチ ダウンロードおよびインストール

Broadcom サポート ポータルにログインして、こちらのパッチをダウンロードします。

ダウンロード手順については、「Broadcom 製品とソフトウェアのダウンロード」を参照してください。

vSphere Lifecycle Manager を使用したアップデートとアップグレードの詳細については、vSphere Lifecycle Manager についておよびvSphere Lifecycle Manager ベースラインとイメージを参照してください。イメージ プロファイルを使用して、vSphere Lifecycle Manager を使用せずに ESXi ホストをアップデートすることもできます。これを行うには、オフラインのパッチ バンドルの ZIP ファイルを手動でダウンロードする必要があります。 

詳細については、「ESXCLI コマンドを使用した、ホストのアップグレード」と、VMware ESXi のアップグレード ガイドを参照してください。

解決した問題

仮想マシンの管理の問題

  • PR 3237088:連続稼動時間が 1,000 日超経過すると、7002、7Fx2、7Hx2、および 7001 シリーズの EPYC プロセッサを搭載した vSphere システムが応答しなくなることがある

    AMD erratum 1474 が原因で、7002、7Fx2、7Hx2、および 7001 シリーズの EPYC プロセッサで core-C6 (CC6) スリープ状態がアクティブな場合、コアは最後のシステム ハードウェア リセットから約 1,044 日経過すると CC6 の終了に失敗し、VMware QuickBoot を使用した再起動が妨げられることがあります。その結果、vSphere システムが応答しなくなることがあります。

    本リリースで、この問題は修正されました。この修正により、次にハードウェアがリセットされるまで CC6 は自動的に無効になります。

  • PR 3035321:既存の仮想ハード ディスクを新しい仮想マシンに追加すると、仮想マシンの構成が拒否されたことを示すエラーが表示されることがある

    VMware Host Client を使用して既存の仮想ハード ディスクを新しい仮想マシンに追加すると、The VM configuration was rejected. Please see browser Console のようなエラーが発生して操作が失敗することがあります。この問題は、VMware Host Client がハード ディスク コントローラなどの一部のプロパティの取得に失敗したために発生している可能性があります。

    本リリースで、この問題は修正されました。

ストレージの問題

  • PR 2931647:コンテンツ ベースの読み取りキャッシュ (CBRC) でダイジェスト操作に失敗したというエラーが発生したため仮想マシンのスナップショットを作成できない

    CBRC ダイジェスト ファイルの更新中にコンテンツ ID を割り当てると、まれに競合状態が発生するため、データ ディスクとダイジェスト ディスクのコンテンツ ID が一致しなくなることがあります。その結果として、仮想マシンのスナップショットを作成できなくなります。バックトレースに「An error occurred while saving the snapshot: A digest operation has failed」のようなエラーが記録されます。再試行すると、スナップショット作成タスクは完了します。

    本リリースで、この問題は修正されました。

セキュリティの問題

  • PR 3373364:CIM サービスを停止しても CIMHttpServer ファイアウォール ルールセットがアクティブなままになる

    内部ポート 5988 用の CIMHttpServer ファイアウォール ルールセットは、CIM サービスを停止してもアクティブまなままになることがあります。

    本リリースで、この問題は修正されました。CIMHttpServer ファイアウォール ルールセットは完全に無効になりました。

その他の問題

  • PR 3359237:NVMe/TCP ドライバが I/O コマンドの処理に失敗すると、ESXi ホストがストレージ アレイから切断されることがある

    ESXi ホストがストレージ アレイに接続し、NVMe/TCP 接続を使用して読み取り/書き込み操作を実行すると、NVMe/TCP ドライバが I/O コマンドの処理に失敗した際に、ESXi が中止コマンドでプロセスをキャンセルすることがあります。その結果、ESXi ホストがストレージ アレイから切断され、以前の I/O キューが終了することがあります。

    本リリースで、この問題は修正されました。

  • PR 3297607:NVMe over TCP コントローラへの接続中に ESXi ホストが動作を停止し、パープル スクリーンが表示されることがある

    nvmetcp ドライバでまれに発生する問題が原因で、NVMe over TCP コントローラへの接続中に ESXi ホストが動作を停止し、パープル スクリーンが表示されることがあります。「WARNING: NVMFDEV:xxxx Failed to connect controller」のような警告がバックトレースに記録されます。

    本リリースで、この問題は修正されました。

  • PR 3355070:ポインタ ブロック キャッシュ サイズが原因で、VMFS のヒープ メモリが枯渇すると ESXi ホストが応答しなくなる場合がある

    VMFS のヒープ メモリがポインタ ブロック キャッシュのコピーに使用され、空き容量がなくなると、このメモリの使用が必要な他の操作でメモリ割り当てエラーが発生する場合があります。その結果、一部の ESXi ホストが応答しなくなることがあります。この問題は、maxAddressableSpaceTB パラメータをデフォルトの 32 TB よりも大きい値に設定しているときに発生する可能性が高くなります。その値が大きいと、キャッシュの更新に時間がかかるからです。

    本リリースで、この問題は修正されました。

ゲスト OS の問題

  • PR 3091866:Linux 仮想マシンのログに I/O エラーが出力される

    まれに、Linux ゲスト OS からのマッピング解除要求が、別のホストで実行されているワークフロー(同じリソース クラスタでのブロック割り当てなど)と競合することがあります。その結果、Linux 仮想マシンのログに I/O エラーが出力されます。

    本リリースで、この問題は修正されました。

既知の問題

ストレージの問題

  • Pure 社製品で稼動する vSphere Virtual Volumes ストレージを使用する仮想マシンに vSphere vMotion を実行すると、タイムアウトする場合がある

    vSphere Virtual Volumes データストアを使用する仮想マシンの vSphere vMotion の操作結果は、vSphere API for Storage Awareness (VASA) プロバイダと、VASA の動作が完了するタイミングによって異なります。まれなケースですが、VASA プロバイダの負荷が高い特定の条件下では、Pure VASA プロバイダの応答時間が原因で、vSphere vMotion タスクの各フェーズの操作がタイムアウト(制限値は 120 秒)することがあります。複数の拡張ストレージ コンテナがある環境では、Pure VASA プロバイダの応答がさらに遅延する場合があります。その結果、vSphere vMotion タスクの実行が、タイムアウトし、完了しません。

    回避策:この場合、並列ワークフローの数を減らし、vSphere vMotion タスクを再試行してください。特に、同じ VASA プロバイダで利用可能な vSphere Virtual Volumes データストアの Pure ストレージ上にあるワークフローを削減すると良いでしょう。

  • vSphere Virtual Volumes ストレッチ ストレージ クラスタ環境で、クラスタ全体での APD からリカバリした後に、一部の仮想マシンがパワーオンに失敗することがある

    大規模な Virtual Volumes ストレッチ ストレージ クラスタ環境で、クラスタ全体での APD からリカバリした後、データストアとプロトコル エンドポイントがオンラインかつアクセス可能であるにもかかわらず、リカバリ中の高負荷が原因で一部の仮想マシンがパワーオンに失敗することがあります。

    回避策:影響を受けた仮想マシンを別の ESXi ホストに移行して、仮想マシンをパワーオンします。

  • 最初のクラス ディスク (FCD) 上のタスクに「Object or item referred not found」というエラーが表示される

    まれに発生するストレージの問題により、接続された FCD のスナップショットの作成中に、ディスクが管理仮想ディスク カタログから削除されることがあります。管理仮想ディスク カタログを調整しないと、このような FCD ですべての連続操作が失敗し、Object or item referred not found エラーが表示されます。

    回避策:「Reconciling Discrepancies in the Managed Virtual Disk Catalog」を参照してください。

その他の問題

  • RDMA over Converged Ethernet (RoCE) のトラフィックに Unreliable Datagram (UD) トランスポート モードの ULP を使用すると、irdman ドライバが動作しないことがある

    何らかの理由で RoCE のトラフィックに UD トランスポート モードの上位レイヤー プロトコル (ULP) を使用すると、irdman ドライバが動作しないことがあります。irdman ドライバでは、Reliable Connection (RC) モードで ULP を使用する iSCSI Extensions for RDMA (iSER) のみサポートされているため、問題が発生する可能性はほとんどありません。

    回避策:RC トランスポート モードで ULP を使用します。

ネットワークの問題

  • 接続が非常に多い RDMA ワークロードにより、インボックス ドライバ irdman-1.4.0.1 を使用する Intel Ethernet E810 シリーズ デバイス上でトラフィックが失われる場合がある

    インボックスの irdman ドライバ バージョン 1.4.0.1 は、RDMA を介する vSAN を正式にサポートしていません。vSAN 環境では通常となる 10,000 個の RDMA 接続を実行しているテストでは、NVM バージョン 4.2 および irdman ドライバ バージョン 1.4.0.1 を使用する Intel Ethernet E810 シリーズ デバイス上ですべてのトラフィックが失われる場合があります。

    回避策:なし。

  • ESXi の PacketCapture ツールを使用したネットワーク パケットのキャプチャが機能しない

    rhttpproxy のセキュリティ ポリシーが厳格化されたため、「Collecting network packets using the lightweight PacketCapture on ESXi」で説明されているように、PacketCapture ツールは、使用できなくなりました。

    回避策:pktcap-uw ツールを使用します。詳細については、「pktcap-uw ユーティリティを使用したネットワーク パケットのキャプチャとトレース」を参照してください。

インストール、アップグレード、および移行の問題

  • Micron 7500 または Intel D5-P5336 NVMe ドライブでフレッシュ インストールまたは VMFS パーティションの作成が失敗し、パープル スクリーンが表示されることがある

    UNMAP コマンドを使用すると、ESXi ホストは、ホストから削除されたデータにマッピングされているストレージ容量を解放できます。NVMe では、UNMAP コマンドに相当するものは DSM 要求の割り当て解除になります。Micron 7500 および Intel D5-P5336 デバイスは、割り当て解除の制限属性の 1 つである DMSRL に非常に大きな値をアドバタイズします。これは、データセット管理コマンドの単一の範囲における論理ブロックの最大数です。これにより、ESXi マッピング解除の分割コードがブロック数をバイト数に変換する際に整数オーバーフローが発生し、インストールまたは VMFS 作成が失敗する可能性があります。「Exception 14 or corruption in dlmalloc」などのエラーを示すパープル スクリーンが表示されます。この問題は、ESXi 8.0 Update 2 以降に影響します。

    回避策:ESXi のフレッシュ インストールの場合は、最初に ESXi 8.0 をインストールし、コマンド「esxcli storage core device vaai status set -D 0 -d <device-id>」を使用して、影響を受けるディスクの UNMAP を無効にしてから、8.0 Update 3 にアップグレードします。VMFS パーティションを作成する場合は、コマンド「esxcli storage core device vaai status set -D 0 -d <device-id>」を使用して、影響を受けるディスクの UNMAP を無効にしてから、VMFS を通常どおりに作成します。VMFS データストアの作成後に UNMAP を再度有効にできますが、パーティションを削除または作成する場合は、UNMAP は無効のままにする必要があります。

  • インタラクティブ方式の ESXi インストールで [キャンセル] オプションが予期したとおりに動作しないことがある

    Python ライブラリの更新が原因で、インタラクティブ方式の ESXi インストールで ESC ボタンを押すことによる キャンセル オプションが予期したとおりに動作しないことがあります。この問題は、スクリプト方式またはアップグレードのシナリオではなく、インタラクティブ方式のインストールでのみ発生します。

    回避策:ESC キーを 2 回押してから、他のキーを押して キャンセル オプションを有効にします。

  • ESXi 8.0 Update 3 の標準イメージ プロファイルに、リリース日として最終変更日が表示される

    ESXi 8.0 Update 3 の標準イメージ プロファイルの [リリース日] フィールドには、[最終変更日] の値が表示されます。この問題は、Auto Deploy または ESXCLI で使用するイメージ プロファイルでのみ生じます。vSphere Lifecycle Manager ワークフローで使用する基本イメージには、リリース日が正しく表示されます。この問題による機能への影響はありませんが、リリース日でプロファイルを検索した場合、プロファイルが実際のリリース日で表示されないという副作用があります。

    回避策:8.0.3 などのリリース バージョンで検索します。

以前のリリースからの既知の問題

インストール、アップグレード、および移行の問題

  • vCenter Server を 8.0 Update 1 にアップデートしても、ESXi ホストが以前のバージョンのままになっている場合、そのホスト上の vSphere Virtual Volumes データストアにアクセスできなくなることがある

    vSphere 8.0 で自己署名 VASA プロバイダ証明書がサポートされなくなり、構成オプション Config.HostAgent.ssl.keyStore.allowSelfSigned はデフォルトで false に設定されています。vCenter Server インスタンスを、vSphere APIs for Storage Awareness (VASA) バージョン 5.0 を導入している 8.0 Update 1 にアップデートしても、ESXi ホストが以前のバージョンの vSphere および VASA のままになっている場合、自己署名証明書を使用するホストが vSphere Virtual Volumes データストアにアクセスできない、または CA 証明書を更新できない可能性があります。

    回避策:ホストを ESXi 8.0 Update 1 にアップデートします。ESXi 8.0 Update 1 にアップデートしない場合は、VMware ナレッジベースの記事KB91387を参照してください。

  • esxcli software vib コマンドを使用して ESXi 8.0 Update 2b にアップデートきない

    ESXi 8.0 Update 2 以降では、esxcli software vib update または esxcli software vib install コマンドを使用した ESXi のアップグレードやアップデートはサポートされていません。esxcli software vib update または esxcli software vib install を使用して ESXi 8.0 Update 2 ホストを 8.0 Update 2b 以降にアップデートすると、タスクは失敗します。vpxd ログには、次のようなエラーが記録されます: 

    ESXi version change is not allowed using esxcli software vib commands.

    Please use a supported method to upgrade ESXi.       

     vib = VMware_bootbank_esx-base_8.0.2-0.20.22481015 Please refer to the log file for more details.

    回避策:VMware Web サイトからダウンロードしたデポの zip バンドルから ESXi をアップグレードまたはアップデートする場合、VMware はアップデート コマンド esxcli software profile update --depot=<depot_location> --profile=<profile_name> のみをサポートします。詳細については、イメージ プロファイルによるホストのアップグレードまたは更新を参照してください。

  • ソフトウェア FCoE 構成を使用してホスト プロファイルを ESXi 8.0 ホストに適用すると、操作が検証エラーで失敗する

    vSphere 7.0 以降では、ソフトウェア FCoE は廃止され、vSphere 8.0 ではソフトウェア FCoE プロファイルはサポートされません。以前のバージョンのホスト プロファイルを ESXi 8.0 ホストに適用して、ホストのカスタマイズの編集などを行うと、操作が失敗します。vSphere Client に「Host Customizations validation error」などのエラーが表示されます。

    回避策:ホスト プロファイルでソフトウェア FCoE 構成サブプロファイルを無効にします。

  • バージョン 8.0 の ESXi ホストは以前の ESXi バージョンの既存のホスト プロファイルのリファレンス ホストとしては使用できない

    インベントリで 8.0 リファレンス ホストのみが使用可能な場合、ESXi バージョン 7.x、6.7.x、および 6.5.x の既存のホスト プロファイルの検証に失敗します。

    回避策:インベントリに、それぞれのバージョンのリファレンス ホストがあることを確認します。たとえば、ESXi 7.0 Update 2 ホスト プロファイルの更新や編集には、ESXi 7.0 Update 2 リファレンス ホストを使用します。

  • ESXi 8.0 にアップグレードした後に VMNIC が停止することがある

    VMNIC のピア物理スイッチがメディア自動検出をサポートしていないか、メディア自動検出が無効になっている場合で、VMNIC リンクをいったん停止してから有効にした場合、ESXi 8.0 へのアップグレードまたはインストール後にリンクは停止したままになります。

    回避策:次の 2 つのオプションのいずれかを使用します。

    1. システム セットアップ メイン メニューに移動するか、F2 キー(通常時)を押して BIOS 設定の media-auto-detect オプションを有効にするか、仮想コンソールを開いて [デバイス設定] > <特定の Broadcom NIC> > [デバイス構成メニュー] > [メディア自動検出] の順に移動します。ホストを再起動します。

    2. または、次のような ESXCLI コマンドを使用します。esxcli network nic set -S <your speed> -D full -n <your nic>。このオプションを使用すると、リンクに固定速度も設定されるため、再起動は必要ありません。

  • ESXi 8.0 へのアップグレード後に、パラメータの廃止が原因で nmlx5_core ドライバ モジュール設定の一部が失われることがある

    device_rssdrssrss など、nmlx5_core ドライバの一部のモジュール パラメータは ESXi 8.0 で廃止されており、ESXi 8.0 へのアップグレード後に、デフォルト値と異なる任意のカスタム値が保持されることはありせん。

    回避策:次のように、device_rssdrssrss パラメータの値を置き換えます。

    • device_rss: DRSS パラメータを使用

    • drss: DRSS パラメータを使用

    • rss: RSS パラメータを使用

  • vCenter Server リストア手順の 2 番目のステージが 90% の時点でフリーズする

    vCenter Server GUI インストーラまたは vCenter Server Appliance 管理インターフェイス (VAMI) を使用してファイルベースのバックアップから vCenter Server をリストアすると、タスクがバックエンドで正常に完了した場合でも、401 Unable to authenticate user エラーが発生して、リストア ワークフローが 90% の時点でフリーズすることがあります。この問題は、展開されたマシンの時刻が NTP サーバと異なるため、時刻の同期が必要になった場合に発生します。時刻を同期すると、クロック スキューが発生して、GUI または VAMI の実行セッションが失敗することがあります。

    回避策:GUI インストーラを使用している場合は、appliancesh シェルから restore.job.get コマンドを実行してリストア ステータスを取得できます。VAMI を使用する場合は、ブラウザを更新してください。

その他の問題

  • 拡張ネットワーク スタック (ENS) および VLAN 環境、および Broadcom RDMA ネットワーク インターフェイス コントローラ (RNIC) で RDMA over Converged Ethernet (RoCE) トラフィックが失敗することがある

    高バンド幅 ENS の VMware ソリューションは、MAC VLAN フィルタをサポートしていません。ただし、ENS + VLAN 環境の Broadcom RNIC で実行される RDMA アプリケーションには、MAC VLAN フィルタが必要です。その結果、一部の RoCE トラフィックが接続されない可能性があります。この問題は、NVMe over RDMA + ENS + VLAN 環境、または ENS+VLAN+RDMA アプリケーション環境で、ESXi ホストの再起動またはアップリンクの起動/停止の際に発生する可能性があります。

    回避策:なし

  • アクティブな Trusted Platform Module (TPM) 暗号化および vSphere Quick Boot を使用するサーバで、ESXi 8.0 Update 2b へのアップグレード中にコンプライアンス エラーが表示されることがある

    vSphere Lifecycle Manager を使用してクラスタを ESXi 8.0 Update 2b にアップグレードする場合、アクティブな TPM 暗号化と vSphere Quick Boot を使用するホストのコンプライアンス エラーが vSphere Client に表示されることがあります。

    回避策:コンプライアンス エラーを無視してアップグレードを続行します。

  • IPv6 が無効な場合、ESXi ホストの起動中に「Jumpstart plugin restore-networking activation failed」というエラーが表示されることがある

    ESXi コンソールで、ホストの起動シーケンス中に「Jumpstart plugin restore-networking activation failed」というエラー バナーが表示されることがあります。このバナーは、IPv6 が無効な場合にのみ表示され、実際のエラーは示されません。

    回避策:ESXi ホストで IPv6 を有効にするか、メッセージを無視します。

  • DPU 搭載の vSphere システムで ESXi システム構成をリセットまたはリストアすると、DPU の状態が無効になる場合がある

    ダイレクト コンソールで [システム構成をリセット] を選択するなど、DPU を使用する vSphere システムで ESXi システム構成のリセットまたはリストアを行うと、DPU が無効な状態になることがあります。DCUI に「Failed to reset system configuration. Note that this operation cannot be performed when a managed DPU is present」などのエラーが表示されることがあります。DPU 搭載環境における ESXi インストールでは、-f 強制再起動オプションに対するバックエンド呼び出しをサポートしていません。ESXi 8.0 では -f 強制再起動オプションをサポートしていますが、DPU 搭載の ESXi 構成で reboot -f を使用すると、強制再起動が無効な状態になることがあります。

    回避策:ダイレクト コンソール インターフェイスの [システム構成をリセット] は一時的に無効になっています。DPU 搭載の vSphere システムでは、ESXi システム構成をリセットしないでください。

  • DPU を使用する vCenter Server システムで IPv6 が無効になっていると、DPU を管理できない

    vSphere Client では操作が可能ですが、DPU を使用する ESXi ホストで IPv6 を無効にすると、ホストとデバイス間の内部通信は IPv6 に依存するため、DPU を使用できません。この問題で影響があるのは DPU を使用する ESXi ホストにのみです。

    回避策:DPU を使用する ESXi ホストで IPv6 が有効になっていることを確認します。

  • 拡張ネットワーク スタックを備えた ESXi ホストで TCP 接続が断続的に切断される

    送信側の仮想マシンが拡張ネットワーク スタックを備えた ESXi ホスト上にある場合、パケット内の TCP チェックサムの値が 0xFFFF として計算されるときの TCP チェックサムの相互運用性の問題により、エンド システムが TCP パケットをドロップまたは遅延させる可能性があります。

    回避策:拡張ネットワーク スタックを備えた ESXi ホスト上の送信側の仮想マシンで TCP チェックサムのオフロードを無効にします。Linux では、コマンド sudo ethtool -K <interface> tx off を使用できます。

  • Pensando DPU が事前にインストールされている HPE サーバで ESXi ホストを再起動すると、10 分の遅延が発生することがある

    まれに、DPU に障害が発生した場合、Pensando DPU が事前にインストールされた HPE サーバが再起動されるまで 10 分以上かかることがあります。その結果、ESXi ホストで障害が発生して、パープル スクリーンが表示されることがあります。デフォルトの待機時間は 10 分です。

    回避策:なし。

  • ESXi 8.0 のインストールに使用するリモート管理アプリケーションで USB インターフェイスが有効になっている場合、アップリンク vusb0 を使用する追加の標準スイッチ vSwitchBMC が表示される

    vSphere 8.0 以降、Integrated Dell Remote Access Controller (iDRAC) と HP Integrated Heat Out (ILO) の両方で USB インターフェイス(それぞれ vUSB または vNIC)が有効になっている場合、アップリンク vusb0 を使用する追加の標準スイッチ vSwitchBMC が ESXi ホストに作成されます。これは、一部のサーバにデータ処理ユニット (DPU) が追加されていることを考慮すると予期されたことですが、VMware Cloud Foundation の起動プロセスが失敗する可能性があります。

    回避策:vSphere 8.0 をインストールする前に、ベンダーのドキュメントに従って、使用するリモート管理アプリケーションで USB インターフェイスを無効にします。

    vSphere 8.0 のインストール後、ESXCLI コマンド esxcfg-advcfg -s 0 /Net/BMCNetworkEnable を使用して、ホストの次回の再起動時に仮想スイッチ vSwitchBMC と関連するポートグループが作成されないようにします。

    例として、次のスクリプトを参照してください。

    ~# esxcfg-advcfg -s 0 /Net/BMCNetworkEnable

    BMCNetworkEnable の値は 0 で、サービスは無効になっています。

    ~# reboot

    ホストの再起動時に、リモート管理アプリケーション ネットワークに関連するホストに仮想スイッチ、ポート グループ、および VMKNIC は作成されません。

  • NVIDIA BlueField DPU でハードウェア オフロード モードが無効になっている場合、SR-IOV 仮想機能が構成されている仮想マシンはパワーオンできない

    SR-IOV 仮想機能が構成された仮想マシンをパワーオンして動作させるには、ハードウェア オフロード モードが有効な状態で NVIDIA BlueField DPU を使用する必要があります。

    回避策:SR-IOV 仮想機能が構成された仮想マシンを仮想スイッチに接続している場合は、常に、NVIDIA BlueField DPU でデフォルトで有効になっているハードウェア オフロード モードを使用します。

  • 仮想アプライアンス管理インターフェイス (VAMI) で、アップグレード前の段階で警告メッセージが表示される

    vSphere プラグインをリモート プラグイン アーキテクチャに移行したことにより、vSphere 8.0 ではローカル プラグインのサポートが廃止になりました。vSphere 8.0 環境にローカル プラグインがある場合、これらのプラグインにいくつかの重大な変更が適用されたことで、VAMI を使用したアップグレード前のチェックが失敗することがあります。

    [アップデート前のチェック結果] 画面に、次のようなエラーが表示されます。

    Warning message: The compatibility of plug-in package(s) %s with the new vCenter Server version cannot be validated. They may not function properly after vCenter Server upgrade.

    Resolution: Please contact the plug-in vendor and make sure the package is compatible with the new vCenter Server version.

    回避策:VMware 互換性ガイドおよびVMware 製品の相互運用性マトリックスを参照するか、プラグイン ベンダーに問い合わせて、アップグレードを続行する前に環境内のローカル プラグインが vCenter Server 8.0 と互換性があるか確認するための推奨事項を確認してください。詳細については、ブログDeprecating the Local Plugins :- The Next Step in vSphere Client Extensibility Evolutionと VMware ナレッジベースの記事KB87880を参照してください。

ネットワークの問題

  • Pensando DPU で、VMware vSphere Distributed Switch の最大転送ユニット (MTU) を 9174 より大きい値に設定できない

    ESXi 8.0 システムで、Pensando DPU を使用する vSphere Distributed Services Engine 機能を有効にしている場合、vSphere Distributed Switch の最大転送ユニット (MTU) を 9174 より大きい値に設定することはできません。

    回避策:なし。

  • TCP セグメンテーション オフロードがアクティブな IPv6 環境で転送速度が低下している

    IPv6 TCP セグメンテーション オフロード (TSO) がアクティブな環境では、e1000e 仮想 NIC を搭載した Windows 仮想マシンの転送速度が低下する場合があります。この問題は IPv4 環境では発生しません。

    回避策:TSO を無効にするか、e1000e の代わりに vmxnet3 アダプタを使用します。

  • バージョン 4.1.3 以降の ntg3 ドライバを使用する NIC でリンク フラッピングが発生する

    バージョン 4.1.3 以降の ntg3 ドライバを使用する 2 つの NIC が物理スイッチ ポートに接続されず、直接接続されている場合、リンク フラッピングが発生することがあります。この問題は、4.1.3 より前のバージョンの ntg3 ドライバや tg3 ドライバでは発生しません。この問題は、これらの NIC で時折発生する Energy Efficient Ethernet (EEE) リンク フラッピングとは関係ありません。この EEE の問題の対策としては、バージョン 4.1.7 以降の ntg3 ドライバを使用するか、物理スイッチ ポートの EEE を無効にします。

    回避策:ntg3 ドライバをバージョン 4.1.8 にアップグレードし、新しいモジュール パラメータ noPhyStateSet1 に設定します。noPhyStateSet パラメータはデフォルトで 0 に設定されます。この問題が発生している場合を除き、多くの環境では必須ではありません。

  • SmartNIC (ECPF) モードで動作する DPU デバイスを使用する ESXi ホストから、従来の NIC モードで動作する DPU デバイスを使用する ESXi ホストに仮想マシンを移行すると、オーバーレイ トラフィックがドロップする場合がある

    vSphere vMotion を使用して、オーバーレイでバッキングされたセグメントに接続されている仮想マシンを、オフロード モード(トラフィック転送ロジックが DPU にオフロードされます)で動作する vSphere Distributed Switch を使用する ESXi ホストから、非オフロード モード(DPU は従来の NIC として使用されます)で動作する Distributed Switch 使用する ESXi ホストに移行すると、移行後にオーバーレイ トラフィックがドロップする可能性があります。

    回避策:移行先の ESXi ホストで仮想 NIC を無効にしてから有効にします。

  • vSphere 8.0 の拡張ネットワーク スタック (ENS) モードで Mellanox ConnectX-5 カードと ConnectX-6 カードの Model 1 Level 2 および Model 2 を使用できない

    ハードウェア制限により、vSphere 8.0 で拡張ネットワーク スタック (ENS) モードを使用している場合、ConnectX-5 および ConnectX-6 アダプタ カードで Model 1 Level 2 および Model 2 はサポートされません。

    回避策:ENS Model 1 Level 2、および Model 2A をサポートする Mellanox ConnectX-6 Lx および ConnectX-6 Dx 以降のカードを使用します。

  • Pensando DPU は ESXi ホストの物理スイッチ ポートで Link Layer Discovery Protocol (LLDP) をサポートしない

    DPU を使用する ESXi ホストで LLDP を有効にしても、ホストは LLDP パケットを受信できません。

    回避策:なし。

ストレージの問題

  • vCenter Server 8.0 にアップグレードした後、VASA API バージョンが自動的に更新されない

    vCenter Server 8.0 は VASA API バージョン 4.0 をサポートしています。ただし、vCenter Server システムをバージョン 8.0 にアップグレードしても、VASA API のバージョンが 4.0 に自動的に変更されないことがあります。この問題は次の 2 つのケースで発生します。

    1. VASA API バージョン 4.0 をサポートする VASA プロバイダが以前のバージョンの VMware vCenter Server で登録されている場合、VMware vCenter Server 8.0 にアップグレードしても VASA API バージョンは変更されません。たとえば、登録済みの VASA プロバイダとともに、VASA API バージョン 3.5 と 4.0 の両方をサポートするバージョン 7.x の VMware vCenter Server システムをアップグレードする場合、その VASA プロバイダが VASA API バージョン 4.0 をサポートしていても、VASA API バージョンは自動的にはバージョン 4.0 には変更されません。アップグレード後、[vCenter Server] > [構成] > [ストレージ プロバイダ] の順に移動し、登録済みの VASA プロバイダの [全般] タブを展開すると、VASA API バージョンは 3.5 と表示されます。

    2. VASA API バージョン 3.5 をサポートする VASA プロバイダを VMware vCenter Server 8.0 システムとともに登録し、VASA API バージョンを 4.0 にアップグレードすると、アップグレード後も VASA API バージョン は 3.5 と表示されます。

    回避策:VMware vCenter Server 8.0 システムで VASA プロバイダを登録解除してから、再度登録します。

  • Network File Copy (NFC) マネージャの未認証セッションが原因で、vSAN 環境で vSphere Storage vMotion の操作が失敗することがある

    仮想マシンに少なくとも 1 つのスナップショットがあり、異なるストレージ ポリシーが設定された複数の仮想ディスクがある場合、 vSAN データストアへの移行を vSphere Storage vMotion を使用して実行すると失敗することがあります。この問題は、SOAP (Simple Object Access Protocol) の本文が許容される制限を超えているために発生する NFC マネージャの未認証セッションが原因で発生します。

    回避策:最初に、仮想マシン ホーム名前空間といずれかの仮想ディスクを移行します。処理が完了したら、残りの 2 つのディスクについて、ディスクのみの移行を実行します。

vCenter Server および vSphere Client の問題

  • vSphere 仮想インフラストラクチャの負荷が 90% を超えると、ESXi ホストが断続的に vCenter Server から切断される場合がある

    vSphere 仮想インフラストラクチャがハードウェア容量の 90% を超えて使用を継続している場合、まれに、一部の ESXi ホストが vCenter Server から断続的に切断されることがあります。通常、接続は数秒以内に復元します。

    回避策:vCenter Server への接続が数秒で復元されない場合、vSphere Client で ESXi ホストを手動で再接続します。

  • vpxa の要求キューのファイル記述子が不足するというまれな状態が発生したために ESXi ホストが応答しなくなり、vpxa ダンプ ファイルが表示されることがある

    まれに、低速なデータストアへのアクセスを待機しているときなど、vpxa サービスへの要求に時間がかかる場合、vpxa の要求キューがファイル記述子の制限を超えることがあります。その結果、ESXi ホストが一時的に応答不能になり、/var/core ディレクトリに vpxa-zdump.00* ファイルが配置されることがあります。vpxa ログに Too many open files の行が含まれています。

    回避策:なし。vpxa サービスは自動的に再起動して、問題を修正します。

  • 信頼されていない証明書を使用してカスタム更新リポジトリを使用すると、vCenter Lifecycle Manager ワークフローを使用した vCenter Server のアップグレードまたは vSphere 8.0 へのアップデートが失敗することがある

    カスタム更新リポジトリを、VMware Certificate Authority (VMCA) が信頼していない自己署名証明書とともに使用すると、vCenter Lifecycle Manager はこのリポジトリからのファイルのダウンロードに失敗します。その結果、vCenter Lifecycle Manager ワークフローを使用して vCenter Server のアップグレードまたはアップデート操作を実行すると、「Failed to load the repository manifest data for the configured upgrade」というエラーが表示されて失敗します。

    回避策:CLI、GUI インストーラ、または仮想アプライアンス管理インターフェイス (VAMI) を使用してアップグレードを実行します。詳細については、VMware ナレッジベースの記事KB89493を参照してください。

仮想マシンの管理の問題

vSphere Lifecycle Manager の問題

  • バージョン 8.0 より前の ESXi ホストで vSphere Lifecycle Manager のイメージをステージングすると、エラー メッセージが表示される

    ESXi 8.0 では、目的の状態イメージを明示的にステージングするオプションが導入されています。ステージングは、ソフトウェアとファームウェアのアップデートをただちに適用せずに、vSphere Lifecycle Manager デポから ESXi ホストにデポ コンポーネントをダウンロードするプロセスです。ただし、イメージのステージングがサポートされているのは、ESXi 8.0 以降のホストのみです。バージョン 8.0 より前の ESXi ホストで vSphere Lifecycle Manager イメージをステージングすると、これらのホストのステージングは失敗し、ホストがスキップされることを示すメッセージが表示されます。これは予期された動作であり、機能が失敗したことを示すものではありません。ESXi 8.0 以降のホストは、指定された目的のイメージを使用してステージングされます。

    回避策:なし。影響を受ける ESXi ホストのバージョンが 8.0 より前であることを確認したら、エラーを無視します。

  • vSphere Lifecycle Manager を使用して行う修正タスクが、DPU を使用する ESXi ホストで断続的に失敗することがある

    DPU を使用する ESXi ホストで vSphere Lifecycle Manager による修正を開始すると、ホストが予期したとおりにアップグレードおよび再起動されますが、再起動してから修正タスクが完了するまでの間に次のようなエラーが表示されることがあります。

    A general system error occurred: After host … remediation completed, compliance check reported host as 'non-compliant'. The image on the host does not match the image set for the cluster. Retry the cluster remediation operation.

    これは、DPU で修正後スキャンが断続的にタイムアウトになるためにまれに発生する問題です。

    回避策:ESXi ホストを再起動し、修正後スキャンを含む vSphere Lifecycle Manager コンプライアンス チェック操作を再実行します。

VMware Host Client の問題

  • VMware Host Client で重要度イベントの状態の説明が正しく表示されないことがある

    VMware Host Client で ESXi ホストの重要度イベントの状態の説明を表示する際、Intelligent Platform Management Interface (IPMI) または Lenovo XClarity Controller (XCC) を使用して表示する説明とは異なる場合があります。たとえば、VMware Host Client では、PSU センサーの重要度イベントの状態の説明は「Transition to Non-critical from OK」ですが、XCC と IPMI では「Transition to OK」です。

    回避策:ESXCLI コマンド esxcli hardware ipmi sdr list と Lenovo XCC を使用して、重要度イベントの状態の説明を確認します。

セキュリティ機能の問題

  • 2,048 ビットより小さい RSA キー サイズを使用すると、RSA 署名の生成に失敗する

    vSphere 8.0 以降では、ESXi は OpenSSL 3.0 FIPS プロバイダを使用します。FIPS 186-4 の要件の一部として、すべての署名生成時に RSA キー サイズを 2,048 ビット以上にする必要があります。SHA1 を使用した署名生成はサポートされません。

    回避策:2,048 より大きい RSA キー サイズを使用します。

  • ESXi ホストでロックダウン モードを無効にしても、ホストの再起動後にロックダウンがアクティブとして報告される

    ESXi ホストでロックダウン モードを無効にしても、ホストの再起動後にロックダウンがアクティブと表示される場合があります。

    回避策:ロックダウン モードの例外ユーザーのリストにユーザー dcui および vpxuser を追加して、再起動後にロックダウン モードを無効にします。詳細については、「ロックダウン モード例外ユーザーの指定」および「VMware Host Client でのロックダウン モード例外ユーザーの指定」を参照してください。

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